物流2024年問題による到着遅延や価格転嫁への消費者意識調査を公開

2024.03.18物流・フルフィルメント
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【到着遅延や価格転嫁、どこまで受け入れる?】2024年問題の影響に対する消費者意識調査を公開

物流2024年問題を背景に、物流業界は大きな変革期を迎えています。EC事業者は、消費者意識を踏まえた物流2024年問題への対応を求められます。対応を誤ると、顧客離れを招く恐れがあるためです。

ウルロジでは、物流2024年問題が暮らしに与える影響に対する消費者意識調査を実施しました。ここでは、同調査の結果をもとに、消費者が許容できる物流2024年問題に対する取り組みなどを紹介しています。対応策で悩んでいる方は参考にしてください。

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物流2024年問題とは

2024年問題とは

物流2024年問題は、働き方改革関連法でドライバーの時間外労働に上限(年960時間)が課されることなどによって引き起こされる恐れがあるさまざまな問題の総称です。5年間の猶予期間を設けられていた自動車運転業務も2024年4月から規制の対象になります。

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陸運業界では、輸送能力の不足ならびに物流の停滞が懸念されています。かねてより、ドライバーの不足が指摘されていたためです。規制が強化されることにより、輸送能力の不足が深刻化すると予想されています。

物流2024年問題に対処するため、宅配会社などはさまざまな対策を講じています。具体的には、運賃の値上げを実施してドライバーの労働環境を良くする、競合他社と協業して物流の効率化を進めるなどの取り組みが行われています。ただし、これらの対策のみで状況が劇的に良くなるわけではありません。

今後は、DX化を推進して荷役・荷待ち時間を削減するなどの対策が必要になるでしょう。また、荷主側も協力を求められる可能性があります。たとえば、物流拠点の配置を効率的に見直してコスト上昇を抑える、ドライバーの労働環境を良くするために運賃値上げ要請に応じるなどが考えられます。荷主側も2024年問題と無縁ではありません。

ECを普段から利用する消費者における物流2024年問題の認知率・課題意識

ECを普段から利用する消費者における2024年問題の認知率・課題意識

物流2024年問題は、消費者も関わりが深い問題です。ECを普段から利用する消費者は、どのように捉えているのでしょうか。ここからはウルロジが、EC・通販で、月に1回以上、買い物をする20~60代の男女500名を対象に実施した「物流2024年問題による暮らしの影響に対する消費者意識調査」をもとに、物流2024年問題の認知率や課題意識などを紹介します。

【調査概要】

調査対象 20-60代の男女 500名
調査条件 EC・通販で月に1回以上買い物をする人
調査対象エリア 全国
調査期間 2024年2月9日~13日
調査方法 インターネット調査

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物流2024年問題の認知率調査

2024年問題の認知率調査

同調査における物流2024年問題の認知率は約7割です。具体的には、16.0%が「詳細に知っている」、51.6%が「知っている」と回答しています。「聞いたことはあるが詳しくは知らない」と回答した方が、全体の24.0%を占める点もポイントです。名称のみ知っている方まで含めると認知率は91.6%に上昇します。普段からECを利用する消費者における物流2024年問題の認知度は非常に高いといえるでしょう。

物流2024年問題への課題意識

2024年問題への課題意識

普段からECを利用する消費者は、物流2024年問題をどのように捉えているのでしょうか。設問「2024年問題によって2030年には全国で約35%の荷物が運べなくなると言われています。これを聞いてどう思いましたか。」に対して、全体の84.8%が「何とかするべき」と回答しています。具体的には「何とかするべきと思った」の割合が52.2%、「何とかするべきとは思いつつも仕方ないと思った」の割合が32.6%です。

ECを普段から利用している消費者の多くは、物流2024年問題に対して課題意識をもっているといえるでしょう。ECのヘビーユーザーをつなぎ留めるため、事業者は対策を講じる必要があります。

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物流2024年問題が消費者へ与える影響

2024年問題が消費者へ与える影響

物流2024年問題の影響は、陸運業界だけにとどまりません。最終的には、一般消費者の生活にも大きな影響を与えると考えられています。想定される主な影響は次のとおりです。

  • 送料の値上げ
  • 再配達不可、追加料金の設定
  • 翌日配達不可、到着遅延
  • 配達日の減少、配達地域の制限
  • 生鮮食品の値上がり

ドライバーを確保するため、送料の値上げと待遇の向上が必要です。十分なドライバーを確保できない場合、送料を値上げしてもサービスの質は低下するでしょう。再配達不可などの影響が考えられます。生鮮食品の価格上昇の背景には、輸送能力の不足が原因で、遠方からの仕入れが困難になる状況があります。現状、消費者への価格転嫁は避けられないとされています。

