2025年の越境EC市場はどこが伸びる?成長エリアを見極めるデータと、物流コスト削減のヒント

2025.07.01ECサイト
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越境EC 市場規模越境EC事業者さん、中小企業の海外事業担当者さん、そして個人輸出者の皆さん、こんなお悩みはありませんか?

「海外発送って手続きが複雑で面倒…」
「送料が高すぎて利益が出ない…」
「通関でトラブルが起きるのが怖い…」
「最適な配送方法が分からず、いつも不安…」

2025年に向け、拡大を続ける越境EC市場。大きなビジネスチャンスがある一方で、海外発送に関するこれらの悩みは、事業成長の大きな足かせになっているのが現実です。

この記事では、2025年の最新越境EC市場規模の動向を紐解きながら、あなたが抱える海外発送の具体的な課題を解決し、物流を効率化・最適化するための秘策をご紹介します。読み進めることで、複雑な手続きや高コストの悩みが解消され、あなたの越境ECビジネスを次のステージへと進めることもできる記事内容となっています。

また、越境ECの導入ガイドを弊社独自に作成しておりますので、これから越境ECを検討している方や今の状況を整理したい方はぜひダウンロードしてこちらをお読みください。

越境EC完全攻略ガイド

越境EC市場の現状と将来展望

この章では、越境EC市場の基本的な概念から、世界規模での成長予測、各国の市場特性まで詳しく解説します。

越境EC市場とは?

越境ECとは何か

越境EC(Cross-border E-Commerce)とは、国境を越えて行われる電子商取引のことです。企業が自国以外の消費者に対してオンライン上で商品やサービスを販売する形態を指します。

従来の国際貿易と異なり、越境ECは個人消費者への直接販売が可能で、物理的な店舗を構えることなく海外展開ができます。さらに比較的低コストで海外市場への参入が実現し、リアルタイムでの顧客対応も可能となっています。

近年、スマートフォンの普及とインターネットインフラの整備により、世界中の消費者がオンラインショッピングを日常的に利用するようになり、越境EC市場は急速に拡大しています。

世界の越境EC市場、継続的な成長の背景

越境ECの規模の拡大について

「Statista」が発表している資料によると、越境ECの市場規模は、2014年から2024年までの10年で約6倍に成長すると予想されています。2024年における予想市場規模は150兆円です。今後も右肩上がりで成長を続けると考えられています。日本の商品への需要が高い点もポイントです
出典:Statista「越境ECの市場規模」

この成長を支える最大の要因は、新型コロナウイルスの影響により世界中でデジタル化が加速したことです。消費者のオンラインショッピングに対する抵抗感が薄れ、越境ECの利用が一般化しました。

加えて、新興国を中心としたスマートフォンの普及により、インターネットアクセスが飛躍的に向上しました。特に東南アジアやアフリカなどの地域では、PCを経由せずにスマートフォンから直接ECサイトを利用する消費者が増加しています。

国際物流ネットワークの整備も成長を後押ししています。配送時間の短縮とコストの削減が実現され、追跡システムの向上により消費者の安心感も高まっています。

さらに、クレジットカード以外にも、デジタルウォレットや仮想通貨など多様な決済手段が普及したことで、より多くの消費者が越境ECを利用できるようになりました。

国別越境EC市場の動向と特性

2025年に注目すべき主要市場について、それぞれの特性を詳しく見ていきましょう。

越境ECの取引規模

出典:令和4年度 電子商取引に関する市場調査

アメリカ市場は成熟した市場として安定的な成長を続けており、高い購買力と品質への意識が特徴です。また、返品・交換への寛容な文化があるため、充実したアフターサービスが重要となります。ただ、トランプ関税の問題が直近発生しており、見通しが少し不安定となっている状況です。

中国市場は世界最大のEC市場として、モバイルコマースの普及率が高く、ライブコマースなど新しい販売手法が台頭しています。消費者の購買行動も独特で、現地の商習慣への適応が必要です。

新たな市場として大きな成長の可能性を秘めている東南アジア市場では、特にベトナムとフィリピンが経済成長率の高さで注目されており、2025年はそれぞれ6.3%と6.2%の成長が見込まれています。インドネシアは2億7000万人を超える人口を抱え、特に若年層が多いことが消費活動の活発化につながっています。
出典:ADB、2024年のアジア・太平洋開発途上国の成長見通しを上方修正 

