効果的なデジタル広告戦略:消費者調査から見る成功の秘訣
2024.05.20集客・販促
ECへの集客を目的としたデジタル広告を検討する際に、特に重視すべきはその効果です。しかし、デジタル広告の種類が多岐にわたるため、どれを選べばよいか分からずお困りの事業者様も多いのではないでしょうか。
ここでは、ECの商品購入に効果のあるデジタル広告の種類や、ECのデジタル広告でSNSを活用する際の注意点などを解説しています。「デジタル広告の種類がわからない」「ECのデジタル広告でSNSをうまく活用していきたい」と考えている企業の担当者さまはぜひご覧ください。
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目次
調査の概要
EC物流代行サービスを提供するウルロジでECのヘビーユーザーを対象に「ECでの商品購入に直結するデジタル広告の実態調査」として以下のアンケート調査を行いました。
調査対象 | 20-60代の男女 500名 |
---|---|
調査条件 | EC・通販で月に1回以上買い物をする人 |
調査対象エリア | 全国 |
調査期間 | 2024年4月27日~4月30日 |
調査方法 | インターネット調査 |
【質問内容】
- Q1:EC・通販上で購入した新しい商品やサービスを知るきっかけになったオンライン上でのプロモーションについて教えてください。
- Q2:ECや通販での購買に直接影響のあったオンライン上でのプロモーションを教えてください。
- Q3:EC店舗やモール、小売店から送られてくるメールの中で、開封する可能性の高いEメールの内容について教えてください。
- Q4:EC・通販での購買に最も影響のあったSNSについて教えてください。
- Q5:SNSでインフルエンサーが紹介した商品・サービスについて教えてください。
- Q6:検索時やニュースサイト、アプリなどの閲覧時表示される広告について教えてください。
デジタル広告には、ディスプレイ広告、リスティング広告、SNS広告、動画広告、アフィリエイト広告など、さまざまな種類があります。
ECでの売上を上げるためには、数あるデジタル広告の中から自社に適した手法を選ぶことが重要です。
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ECの商品購入に効果のあるデジタル広告の種類
ECの商品購入では、どのようなデジタル広告が効果的とされているのでしょうか。代表的なものとして、以下が挙げられます。
【主なデジタル広告】
- モール広告
- Eメールによるプロモーション
- 検索エンジン内で目にした広告
- ニュースサイト・ブログ・アプリなどの広告
- SNS上の広告
- SNS上でのインフルエンサーによる情報の発信
- その他
による2つのプロモーションに注目してみます。
モール広告でのプロモーション
調査では商品・サービスを知ったきっかけと購入のきっかけになったのは「モール広告」と約6割の方が回答しました。
商品やサービスの認知と購入動機に、モール広告が重要な役割を果たしていることがわかります。
ECモールに訪れるユーザーはそもそも購入意思が高いため、目当てとしている商品やサービスであれば、広告であろうと比較検討の対象となりやすく、スイッチングもされやすいため、購買行動へつながりやすいと考えられます。
Eメールによるプロモーション
モール広告に次いでECでの購買に影響を与えるのは、Eメールによるプロモーションで、約3割の方が支持しています。
Eメールによるプロモーションは他の広告と比較すると、広告費を安く抑えることが可能です。
ただ、Eメールは開封されなければ効果が期待できません。ではどのような内容であれば、ユーザーは開封してくれるでしょうか?
