Shopifyのプラン別の特徴・料金・選び方やコストの抑え方を比較表つきで解説
2024.03.04ECサイトShopifyを利用するうえで「自社にあっているShopifyの料金プランがわからない」「料金プランごとの特徴を教えてほしい」と考えたことはありませんか。料金プランはランニングコストとしてストア運営に大きな影響を与えるため、慎重に選びたい方は多いでしょう。Shopifyは、機能などが異なる5つの料金プランを用意しています。
ここでは、各料金プランの特徴を解説するとともにそれぞれのプランに向いている方の特徴や月額利用料の抑え方などを紹介しています。
Shopifyと連携することで自動出荷できるようになるサービスを見てみる
目次
Shopifyの料金プランの種類と特徴
画像引用元: Shopify公式サイト
https://www.shopify.com/jp
Shopifyは複数の料金プランを用意しています。ストアを開設する前に、各料金プランの概要を押さえておく必要があります。各プランの比較表は以下の通りです。
比較項目 | スタータープラン | ベーシックプラン | Shopifyプラン | Advancedプラン | Shopify Plusプラン |
月額利用料 | 750円/月 | 4,850円/月 | 13,500円/月 | 58,500円/月 | $2,300/月 |
決済方法 | Shopifyペイメントなど | Shopifyペイメントなど | Shopifyペイメントなど | Shopifyペイメントなど | Shopifyペイメントなど |
クレジットカード手数料 | 5% | 3.55%~ | 3.4%~ | 3.25%~ | 2.9%~ |
外部サービス取引手数料 | 要問合せ | 2.0% | 1.0% | 0.6% | 0.2% |
出典:Shopify公式サイト「Shopifyの料金プラン」
出典:Shopify公式サイト「Shopifyのスタータープラン」
ここからは、各プランの詳細を解説します。
>>Shopify(ショッピファイ)の特徴と各プランの違いや料金を比較解説
スタータープラン(旧Shopify Liteプラン)
Shopifyのなかで最も割安な料金プランです。SNSの投稿やメールなどで共有できる商品リンクを作成できます。ECサイトは構築できませんが、注文管理・ストア分析・カスタマーサポートなど、オンライン販売に必要な最低限の機能は備えています。
わずか数クリックでスターターストアを作成したり既存サイトに販売フォームを設置したりできるため、アカウント開設後すぐに商品を販売できます。ちなみに、このプランではスタッフアカウントを1つのみ設定できます。
スタータープランのメリット
月額750円でありながら、オンライン販売に必要な最低限の機能を備えています。既存のサイトやSNSにカートシステムを追加するだけでよいため、契約後、売上をすぐに作れる可能性があります。料金面や作業面の手軽さが最大のメリットといえるでしょう。
スタータープランのデメリット
スタータープランでShopifyのストアは構築できません。既存のサイトなどを使って商品を販売できますが、ストア運営のノウハウは身につけられないでしょう。スタッフアカウントを1つしか利用できない点にも注意が必要です。チームで運営するなどは難しいと考えられます。
スタータープランはこんな方におすすめ
自社のホームページやブログ、SNSなどにカートシステムを追加して実験的に商品を販売したい事業者に向いています。例えば、自社オリジナル商品の反応を探りたい場合など、ニーズに合致しているでしょう。あるいは、オンライン販売で求められる最低限の機能を安価に導入したい事業者にも適しています。
出典:Shopifyヘルプセンター「Shopify Liteプラン」
ベーシックプラン
Shopifyが展開する主要プランのなかで最も割安な料金プランです。ベーシックプランでは、ShopifyのEコマースプラットフォームでオンラインストアを開設できます。また、ストアにブログエンジンが組み込まれている点もポイントです。商品やイベントに関する記事などを投稿できます。主要プランのなかで最も割安ですが、ストア運営に求められる基本的な機能は搭載しているといえるでしょう。
ベーシックプランのメリット
主要プラン(ベーシックプラン・Shopifyプラン・Advancedプラン)のなかで最も割安な点が魅力です。安価な料金で、Shopifyが提供する基本的な機能を利用できます。具体的には、Shopifyストアの構築、無制限の商品登録などが可能です。コストパフォーマンスに優れたプランといえます。
ベーシックプランのデメリット
月々の負担を抑えられる点は魅力ですが、上位プランに比べると利用できる機能は少なくなります。具体的には、プロフェッショナルレポートの使用ができません。詳細な販売情報を活用したい場合は注意が必要です。また、スタッフアカウントも1つのみとなっています。チームで運営する場合は、使い勝手が悪いかもしれません。
ベーシックプランはこんな方におすすめ
ベーシックプランは、小規模な自社ECに向いています。判断基準は、ストア運営に関わるスタッフ数が1名までです。また、ベーシックプランは、レポートの内容が上位プランより劣ります。機能の充実より価格を重視したい事業者に向いていると考えられます。