越境EC事業における物流の課題と影響

この章では、越境EC事業を展開する上で避けて通れない物流課題と、それらが事業に与える影響について詳しく解説します。

越境EC事業者が直面する海外発送の主な課題

越境ECにおける物流業務の流れ

越境ECに挑戦する事業者が共通して直面する、海外発送の具体的な課題は主に以下の3点に集約されます。

まず、配送時間の長期化が大きな課題となります。近年、配送時間の短縮には一定成功したものの、国際配送では通関手続きや現地での配送網の違いにより、配送時間が長期化しがちです。消費者の期待に応えるためには、適切な配送オプションの提供が必要です。

次に、通関手続きの複雑さも事業者を悩ませます。各国の税関規制、必要書類、禁制品リストなど、複雑な通関手続きが必要で、不備があると商品が返送されるリスクもあります。

最後に、国際配送での返品・交換は、高額な送料と複雑な手続きが伴うため困難です。返品ポリシーの設計が顧客満足度に大きく影響します。さらに、配送状況の追跡が困難な場合、顧客の不安を招き、問い合わせ対応の負担が増加します

以上のことを自社で実施することも可能ではありますが、これらの情報を1から集めるコストや従業員の労力などを考えると専門家に依頼することによる利点も自ずと見えてくるかと思います。

弊社ウルロジのクライアントの中には、日本国内から事業を始め、越境ECでの販路拡大に成功した方も多くいらっしゃいます。それにより、越境ECの知見もあるため、ぜひご興味あれば以下からご相談いただけます。
>>越境ECの物流について発送のプロ、ウルロジに相談してみる

越境ECプラットフォームの比較

この章では、越境ECを展開するための主要なプラットフォームの特徴と、日本製品を扱う際の戦略について詳しく解説します。

日本国内と主要8カ国の人気プラットフォーム比較

越境ECを始める際、適切なプラットフォーム選択は成功の鍵となります。主要な市場別に人気プラットフォームの特徴を整理しました。
詳しい内容については別の記事で紹介していますので、特に気になる国がある方はそちらの記事もぜひお読みください。

国/地域 2025年 EC市場規模(予測) 主要な越境ECプラットフォーム ソース元
アメリカ 約1.31兆ドル Amazon, eBay, Googleショッピング, Shopify US Ecommerce Market Size & Share Analysis – Growth Trends & Forecasts (2025 – 2030)
中国 約1.57兆ドル Tmall (天猫), JD (京东), WeChatミニプログラム, Pinduoduo, 小红书, Douyin (抖音), Kaola (考拉海购) China E-commerce – Market Share Analysis, Industry Trends & Statistics, Growth Forecasts (2025 – 2030) – GII Research
台湾 約499.3億ドル Shopee蝦皮購物, PChome24h, momo購物網, Yahoo! 奇摩 Taiwan E-commerce Market Size, Trends, Share & Research Report 2030
日本 約2068億ドル
(約29兆円)
Amazon, 楽天, Yahoo!ショッピング, メルカリ, Shopee, eBay Japan e-commerce payments to surpass $200 billion 2025, forecasts GlobalData
マレーシア 約122.6億ドル Shopee, Lazada, Zalora Malaysia E-commerce – Market Share Analysis, Industry Trends & Statistics, Growth Forecasts (2025 – 2030)
インドネシア 約466億ドル Shopee, Lazada, Tokopedia, Amazon, Shopify Indonesia’s e-commerce market to surpass US$46 billion in 2025, forecasts analyst – Maritime Fairtrade
タイ 約320億ドル Shopee, Lazada, Amazon, Shopify Thailand – eCommerce
シンガポール 約290億ドル Shopee, Lazada, Amazon, Shopify Worldpay expects Singapore’s e-commerce market size to reach $28.92B by 2030 – TNGlobal
ヨーロッパ 約7000億ドル Amazon (各国版: .de, .co.ukなど), eBay (各国版: .co.ukなど), Shopify, Wix, Adobe Commerce, Otto (ドイツ) https://www.mordorintelligence.com/industry-reports/europe-ecommerce-market