出典:NHK「「2024年問題」で物流コスト増 小売価格への影響に不安も」

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物流2024年問題の影響を消費者はどう捉えているか

2024年問題の影響を消費者はどう捉えているか

ECを普段から利用する消費者は、物流2024年問題の影響をどのように捉えているのでしょうか。ウルロジが実施した調査によると、全体の70.2%が「荷物が届くまでにかかる時間が遅くなる」は受け入れられると回答しています。62.6%が「送料が高くなる」を受け入れられると回答している点も見逃せません。

一方で「商品の価格が高くなる」を受け入れられると回答した方の割合は27.4%です。約7割が「受け入れられない」と回答しています。ただし、見方を変えると、約3割が「商品の値上げを受け入れる」といえます。ECを普段から利用する消費者は、物流2024年問題に対して理解があるといえるかもしれません。ちなみに「あてはまるものはない」(受け入れられるものはない)と回答した方の割合は約1割です。

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物流2024年問題の影響で変化する消費者の購買動向

2024年問題の影響で変化する消費者の購買動向

想定される変化が実際に起きた場合、ECを普段から利用する消費者はどのように対応するのでしょうか。ウルロジが実施した調査によると、何かしらの変化が起きてもECを継続して利用すると回答した方の割合は40.2%です。うち74.6%が「同じEC・製品を引き続き購入・利用し続ける」と回答しています。「他の商品やECの比較検討を行う」と回答した方の割合は24.9%です。

同調査では、起きる変化別に消費者の対応も調査しています。価格転嫁が起きた場合に「EC・通販を変わらずに利用し続ける」と回答した方の割合は48.2%です。2人に1人が継続した利用を希望しています。利便性の高いECは、価格転嫁に強い可能性があります。

ECを普段から利用する消費者は、物流2024年問題の解決に取り組む事業者をどのように評価しているのでしょうか。同調査によると、全体の約7割が問題解決に取り組む事業者に対してポジティブな印象を抱いています。具体的な割合は「ポジティブな印象」が30.0%、「どちらかというとポジティブな印象」が35.8%です。物流2024年問題に対する主体的な取り組みは、EC事業者のブランディングにつながる可能性があります。積極的に対策を講じて、情報を発信していくことが大切です。

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物流は変革期を迎えている

物流は変革期を迎えている

物流2024年問題は、物流業界にとって避けられない問題です。物流業界は、大きな変革期を迎えているといえるでしょう。ポイントは、消費者やEC事業者などを巻き込んでいることです。さまざまな問題を解決するため、消費者やEC事業者も協力を求められます。消費者ができる対策として以下の点があげられます。

  • 再配送の削減
  • まとめ買いによる配送回数の削減
  • 宅配ボックスや置き配の活用

特に重要な取り組みとして、再配達の削減があげられます。国土交通省の発表によると、令和5年4月における宅配便の再配達率は約11.4%です。再配達を削減できれば、宅配業者、宅配ドライバーの負担を減らせます。

出典:国土交通省「令和5年4月の宅配便の再配達率が約11.4%に減少」

EC事業者ができる対策として次の点があげられます。

  • 自社便による直接配送
  • 運賃値上げ要請に応じる

物流代行サービスの活用もおすすめです。専門家に物流業務全般を委託できるため、工数やコストの削減を見込めます。物流拠点の集約を図れる点もポイントです。結果的に、物流2024年問題対策につながる可能性があります。

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物流2024年問題の影響を考えて対策を講じましょう

2024年問題の影響を考えて対策を講じましょう

物流2024年問題は、ドライバーの時間外労働に上限が課されることなどにより引き起こされるさまざまな問題です。陸運業界では、輸送能力の不足が懸念されています。この影響で、送料が値上がりしたり商品価格が高くなったりする恐れがあるため注意が必要です。消費者の購買行動が変化することも考えられます。EC事業者は、物流2024年問題の影響を理解したうえで対策を講じましょう。

本記事で紹介した「物流2024年問題による暮らしの影響に対する消費者意識調査」は以下のページからダウンロードできます。物流の問題に直面している方は、EC・通販の物流代行サービス「ウルロジ」へご相談ください。

タグ : EC物流 消費者 アンケート調査 物流2024年問題
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からnoteウェビナー等での情報発信を行う。