【ヤマト/日本郵便/佐川/西濃/福山】宅配業者5社の料金・特徴を徹底比較
2024.02.28物流・フルフィルメントEC・通販業などで荷物を発送する際、必要になる配送業者。しかし、業者によって価格やサービス内容が違っており、自社に合った業者がどこかわからないという方も多いと思います。
この記事では上記のような方向けに、下記5つの主要宅配業者の宅配サービスのメリット・デメリットの比較とそれぞれのおすすめ用途をご紹介します。
- ヤマト運輸の宅急便
- 日本郵便のゆうパック
- 佐川急便の飛脚宅配便
- 西濃運輸のカンガルー特急便
- 福山通運のフクツー宅配便
宅配業者の利用を考えている個人事業主の方、法人の方、宅配業者ごとの特徴を理解し比較したい方などは参考にしてください。
また、各社の宅配便を利用しながら、より低価格で配送することができる「発送代行サービス」をご存知でしょうか。以下からサービス資料をダウンロードできるので、あわせてご確認ください。
目次
各社の主要サービスのメリット・デメリット
まずは上述した5社の主要サービスのメリット・デメリットから解説します。
ヤマト運輸
ヤマト運輸の主要宅配サービスは「宅急便」です。個人、法人問わず、幅広いサービスを展開しています。荷物の長辺、短辺、高さの合計が60cm未満の場合は宅急便コンパクト、冷蔵・冷凍物であればクール宅急便のようなサービスがあります。
これらに関しては公式サイトに詳しく記載されておりますのでそちらをご参照ください。
出典:ヤマト運輸公式サイト
宅急便の規格と料金
料金は関東発、関西着の場合で記載いたします。
※三辺合計の長さと実重量を比較し数値の大きいほうが料金に適用されます。
規格 | 三辺合計長さ | 重量 | 料金(税込) |
---|---|---|---|
60サイズ | 60cm | 2kg | 1,060円 |
80サイズ | 80cm | 5kg | 1,350円 |
100サイズ | 100cm | 10kg | 1,650円 |
120サイズ | 120cm | 15kg | 1,970円 |
140サイズ | 140cm | 20kg | 2,310円 |
160サイズ | 160cm | 25kg | 2,630円 |
180サイズ | 180cm | 30kg | 3,730円 |
200サイズ | 200cm | 30kg | 4,500円 |
宅急便のメリット
- 業界内でもトップクラスの配達スピード
- 個人・法人問わず幅広い利用が可能
- 集荷方法が豊富
- 送り状発行のサービスが便利
- 細かい割引が多い
- 冷凍物が発送できる
宅急便のデメリット
- サイズ規格が他の業者に比べ少し小さい
- 発送者側からは荷物の追跡ができない
※配達完了後に通知がきます
日本郵便
日本郵便の主要宅配サービスは「ゆうパック」です。日本全国の郵便局で発送、荷受が行えます。営業所数は全業者中最多なので、特に発送の際の持ち込みや、荷受の際の営業所止めが便利です。
また、荷物の内容ごとに様々なサービスが展開されています。例えば「重量ゆうパック」「ゴルフゆうパック」「スキーゆうパック」などがあります。冷蔵品を配達するための「チルドゆうパック」もあります。
上記の特殊なサービスが必要な場合は、下記に詳しく記載されておりますので、ご参照ください。
出典:日本郵便公式サイト
ゆうパックの規格と料金
下記の料金は東京発、近畿地方着の配達にかかる料金を載せています。
規格 | 三辺合計長さ | 重量 | 料金(税込) |
---|---|---|---|
60サイズ | 60cm | 2kg | 990円 |
80サイズ | 80cm | 5kg | 1,310円 |
100サイズ | 100cm | 10kg | 1,620円 |
120サイズ | 120cm | 15kg | 1,940円 |
140サイズ | 140cm | 20kg | 2,300円 |
160サイズ | 160cm | 25kg | 2,610円 |
170サイズ | 170cm | 25kg | 3,750円 |
出典:ゆうパック基本運賃表
ゆうパックのメリット
- 営業所の数が多いため、営業所への持ち込みがしやすい
- 持ち込みすることで割引される
- ヤマト運輸や佐川急便の基本サイズ規定よりも少し大きい
- ウェブ上で送り状が発行できる