日本のECプラットフォームは、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングの三強が市場を牽引しています。これらは幅広い商品を扱い、独自のポイント制度や多様な決済方法で消費者に選ばれています。近年ではフリマアプリのメルカリもCtoC市場で大きな存在感を示しています。

アメリカ市場では、Amazon.comが圧倒的なユーザー数と信頼性を持ち、eBayはオークション形式と固定価格販売の両方に対応しています。独自ブランドの構築にはShopifyが適しています。
【2025年最新】アメリカ向け越境ECの始め方!成功するためのステップと注意点

ヨーロッパ市場では、アメリカ市場と同じくAmazon・eBayのシェア率は大きくなっております。特徴的なプラットフォームでは、Cdiscountとなっており、フランス国内で人気の高い総合オンライン小売業者となっています。
【完全ガイド】越境ECでヨーロッパ市場に参入するために知っておくべき5つのポイント

中国市場では、Tmall Globalがアリババグループの越境EC専用プラットフォームとして、JD.comは品質重視の消費者に人気があります。今話題のTikTokを運営している会社のDouyin Globalも現在急上昇中となっている状況です。
【2025年最新】中国越境EC市場の現状と参入戦略|成功するためのポイントとは?

東南アジア市場(今回の記事ではマレーシア・インドネシア・タイ・シンガポールの日本からの越境ECの多い国)では、最大級のプラットフォームとして、Shopeeが東南アジア全域をカバーしています。
人工の多いインドネシアではそれとは別にTokopediaが最大のマーケットプレイスとして成長しています。

また直近では、ティックトックショップが頭角を表しています。具体的に市場全体の何パーセントを占めるかといった具体的な数値は時期や調査機関によって差はありますが、確実に今後伸びているECプラットフォームの一つとなっています。
東南アジアで人気の越境ECプラットフォーム9つを比較!どのサイトがおすすめ?

韓国市場ではGmarketが韓国最大級のECサイトとして、Coupangは急成長中のプラットフォームとして注目されています。
【初心者向け】韓国向け越境EC完全マニュアル|物流・言語・モール選びまで徹底解説!

台湾市場では、momo購物網が台湾最大級のECサイトとして、PChomeは老舗ECプラットフォームとして地位を確立しています。
台湾越境EC成功の秘訣5選|初心者でもできる海外展開の第一歩とは?

日本製品を扱う上での特性と戦略

近年、デジタル技術の進化と物流インフラの発展により、EC市場は国境を越えて拡大し続けています。このような越境ECの舞台で、日本から参入を考える際に非常に重要なのが、「日本製品」を扱うという点です。
世界中の消費者は、Made in Japanの製品に対して、高品質、信頼性、独自の技術、そして洗練されたデザインといった強いイメージを抱いています。電化製品からアパレル、化粧品、食品、アニメ・漫画関連グッズに至るまで、その製品群は多岐にわたり、それぞれの分野で高い評価を得ています。

日本製品が持つブランド力と品質への信頼は、越境ECにおいて強力な「差別化要因」となり、価格競争に巻き込まれにくい優位性をもたらします。

そのため、どの市場においても共通して、日本の文化や技術背景を含めたストーリーテリング、現地語での詳細な商品説明、日本からの直送であることの明確化が重要な戦略ですが、注意も必要なポイントとなっています。

弊社で日本からの越境ECが多い8カ国で20-40代の男女 800名に行なったアンケート調査でも、翻訳ができておらず商品が理解できていないユーザーが多く存在していることが明らかになっています。

日本製品の表示問題について

越境ECを実施する際のカスタマージャーニーにおいてボトルネックになっている点などをまとめた弊社の調査レポートはこちらからダウンロードいただけます。
越境ECにおける海外消費者の実態調査

成長率が高い東南アジア市場の取り組み

この章では、2025年に最も注目すべき東南アジア市場での成功事例と失敗要因についてご紹介します。

まず、市場規模で言えば、中国が圧倒的な世界トップであり、アメリカがそれに続きます。東南アジアは個々の国では中国やアメリカには及びませんが、地域全体として見ると急速に市場を拡大しています。

成長率に関しては、どの地域も高い成長を維持していますが、特に東南アジアはEC化率がまだ低いため、今後の伸びしろが大きいと言えます。中国も成熟市場ながら依然として高い成長率を維持しており、アメリカも安定した成長が見込まれています。シンガポール、タイ、フィリピン、インドネシア、ベトナム、マレーシアの6カ国における市場規模と特徴、主要なECプラットフォーム、越境ECの注意点などにつきましては、こちらの記事をお読みください。
>>東南アジアの越境ECの市場規模は?