Shopifyプラン
Shopifyが展開する主要プランのなかで標準的な料金プランです。ベーシックプランと同じ機能を利用できます。主な違いは、ストアアカウントが5つに増えることと詳細なレポートを利用できることです。Shopifyプランでは、プロフェッショナルレポートを利用できます。
Shopifyプランのメリット
ベーシックプランでは利用できなかった標準のプロフェッショナルレポートを利用できます。プロフェッショナルレポートは、ユーザーデータや販売データなどを分析する機能です。スタッフアカウントが5つに増える点もポイントです(ベーシックプランは1つ)。ストア運営をチームで行いやすくなります。
Shopifyプランのデメリット
Shopifyプランは標準的なプランであるため、一部の高度な機能は利用できません。一例としてあげられるのが、外部サービスの送料を自動計算できないことです。また、標準登録言語が少ないため、本格的な越境ECにも向いていません。この目的で利用する場合は、Advancedプラン以上がおすすめです。
Shopifyプランはこんな方におすすめ
Shopifyプランは、複数のスタッフで自社ECを管理・運営したい事業者に向いています。スタッフアカウントが1つから5つに増えるためです。マーケティングを強化したい事業者にも向いているといえるでしょう。プロフェッショナルレポートを活用して成長戦略を立案できるためです。
また、Shopifyプランを含む主要プランには、複数のロケーションで在庫管理などを行えるPOS Liteが付属しています。したがって、実店舗と並行して自社ECを運営したい事業者にも向いています。
出典:Shopifyヘルプセンター「Shopifyのプラン」
Advancedプラン
主要プランのなかで最も割高な料金プランです。一方で、クレジットカード手数料は最も低く設定されています。主な特長は、ベーシックプラン・Shopifyプランの全機能を利用できることとスタッフアカウントが15個に増えることです。また、Advancedプランは、他のプランを上回る包括的なレポートに加え、カスタムレポートを作成できます。主要プランのなかで、機能などは最も充実しているといえるでしょう。
Advancedプランのメリット
より詳細な分析を行えるプロフェッショナルレポートの詳細版を利用できるようになります。データをもとに、さまざまな対策を講じられる点は魅力です。スタッフアカウントが15個に増える点も見逃せません。大規模な自社ECであっても管理しやすくなります。
Advancedプランのデメリット
優れた機能を利用できますが、毎月58,500円(月払いの場合)かかります。プロフェッショナルレポート(詳細版)の必要性やスタッフアカウントの必要性などを見極めてから利用したいプランといえます。
Advancedプランはこんな方におすすめ
Advancedプランは、大規模なストアを運営する事業者に向いています。月額利用料などは割高ですが、手数料が安く抑えられているためです。売上規模が大きいストアであればメリットを感じられます。顧客や流入経路などの詳細な分析を行えるため、マーケティングに力を注ぎたい事業者にも向いています。ただし、すべての機能を使いこなすには一定のスキルを求められます。ECサイトの運営に慣れておかなければなりません。
出典:Shopifyヘルプセンター「Advancedプラン」
Shopify Plusプラン
Shopifyが展開するプランのなかで最も割高な料金プランです。主な魅力は、Shopify Plus限定のアプリなど、このプランでしか利用できない機能が用意されていることです。具体的には、商品ページに3Dメディアを追加したり、複雑な割引機能を追加したりできます。また、ストア制作にかかる時間とコストを削減できる機能も多数備えています。スタッフアカウントが無制限になる点も見逃せません。
Shopify Plusプランのメリット
最大の魅力は、このプラン独自の機能が利用できることです。具体的には、Shopify Plus限定アプリを活用できる、20カ所のロケーションを設定できる、専用のサポート窓口を利用できるなどがあげられます。スタッフアカウント数が無制限になる点もポイントです。大規模な自社ECに向いています。
Shopify Plusプランのデメリット
主なデメリットとして、全プランのなかで最も高い月額利用料金があげられます。規模により変動しますが、公式サイトには2,300$と記載されています。ちなみに、無料期間は用意されていません。すべての機能を活用するため、一定の知識が求められる点にも注意が必要です。適切に活用できないと、宝の持ち腐れになってしまいます。
Shopify Plusプランはこんな方におすすめ
Shopify Plusプランは、大規模なストアを運営している事業者に向いています。例えば、自社商品を世界展開している事業者や自社ECが主力ビジネスになっている事業者などが考えられます。あるいは、自社ECの規模が拡大してスタッフアカウントが足りない事業者にも向いているでしょう。アカウント数に制限はないため、スタッフを自由に配置できます。
出典:Shopifyヘルプセンター「Shopify Plus」
Shopifyと連携することで自動出荷できるようになるサービスを見てみる
目的に合わせたShopifyの料金プランの選び方