- スマホで宛名だけ作成し郵便局で送り状印刷することもできる
- 荷物の追跡が発送者側からも行えるのでより安心して発送できる
ゆうパックのデメリット
- 基本的な割引は持ち込みでしか受けられない
- 割引を受けるために持ち込んだ場合、一度に複数の荷受人に対し、複数の荷物を発送するケースでは営業所での確認に時間がかかる
- 冷凍物が発送できない
佐川急便
佐川急便の主要宅配サービスは「飛脚宅配便」です。ヤマト運輸の宅急便と並んで業界内屈指のスピードを誇ります。また、宅配便の規定以上の大きさに対応するラージサイズ便、衣類をハンガーにかけたまま発送できる飛脚ハンガー便、冷蔵・冷凍品を送るための飛脚クール便など、ニーズに合わせた幅広いサービス展開をしています。
法人であれば事前契約することで割引や便利なサービスが多く使えるようになります。個人、法人どちらにも対応していますが、どちらかと言えば、法人よりのサービス展開が多いのも特徴です。
佐川急便のサービスについての詳細は下記をご確認ください。
⇒佐川急便公式サイト
飛脚宅配便の規格と料金
下記は東京から大阪間のそれぞれのサイズ規格に対応する料金です。
規格 | 三辺合計長さ | 重量 | 料金(税込) |
---|---|---|---|
60サイズ | 60cm | 2kg | 1,040円 |
80サイズ | 80cm | 5kg | 1,340円 |
100サイズ | 100cm | 10kg | 1,630円 |
140サイズ | 140cm | 20kg | 2,310円 |
160サイズ | 160cm | 30kg | 2,570円 |
出典:飛脚宅配便料金一覧
飛脚宅配便のメリット
- 業界内でもトップクラスの配達スピード
- 60サイズ、80サイズといった小さいサイズの荷物の基本料金が最安値
- 160サイズ以上のサイズに対応している「ラージサイズ便」の容量が大きい
- 法人であれば契約することで割引や他の便利なサービスが受けられる
※特に大きいのが出荷指示を出すと佐川急便の営業所が送り状を用意し、集荷に自動的に来てくれるサービスです。 - 荷物の追跡が発送者側からも可能
- 冷凍品が発送できる
- 送り状がウェブ上で発行できる
飛脚宅配便のデメリット
- 個人の場合の割引が少ない
- 上述した、法人用のサービスが非常に便利な反面、個人では利用できない
- 個人の場合、掛売が不可能
西濃運輸
西濃運輸の主要宅配サービスは「カンガルー特急便」です。こちらは超大型の荷物や複数小口の荷物に幅広く対応しています。縦、横、高さによるサイズ規定自体はなく、重量と輸送距離で料金が算出されます。その最大重量は1,500kgで、業界でもトップです。
また冷凍・冷蔵の荷物を運ぶチルド便のほかにも、自転車などを運ぶカンガルー自転車イベント便/自転車輸送便、貴重品を運ぶカンガルー貴重品輸送サービスなど、ニーズに合わせたサービスも展開しています。
法人であれば契約することで、配達だけでなく輸送関係の業務代行やコンサルティングも行ってもらえます。このように、法人に特化したサービスを多数展開しているのも特徴です。
西濃運輸のサービスについての詳細は下記をご確認ください。
⇒西濃運輸公式サイト
カンガルー特急便の規格と料金
西濃運輸では「重量」と「輸送距離」によって料金が算出されます。また、「縦(m)・横(m)・高さ(m)×280kg」という計算方法もあり、こちらのほうが本来の重量よりも大きくなる場合、この計算式で出た重量で料金計算されます。
カンガルー特急便は業者ごとに条件や金額が異なるため、詳細については西濃運輸の窓口へお問い合わせください。
一例として、西濃運輸と提携しているイプシロンの料金例を以下に紹介いたします。東京~関西方面までのおよそ600㎞における重量に対する料金を記載しましたので参考にしてください。
※今回の記事では500kgまでの重量に対する料金まで記載します。
重量 | 法人配送料金 | 個人配送料金 |
---|---|---|
10kg | 1,610円 | 1,950円 |
20kg | 2,070円 | 2,410円 |
30kg | 2,300円 | 2,640円 |
40kg | 2,760円 | 3,220円 |
60kg | 3,330円 | 3,790円 |
80kg | 4,140円 | 4,710円 |
100kg | 4,940円 | 5,630円 |