日本企業による越境EC成功事例

東南アジア市場での日本企業の成功事例から学べる重要なポイントを紹介します。
クライアントのプライバシー保護の観点から少し抽象的な表現で成功事例をご紹介します。

化粧品メーカーA社のタイ市場進出では、現地インフルエンサーとの長期パートナーシップを築き、タイの気候に適した商品ラインナップを開発しました。この戦略により、進出2年で月商500万円を達成しています。

アパレルブランドB社のインドネシア展開では、現地のファッショントレンドを取り入れたデザインを採用し、現地の若年層向けSNSマーケティングを展開しました。結果として、フォロワー数50万人突破、売上前年比300%増を実現しています。

これらの成功事例には共通点があります。現地市場の深い理解として文化、気候、消費者行動の調査を行い、現地パートナーとの連携としてインフルエンサーや販売代理店との協力を重視しています。

弊社で越境EC運用事業者に聞いたアンケート調査でも、初動のマーケティング施策と比較し実際にやってよかったマーケティング施策として「インフルエンサーマーケティング」が挙がっていることからも東南アジアにおいて効果的なことがわかります。

越境ECの配信手法について

越境EC事業の売上状況や最初の進出先国ランキング、運用時の外注社数、外注による運用状況や、越境ECでやってよかったマーケティング施策、初めは気がつかなかった点を一度に確認することができる弊社独自の調査レポートは以下からダウンロードが可能となっております。
越境EC事業の運用手法に関する実態調査 

越境ECの失敗する要因について

成功事例と同じく重要なのが、失敗事例から学ぶ教訓です。

越境ECを実施する上で、取引額の大きい中国・アメリカと違い、東南アジアはそれぞれ異なる市場特性を持つため、越境ECにおける失敗要因も異なります。共通する失敗要因(市場調査不足、現地化の不備、マーケティング戦略の失敗)はありますが、それぞれの国や地域が持つ独自の課題が、失敗に繋がる可能性を高めます。

根幹の失敗要因は東南アジアでも大きく変わりませんが、東南アジアと一括りにすると、文化や環境、所得の違いなど様々な相違点により失敗するリスクが上昇します。

  1. 市場の多様性
    東南アジアは「ASEAN」という括りで語られることが多いですが、実際には各国が独自の文化、経済状況、そして消費者の行動パターンを持っています。
    この多様性を理解せず、一律のアプローチを取ることが失敗の大きな要因となります。
  2. 物流の課題
    特にインドネシアやフィリピンのような島嶼国や、ベトナム、タイの地方部では、ラストワンマイル(最終拠点から顧客への配送)の配送網が未発達な場合があります。これにより、配送遅延や商品破損、紛失のリスクが高まり、顧客満足度の低下に繋がります。信頼できる現地の物流パートナーを見つけることが極めて重要です。
  3. 決済手段の多様性
    クレジットカードの普及率は国によって異なり、特にインドネシアやフィリピンなどでは、銀行口座を持たない層も多いため、クレジットカード以外の決済手段が非常に重要です。
    モバイルウォレットの台頭: GrabPay(シンガポール、マレーシアなど)、GoPay(インドネシア)、GCash(フィリピン)など、各国で普及しているモバイルウォレットへの対応は必須です。これらの決済手段に対応できないと、多くの潜在顧客を逃すことになります。

