リードタイムとは? 物流業界が目指す短縮の理由

2023.12.22物流・フルフィルメント
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倉庫の外の大型トラック

ネット通販が世間一般に浸透した理由の一つに、リードタイムの短縮があげられます。今では、注文した翌日に荷物が届くことは当たり前になり、中には当日着のサービスも出始めています。

ネット通販だけにとどまらず、物流業界にとって「リードタイム」は非常に重要な要素の一つです。今回は物流業界全体における「リードタイム」に関してご紹介していきます。

リードタイムとは?

疑問

まず、「リードタイム」とはどういう意味なのでしょうか?

リードタイムと(Lead Time)は、“商品やサービスの発注から納品までの生産・輸送などにかかる時間”のことをいいます。

「リードタイム」という言葉は物流業界以外でも、小売業など様々な業界で使用されています。

なぜリードタイムが重要なのか?

今まで「リードタイム」という言葉は、調達や製造、輸送にかかる業界など限られた業界で使われてきた言葉でした。しかし、現在では「リードタイム」という言葉は、一般顧客にも広く知られており、またその重要性も増しています。ここまで、リードタイムが重要視されるようになったきっかけはネット通販の普及にあります。

冒頭に説明したとおり、近年ネット通販では、商品到着までのリードタイムがどんどん短縮していっています。現在は商品の翌日着は当たり前、条件によっては当日着のサービスも提供されています。

また、顧客がリードタイムに敏感になることによって、「配送」だけではなくその上流工程の「生産」や「製造」、「輸送」のリードタイムも非常に重要になってきています。その結果、各業界がいかに業務の効率化を図り、所要時間を短縮できるかを重要視するようになりました。

また、配送までのリードタイムが短縮したことにより、今までは配送できなかった生鮮品などの食品の配送も当たり前になりました。

これによりネットスーパーサービスや産直通販などもどんどん普及しており、さらにリードタイムの重要性は大きくなることが予想されます。

リードタイムの種類

発送代行サービスとは

さて、ひとこと「リードタイム」といっても、物流業務には様々な工程が存在します。リードタイムには、どのような種類があるのでしょうか?

ここでは、一般的なリードタイムの種類をご紹介します。

輸送リードタイム

「輸送リードタイム」とは、商品をトラックなどに荷積み(出荷)してから納品先につくまでの所要時間のことを指します。また、広義には、商品を発注してから納品先につくまでの所要時間(「出荷リードタイム」ということもあります)を指すこともあります。

生産リードタイム

「生産リードタイム」とは、生産オーダーを受領してから、規定数・条件の製造を終了し、工場から出荷するまでの所要時間を指します。似た意味の「製造リードタイム」との混同に注意する必要があります。

製造リードタイム

「製造リードタイム」とは、工場内の製造ラインが製造オーダーを受領してから、規定数・条件の製造が終了するまでの所要時間を指します。製造~出荷までの所要時間を含んでいる「製造リードタイム」と混同しないように注意が必要です。

調達リードタイム

「調達リードタイム」とは、商品の原料などの購入オーダーを出してから、納品されるまでの所要時間を指します。調達リードタイムには、輸送にかかる時間や検収にかかる時間も含まれます。

これらのリードタイムの特徴をしっかりと把握することで、リードタイムの短縮につなげることが出来ます。例えば、生産リードタイムや製造リ―ドタイム、輸送リードタイムなどは、人員を増強することにより、短縮することが出来ます。

また、生産リードタイム・製造リードタイムは、生産・製造を行う機械を最新化させることにより、大幅にリードタイムを短縮させることが出来るかもしれません。調達リードタイムを短縮することが出来れば、一度に調達する原料の量が少なくなり、製造ロットを小さくすることが可能になります。

そうすることで、製造リードタイムは短縮することが出来るようになります。

このように、上流から下流までのリードタイムをしっかりと把握することで、全体のリードタイムの最適化・短縮につなげることが出来ます。

リードタイムを短縮することで生まれるメリット

メリット

ここまで、リードタイムの重要性や種類についてご紹介してきましたが、リードタイムを短縮することで、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

顧客対応力の向上

調達~納品にかかる様々なリードタイムを短縮させることで、顧客の要望に応えやすくなるメリットがあります。「明日までにこの商品が到着するなら購入する。」という要望に応えられれば、販売機会を逃さずに済みます。他社よりリードタイムを短縮させることで、優位に立つことが出来るメリットがあるのです。

顧客満足度の向上

顧客に「思っていたより早く届いた」と思ってもらうことで、顧客満足度に応えることが出来ます。近年ではどこで商品を買うかの指標として、値段はもちろん、納品までのリードタイムを重要視する顧客も増えてきました。より早く届くことをアピール・実践することで、顧客の満足度を上げることが出来ます。

コストの削減

リードタイムを短縮することで、以下のコストを削減することが出来ます。

在庫コストの削減

商品を仕入れてから、顧客に納品するまでのリードタイムを短縮することで、その商品の在庫数を減らすことが出来ます。これはリードタイムが短いほど、在庫補充の際の所要時間も短くなるため、余分に在庫を持たなくても良くなるためです。

在庫管理コストの削減

上記の在庫コストにも紐づいてきますが、在庫を少なくすることで、在庫保管のスペースが小さくなり、倉庫代を削減することが出来ます。また、在庫管理にかかる人件費なども同時に削減することが出来ます。

売上・利益の向上

リードタイムの短縮は、コスト削減や顧客満足度向上にばかり目がいってしまいますが、売上・利益の向上にもつながります。より短時間で注文を処理することにより、一定期間で受注できる注文数の上限を増やすことが出来ます。これにより、売上・利益の向上を目指すことが出来ます。

おわりに

今回は、物流業界に欠かせない「リードタイム」についてご紹介しました。

それぞれの工程にかかるリードタイムをしっかりと把握し、短縮させることで、販売機会の損失から顧客満足度の向上、コストの削減まですることが可能になります。

リードタイムの短縮には、輸送だけでなくあらゆる工程のリードタイムを管理することが重要です。
しっかりとリードタイムに目を向けて、他社との差別化を図っていきましょう。

タグ : ECお役立ち情報 業務効率化 EC物流用語
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からnoteウェビナー等での情報発信を行う。