120kg | 5,750円 | 6,550円 |
140kg | 6,550円 | 7,470円 |
160kg | 7,360円 | 8,390円 |
180kg | 8,160円 | 9,310円 |
200kg | 8,620円 | 9,770円 |
250kg | 10,580円 | 11,960円 |
300kg | 12,530円 | 14,260円 |
350kg | 14,490円 | 16,440円 |
400kg | 16,560円 | 18,740円 |
450kg | 18,510円 | 21,040円 |
500kg | 20,470円 | 23,230円 |
カンガルー特急便のメリット
- 他の業者では送れないような大きな荷物を発送できる
- 法人であれば、契約することで、トラック1台と専属ドライバーを借りて、集荷~配達するオーダーメイドサービスがあり非常に柔軟な配送が行える
- 送り状がウェブ上で発行できる
- 集荷依頼がウェブ上、電話で行える
- 荷物の追跡が発送者でも行える
- 法人であれば契約することで割引、その他の輸送業務の代行、コンサルティングなども受けることができる
- 冷凍品を発送できる
カンガルー特急便のデメリット
- 個人では割引が利かない
- 個人では利用できないサービスが多い
福山通運
福山通運の主要宅配サービスは「フクツー宅配便」です。また、台車に複数の荷物を入れて同じ場所に運ぶスペースチャーター便というサービスもあります。店舗への卸し作業や、会議用資料の送達などを行うのに非常に便利です。
福山通運のサービスについての詳細は下記をご確認ください。
出典:福山通運公式サイト
フクツー宅配便の規格と料金
下記は関東から関西まで輸送した場合の料金です。
規格 | 三辺合計 | 重量 | フクツー宅配便料金(税込み) |
---|---|---|---|
60サイズ | 60cm | 2kg | 1,120円 |
80サイズ | 80cm | 5kg | 1,350円 |
100サイズ | 100cm | 10kg | 1,640円 |
120サイズ | 120cm | 15kg | 1,980円 |
140サイズ | 140cm | 20kg | 2,210円 |
160サイズ | 160cm | 30kg | 2,460円 |
出典:フクツー宅配便料金表
フクツー宅配便のメリット
- 法人で契約することで「スペースチャーター便」が利用できる
- 法人であれば送り状発行がウェブ上で行え、集荷、配送状況の確認なども行える
- 個人の場合、直接持ち込みで200円の割引が利く
- 個人の場合、営業所止めを利用することで400円の割引が利く
※ただし、通販などで営業所止めを利用することはほとんどないので注意が必要 - 早朝の8~10時の間に自社店舗や工場などに物資を届けてくれる「ジェットオーバーナイトサービス」がある
※こちらも法人のみ利用可
フクツー宅配便のデメリット
- 法人に完全に特化しており、個人では利用しにくい
- 日・祝の配達を行っていない
次にそれぞれの業者のおすすめ用途をご紹介します。
宅配業者別オススメ用途
これから、上述した5社のおすすめの用途を解説していきます。
ヤマト運輸
画像引用元:ヤマト運輸公式HP
https://www.kuronekoyamato.co.jp/
ヤマト運輸は個人、法人ともにおすすめです。特に、160サイズ以下の荷物に収まる商品を扱う小規模通販業の個人事業主にはピッタリと言えるでしょう。
理由としては、各種割引の数が多く、送り状などの発行方法、集荷方法なども多くあるため、自分に合ったやり方で時間短縮が図れるためです。また、配達スピードも業界でトップクラスのため、顧客満足度も上がりやすいと言えます。
日本郵便
画像引用元:日本郵便公式HP
https://www.post.japanpost.jp/index.html
日本郵便は、法人よりもむしろ個人での利用に向いています。理由は、持ち込みを行わなければ割引が利かないためです。また、多くとも1度の発送が10個口以下のほうが良いと言えます。
郵便局は時間帯によっては大変込み合います。その時に大量の荷物を複数の宛先に送ろうとすると、非常に時間がかかります。これらのことから、日本郵便は個人の小規模事業者により向いていると言えます。
佐川急便
画像引用元:佐川急便公式HP