越境EC成功のための物流最適化:発送代行サービスの活用

この章では、越境EC成功の鍵となる物流最適化について、発送代行サービスの重要性と選定ポイントを詳しく解説します。

越境ECにおける発送代行の重要性

事業効率化、専門的な知識の活用、顧客満足度の向上、そしてリスク管理の強化という4つの重要な側面から、発送代行がどのように貢献できるかご紹介します。

事業効率化への貢献として、商品開発やマーケティングにリソースを集中できるコア業務への集中、自社物流設備の投資や人件費の削減による運営コストの削減、売上拡大に応じた柔軟な対応が可能になります。

また、専門的な知識の面では、通関手続きや各国規制への対応という国際配送の専門性、コストと配送時間のバランス最適化による最適な配送手段の選択、配送事故や通関トラブルへの迅速な対応が可能です。

プロフェッショナルな梱包と配送管理による配送品質の向上、リアルタイムでの配送状況確認ができる追跡システムの提供、顧客ニーズに応じた配送サービスの多様化が実現されることで、顧客満足度の向上を図ることもできます。

最後に、リスク管理の強化においては、適切な在庫レベルの維持による在庫管理の最適化、商品損失リスクの軽減のための配送保険の活用、各国の法規制への確実な対応というコンプライアンス対応が可能となります。

発送代行の業務範囲

国内ECにおける物流業務は、一般的に「商品入庫」「在庫保管・管理」「受注処理」「梱包作業」「出荷・輸送」といった流れで進みます。これらの業務は、国内の物流会社との連携や、比較的シンプルかつ統一されたルールの中で効率的に行うことが可能です。

しかし、越境ECとなると話は一変します。国内ECの基本的な物流業務に加えて、さらに6つの追加業務が発生し、より複雑になります。

これらの追加業務は、専門的な知識と継続的な対応を必要とするため、自社で全てをまかなおうとすると、本業である商品開発やマーケティング、顧客対応といったコア業務に使える時間が大幅に削られてしまうのです。

具体的に、越境ECで発生する主要な物流業務のフェーズごとにみていきます。

  • 輸送可否確認と法令確認(発送前)
    商品を海外に送る際、まず輸送先の国でその商品が輸入可能か、どのような法令や規制が適用されるかを一つ一つ確認しなければなりません。国や商品によってルールが全く異なるため、この調査だけでかなりの手間がかかります。
  • 出荷データと輸出書類の調整(発送準備)
    国内の配送とは異なり、海外の配送会社ごとに求められる出荷データのフォーマットは異なります。さらに、輸出に必須となるインボイスなどの書類も、現地の言語や国際的に通用する形式に合わせて正確に作成する必要があります。
  • 輸送国の最新状況確認と税関問い合わせ対応(発送中)
    国際情勢や現地の税関ルールは常に変動します。配送中の貨物について、輸送先の税関から問い合わせが入ることもあり、その都度、適切かつ迅速な対応が求められます。言語の壁がある中で、これらを自社で行うのは非常に大きな負担となります。

ウルロジの対応可能範囲

ウルロジでは上記のようなEC事業のバックヤードとなる業務に加えて越境EC事業において追加で発生する6つの業務においてもすべてお任せいただけます。専門的な知識と継続的な対応を必要とする業務を弊社に依頼していただくことで、本業である商品開発やマーケティング、顧客対応といったコア業務に使える時間を確保することが容易になります。
>>ウルロジのサービス資料を確認してみる

最適な発送代行サービスを選ぶための7つのポイント

海外発送代行サービスは多くのメリットをもたらしますが、どの業者を選ぶかによってその効果は大きく変わります。自社の事業規模、商材、ターゲット国などを考慮し、最適なパートナーを見つけることが重要です。以下に、業者選定の際に確認すべき7つのポイントを挙げます。

発送代行選定の7つのポイント

1. 対応国・地域と配送網の広さを確認する

まず、あなたが商品を届けたいターゲット国や地域を代行業者がしっかりとカバーしているかを確認しましょう。将来的な事業拡大も視野に入れ、提携している配送キャリア(DHL、FedEx、UPSといったクーリエサービスから、EMSなどの国際郵便、船便、航空便まで)の選択肢が豊富であるかも大切なポイントです。多様な配送方法があることで、商品の特性や緊急性に応じて最適な選択が可能になります。