料金プランを選択するうえで重要なことは、すべてのプランの特徴を把握し、自社の目的に合ったプランを選ぶことです。
低コストで通販サイトを運用したい
低コストでストアを運用したい場合は、月額利用料に加え、クレジットカード手数料、外部サービス取引手数料などを確かめましょう。料金プランにより、これらの設定は異なるためです。売上規模で最適な料金プランは異なる可能性があります。ちなみに、月額利用料は年間契約、外部サービス取引手数料はShopifyペイメントを介した決済で抑えられます。これらをチェックしておくことも大切です。
おすすめのプランはStandardプラン
ある程度の売上を想定している場合、手数料が比較的低いShopifyプランがおすすめです。このプランは主要プランの中で中間レベルに位置します。Shopifyの基本的な機能に加え、プロフェッショナルレポートも利用できるため、充実したストア運営を行えます。コストと機能のバランスがよいプランといえるでしょう。
機能を充実化させ売り上げを向上させたい
機能を重視したい事業者は上位プランが適しています。海外への展開を想定している場合は、スタッフアカウント数・レポート機能とも充実しているAdvancedプラン以上がおすすめです。実店舗を併行して運営している事業者は、POS機能(売上や在庫数の集計システム)の活用を検討しましょう。ベーシックプラン以上の料金プランにはPOS Liteが付属しています。機能が不足していると感じる場合は、月額89$でPOS Proを追加できます。
おすすめのプランはAdvancedプラン
より多くの機能を求める場合、Advancedプランが適しています。主な魅力は、ユーザーデータなどを分析できるプロフェッショナルレポート(詳細版)を利用できることです。成長戦略などを描きやすくなります。標準で5つの言語が搭載されている点や送料の自動計算を行える点も見逃せません。本格的な越境ECにもスムーズに対応できます。
Shopifyと連携することで自動出荷できるようになるサービスを見てみる
Shopifyを安く使うために月額費用を抑える方法
Shopifyの月額料金は、いくつかの点に注意することで安くできる可能性があります。利用前に押さえておきたいポイントは次の通りです。
安価で利用できる料金プランを選択する
基本のポイントは、無料体験などを活用しつつ自社に合っている料金プランを選ぶことです。売上規模が小さい事業者は、スタータープランやベーシックプランから始めましょう。スタータープランの月額料金は750円です。プラン変更は、売上規模が大きくなったときなど、好きなタイミングで行えます。
年間契約を行う
ベーシックプラン・Shopifyプラン・Advancedプランは、年払いにすると25%オフが適用されます。年払い時の利用料金は以下の通りです。
ベーシックプラン | Shopifyプラン | Advancedプラン | |
月払い料金 | 4,850円/月 | 13,500円/月 | 58,500円/月 |
年払い料金(月換算) | 3,650円/月 | 10,100円/月 | 44,000円/月 |
出典:Shopify公式サイト「Shopifyの料金プラン」
ストア運営を継続できるかわからない場合は、月払いでスタートして継続できることを確かめてから年払いに移行するとよいでしょう。
オプション契約で一部機能を下位プランに追加する
あると便利な機能を利用するため上位プランを検討している事業者は、アプリを利用するとよいかもしれません。Shopifyには豊富なアプリが用意されているため、上位プランとよく似た機能を追加できることがあります。この方法を活用すれば、アプリの購入費用しかかかりません。
補助金を活用する
国や自治体が交付している補助金を活用して費用を抑えることも可能です。Shopifyのストア構築に利用できる可能性がある補助金の一例として「小規模事業者持続化補助金」があります。
同補助金は、小規模事業者などの販路開拓や業務効率化を支援する補助金です。ただし、補助金の利用にあたり所定の要件を満たさなければなりません。また、時期などにより利用できる補助金は異なるため詳細の確認も必要です。
Shopifyは料金プランを理解してから利用しましょう
Shopifyは5つの料金プランを用意しています。月額利用料はもちろん、クレジットカード手数料や機能なども異なるため、詳細を把握したうえで料金プランを選ぶことが大切です。よく考えずに選ぶと、使い勝手の悪さや、月額利用料の重さが負担となる恐れがあります。長期的に運営できるストアを立ち上げるため、料金プランは慎重に選びましょう。
EC発送代行サービス「ウルロジ」を提供しているディーエムソリューションズでは、Shopifyのストア構築もサポートしています。自社に合っている料金プランを教えてほしい、低コストで導入したいなど希望がある方は、以下のページからお気軽にご相談ください。
最新記事 by 角田和樹 (全て見る)
- 東南アジアで大注目の「SHOPLINE」の主な機能や特徴を紹介!Shopifyとの違いは? - 2024年10月24日
- 同梱物とは?ECでのメリットや実態調査からわかった効果の高い同梱物も紹介 - 2024年10月22日
- 通販を始める前に押さえておきたいネットショップ・モールの種類 - 2024年10月22日