https://www.sagawa-exp.co.jp/
佐川急便は個人、法人のどちらかと言えば法人向きと言えます。理由は法人契約で割引が受けられること、送り状発行や出荷指示が出せるようになること、月ごとの掛売が可能になるということです。
もしヤマト運輸と佐川急便で迷った場合、法人であれば一度佐川急便に相談してみることをおすすめします。個人であれば自分の用途に合ったほうを選択すべきですが、どちらかと言えば個人向きの割引が多いヤマト運輸がおすすめです。
西濃運輸
画像引用元:西濃運輸公式HP
https://www.seino.co.jp/seino/
西濃運輸は法人特化のサービス展開をしています。特に便利なのが、契約することで可能になる輸送業務の代行とコンサルティングです。
梱包や送り状発行なども代行してもらうことで、人件費の削減などにもつながります。また、超大型の荷物を輸送することもできますし、トラック1台と専属のドライバーを借りて、オーダーメイドの輸送経路を作成することもできます。
特に、家具などの大きな荷物を販売している通販業を営む法人企業や、独自の輸送経路が必要な法人に適した業者と言えます。
福山通運
画像引用元:福山通運公式HP
https://corp.fukutsu.co.jp/
福山通運も西濃運輸同様に、法人に特化したサービス展開をしています。店舗への早朝の卸作業、工場への物資輸送、早朝の会議のための書類送達、などに対応したジェットオーバーナイトサービスなど独自の法人向けサービスを展開しています。
これらのことから、福山通運は、法人で通販業を営む場合や、自社の店舗、工場などに物資を輸送する必要がある場合などに便利だと言えます。
宅配業者を選ぶ際のポイント
このように会社によって特徴が異なる宅配業者は、どのように選べばよいのでしょうか。検討時に意識したいポイントを解説します。
取り扱っている商品に合っているか
宅配業者を選ぶ前に、取扱商品を見直すことが大切です。商品の特性により重視するべきポイントは異なるためです。たとえば、配送スピードが重要になる生活用品を扱っている場合は、当日配送、翌日配送に対応している宅配業者が適していると考えられます。あるいは、冷凍商品を扱っている場合は、クール便を扱っている業者が適しているでしょう。
宅配業者により得意分野は異なります。配送スピードを重視している業者、大型荷物を扱っている業者などがあるため、自社の商品に合っているところを選ぶ必要があります。
サービス内容が充実しているか
宅配業者のサービス内容もチェックしておきたいポイントです。参考に、主なチェックポイントを紹介します。
- 時間帯指定への対応
- 再配達への対応
- 置き配への対応
サービス内容が充実していると、顧客の要望に応えやすくなり、顧客満足度の向上につながる可能性があります。宅配業者は、プラスαのサービスをチェックしてから選びましょう。
信頼できる実績があるか
宅配業者の実績も、確認しておく必要があります。実績が乏しいと、顧客に不安を抱かせてしまう恐れがあるためです。たとえば、商品の破損やお届けの遅延を心配するなどが考えられます。
実績のある宅配業者を選んでおけば、多くの方が安心して購入できるでしょう。また、ECも大切は商品を安心して任せられるはずです。確かなお届けは、顧客満足度、ショップ評価の向上につながります。
宅配業者は特徴を比較してから選択
ここでは、主要宅配業者のメリット、デメリット、宅配業者の選び方などを解説しました。配送スピード、対応している荷物など、各社の特徴は異なります。自社の用途に合わせて選択することが大切です。
また、物流コストを今以上に削減したい方には、ECの物流業務をまとめて委託できる発送代行の利用もおすすめです。発送代行の利用率やメリットなどは以下の記事で詳しく解説しています。物流業務の見直しを進めたい方は、こちらも参考にしてください。
最後に、発送代行サービスをご検討中なら、個人・法人、会社の規模を問わず柔軟に対応可能なウルロジはいかがでしょうか。
ウルロジはヤマト運輸・佐川急便をはじめ、主要宅配業者と大口契約を締結しているため、個別に利用するよりも割安な料金で荷物を送れる可能性があります。発送料金削減や、発送代行などでお困りの事業者様は、ぜひご相談ください。
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