2. 料金体系の透明性とコストパフォーマンスを見極める

費用は業者選びにおいて最も重要な要素の一つです。初期費用、月額固定費、そして商品の重量やサイズ、個数に応じた従量課金など、料金体系が明確で透明性があるかを必ず確認してください。燃油サーチャージや関税立替手数料など、隠れた費用がないかも注意が必要です。複数の業者から詳細な見積もりを取得し、比較検討することで、あなたのビジネスにとって本当にコストパフォーマンスの良いパートナーを見つけることができるでしょう。

3. 提供サービス範囲と柔軟性を確認する

単に「発送を代行してくれる」だけでなく、あなたがどこまで業務を委託したいかを明確にし、それに合ったサービス範囲を持つ業者を選びましょう。商品の受入、検品、保管、梱包、書類作成、発送、追跡、さらには返品対応まで、どこまでの業務を委託できるかが重要です。また、あなたの商材(サイズ、重量、特性)に対応可能か、特別な要望に対するカスタマイズ対応の可否も確認しておくと安心です。

4. 実績と信頼性、セキュリティ体制を評価する

安心して業務を任せるためには、その業者の実績と信頼性が不可欠です。同業種や同規模の導入実績があるか、顧客の声や評判はどうかを確認しましょう。さらに、あなたの個人情報や商品情報を取り扱うため、情報セキュリティ対策が万全であるかも重要なポイントです。万が一の配送トラブルに備え、損害賠償保険や補償制度が充実しているかどうかも確認しておくべきです。

5. サポート体制とコミュニケーションの質を見極める

トラブル時や疑問が生じた際に、迅速かつ的確なサポートが受けられるかは非常に重要です。日本語での問い合わせに対応しているか専任担当者がつくか、問い合わせ手段(電話、メール、チャット)と対応時間があなたの業務スタイルに合っているかを確認しましょう。スムーズなコミュニケーションは、円滑な連携の鍵となります。

6. システム連携の容易さを確認する

もしあなたがECカートシステムや受注管理システム、在庫管理システム(WMS)を利用しているのであれば、発送代行業者のシステムとAPI連携が可能かどうかを確認しましょう。システム連携がスムーズであれば、受注データや出荷指示の自動連携が可能となり、手作業によるミスを減らし、業務効率を格段に向上させることができます。

7. 禁制品・特殊貨物の取り扱いノウハウの有無をチェックする

リチウムイオン電池を含む製品、化粧品、食品、アルコール類など、国際配送では特に注意が必要な商材や、各国で禁制品とされている品目があります。あなたの取り扱う商品がこれらのいずれかに該当する場合、その業者が特殊貨物への対応実績や適切なノウハウを持っているかを必ず確認してください。これにより、通関での問題や罰金などのリスクを未然に防ぐことができます。

2025年、越境EC市場で飛躍するために今すぐできること

2025年の越境EC市場で成功するために、今すぐ実行できる具体的なアクションプランとしてはこちらになります。

今すぐできること

市場調査の実施として、ターゲット市場の消費者動向分析、競合他社の戦略調査、現地の法規制・税制の確認、商品需要の検証を行います。
社内体制の整備では、越境EC担当者の明確化、必要スキルの洗い出しと教育計画、予算配分の検討、KPI設定とモニタリング体制の構築が必要です。
パートナー企業の選定では、発送代行サービスの比較検討、現地パートナーの調査、翻訳・ローカライゼーションサービスの選定、決済サービスプロバイダーの選択を行います。

2025年に向け、越境EC市場はこれからも大きな可能性を秘めています。この成長の波に乗り、貴社のビジネスをさらに飛躍させるためには、市場データを正確に読み解き、そして何よりも物流という「壁」を乗り越える戦略が不可欠です。

複雑な海外発送の課題は、もはや自社だけで抱え込む必要はありません。私たちウルロジのような発送代行サービスのプロフェッショナルは、貴社の越境EC事業を強力にバックアップし、時間とコストの削減、そして顧客満足度の向上に貢献します。

市場の大きな波を捉え、貴社の越境ECビジネスを次のステージへと進めるために、今こそ物流の最適化に着手しましょう。

タグ : EC物流初心者向け ECお役立ち情報 越境EC
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からSNSウェビナー等での情報発信を行う。