そこで「EC店舗やモール、小売店から送られてくるメールの中で、開封する可能性の高いEメールの内容について教えてください。」と質問したところ、現在実施中や今後行われるセールやキャンペーン情報はおよそ2人に1人が開封していることが分かりました。
さらにタイトルなどを工夫することで、開封率を上げることができるでしょう。また、より開封率が高い「出荷・発送といった確認のメール」にも商品・サービス情報を提供することで認知度の拡大や購入のきっかけにもなる可能性もあります。
ECのデジタル広告でSNSを活用する際の注意点
近年、ECのデジタル広告で活用されているのがSNSです。実際にECサイト運営においてSNSを活用する際のポイントは以下の2つです。
・情報量が多いプラットフォームを選択すること
・インフルエンサーマーケティングによるPR投稿は目的を絞ること
それぞれ詳細にみていきましょう。
情報量が多いプラットフォームを選択する
「EC・通販での購買に最も影響のあったSNSについて教えてください。」との質問に対し、幅広い世代のユーザーから支持を集めたのがYouTube、LINE、X(旧Twitter)の3つです。
これらの共通点として、情報量の多さが挙げられます。商品・サービスを知り、興味を持ち、購入を決定づけるためには、ある程度の情報量が必要であるため、消費者行動に大きな影響を与えているといえるでしょう。
自社のECサイト運営でSNSを活用するためには、自社ターゲットのユーザー層から選ばれているSNSを選び、アプローチすることが重要です。各SNSのユーザー層は以下の通りですので、参考にしてください。
出典:総務省(令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書)
インフルエンサーマーケティングによるPR投稿は目的を絞る
インフルエンサーを活用した広告手法もデジタル広告として定着しつつあります。ですが「SNSでインフルエンサーが紹介した商品・サービスについて教えてください。」と聞いたところ、約6割の方はインフルエンサーが紹介した商品を購入したことはないと答えました。
インフルエンサーマーケティングの拡大に伴い、消費者に広告・宣伝であることを明記せずに商品・サービスを宣伝するステルスマーケティング(ステマ)が横行したことにより、消費者がインフルエンサーの投稿に敏感になっていると考えられます。
とはいえ、多くのファンやフォロワーを持つインフルエンサーは、認知の獲得には大きな効果があるのは事実です。インフルエンサーマーケティングの目的を認知拡大に絞った内容で宣伝を依頼するなど、強みを活かした広告戦略を考えるようにしましょう。
デジタル広告には消費者の興味を引く工夫が必要になる
デジタル広告は、ユーザーにどのような影響を与えているのでしょうか?
「検索時やニュースサイト、アプリなどの閲覧時表示される広告について教えてください。」と聞いたところ、約6割からは否定的な反応がありました。
つまり、主に検索時に掲載されるリスティング広告や、ニュースサイト、アプリなどに掲載されるディスプレイ広告といった広告は、肯定派4割のなかで勝ち残るために、ユーザーの目に留まる文言やクリエイティブを考えることが重要になります。
リスティングやディスプレイ広告は、本来自発的に情報を収集しているユーザーに対して広告を掲載し、能動的に自社サイトを見に来てもらう集客方法です。
ユーザーはニーズがある程度顕在化されているため、広告の訴求内容がニーズと異なる内容であれば、不快感を伴ってしまうことも。反対にユーザーのニーズと広告の訴求内容が合致していれば購入の確度が高いユーザーを獲得することができます。
またリスティングやディスプレイ広告の費用対効果を高めるために、ターゲットや目的の明確化はもちろん、広告のリンク先となる受けページ(ランディングページ)も重要となります。商品・サービスの利点を明確にし、実際に利用したユーザーのレビューを記載する、“今”購入することの価値を訴求するなど購入率を高めるポイントを抑えるようにしてください。
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デジタル広告を始めるならモール内広告から検討するのがおすすめ
デジタル広告を出稿するにあたり、効果が期待できる広告の種類やSNSを活用する際の注意点などを紹介しました。インフルエンサーマーケティングのポイントや広告出稿前に確認しておきたいことなどもご理解いただけたかと思います。
また、オンライン上で商品・サービスの認知獲得や購入のきっかけにはモール内広告が特に有効であることがわかりました。今後デジタル広告を検討している方や、現状のデジタル広告の運用が上手くいっていない方は、モール広告を検討してみることをおすすめします。
最後にディーエムソリューションズ株式会社が提供する物流代行サービス『ウルロジ』では、EC・通販の物流に関するさまざまなサービスをご用意しております。発送代行などでお困りの方はぜひご相談ください。物流のプロとして、お客様のEC売上拡大をサポートさせていただきます。
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