割れ物・液体・ネイル商材の物流を効率化する方法
2025.03.30物流・フルフィルメントネイルEC市場は年々拡大していますが、その裏にはネイル商材特有の物流課題が潜んでいます。例えば、「ネイルポリッシュが航空便で送れない…」「トレンドの変化が早く、在庫管理が難しい…」といった悩みを抱えるEC事業者は少なくありません。
適切な物流対策を取らなければ、配送遅延や在庫ロスが発生し、売上や顧客満足度にも影響を及ぼします。では、どのように対策を講じればよいのでしょうか?
本記事では、ネイルECならではの物流課題と、その解決策として専門業者を活用するメリットを解説します。物流の最適化が、売上アップとリピーター獲得のカギとなる理由を詳しく紹介します。
ネイルの発送代行(物流代行)サービスのご利用を検討されている方には、弊社サービス「ウルロジ」をおすすめします。ウルロジは、最新設備の導入により人為的なミスを回避するとともに丁寧な梱包を実現した発送代行(物流代行)サービスです。サービスの詳細は、以下のページからダウンロードできる資料でご確認いただけます。
目次
ネイルにおける物流課題とは?
危険物規制(ネイルポリッシュの航空便制限)
ネイルポリッシュは、その成分に含まれるアルコールやアセトンが可燃性物質であるため、国際航空貨物危険物規制(IATA)のクラス3に分類されます。これにより、航空便での輸送が原則禁止されており、特に海外発送においては船便に切り替える必要があります。この規制の影響は大きく、例えば日本からアメリカへの発送の場合、航空便なら3~5日で届くところが、船便では2~3週間かかることが一般的です。さらに、国内配送でも沖縄や離島への配送では航空便が利用できないため、通常より3~5日遅延するケースが頻発しています。
誤った梱包や輸送方法をとると、罰則や通関トラブルが発生するリスクもあります。米国では、ネイルポリッシュを危険物として適切に申告せずに輸送した場合、最悪の場合、懲役を伴う刑罰が課せられることもあります。そうならないためにも、FDAについて知っておくことが必要なのです。
また、通関時に書類不備があると、商品が差し押さえられ、配送がさらに遅延する可能性もあります。これらの問題に対応するためには、国内配送では陸路専用の保冷車両を活用し、海外向けには「化粧品輸出認証」を取得した物流業者を選定することが有効です。
トレンド変化の速さに対応する在庫管理
ネイル業界のトレンドサイクルは非常に短く、平均3ヶ月で新しいカラーやデザインが登場します。例えば、2023年に大ヒットした「バレンシアオレンジ」は、発売後わずか2週間で品切れが続出し、多くのECサイトで補充待ちの状態が続きました。このような急速なトレンド変化に対応するためには、在庫管理が非常に重要です。しかし、過剰在庫と在庫切れの両方のリスクがあります。
過剰在庫の場合、トレンドが過ぎると商品が売れ残り、廃棄ロスが発生します。特にネイルポリッシュは消費期限があるため、在庫が長期間滞留すると品質が低下し、販売不能になるケースもあります。
一方、在庫切れは機会損失と顧客離れを引き起こします。人気色がすぐに売り切れると、顧客は競合他社に流れてしまい、リピート率が低下します。
海外市場のネイル規制の違い
海外市場にネイル商品を輸出する際には、各国の規制に準拠する必要があります。EU向け輸出では、EU化粧品規則(Regulation (EC) No 1223/2009)に基づくCPNP登録が必須です。これには、製品の成分表示を28言語で対応する必要があり、多言語対応のコストと時間がかかります。さらに、EUでは動物実験が禁止されているため、動物実験データを使用した商品は販売できません。
米国では、FDA(食品医薬品局)が指定する「Color Additive Petition」の承認を得る必要があります。この承認取得には平均18ヶ月を要し、時間とコストがかかります。また、米国では州ごとに異なる規制があるため、すべての州に対応するための手続きが複雑です。
出典:Color Additive Petitions | FDA
中国では、CFDA(国家食品薬品監督管理局)の認証が必要です。特に、動物実験データの提出が義務付けられており、これらの規制に対応するためには、現地の認証を取得した物流パートナーとの協業が不可欠です。
ネイル商材は「見た目」が重要な商材
ネイル商品は「見た目」が非常に重要な商材であり、配送中の破損はブランドイメージの低下につながります。。特にギフト需要の多い12月は、クリアファイルにラメを封入するなどの演出が必要です。
逆に、安価なプチプチ梱包では「1本3,000円のポリッシュが100均商品に見える」とのクレームが多発しています。このような問題を解決するためには、UVレジンで固定する独自梱包法を開発した物流業者の事例が参考になります。また、高級感を伝えるために、箱の内側にラメや光沢紙を使用するなどの工夫も有効です。
物流代行とは? 仕組みと基本業務を解説
物流代行サービスは、EC事業者が抱える物流業務を専門業者に委託するソリューションです。その仕組みは、商品を物流センターに預け、注文を受けると代行業者が検品・梱包・配送を一括処理するものです。これにより、EC事業者は自社で物流インフラを整備する必要がなくなり、販売やマーケティングにリソースを集中できます。
EC物流の基本と業務範囲

物流代行サービスの業務範囲は多岐にわたります。まず「入庫」では、商品の検品と在庫データの登録を行います。特にネイル商品は破損や液体漏れのリスクが高いため、入庫時の検品が重要です。次に「保管」では、商品を適切な温度や湿度で管理します。ネイルポリッシュは高温に弱いため、夏場は冷蔵保管が必要な場合もあります。
「ピッキング」は注文に応じて商品を取り出す作業です。ネイル業界では小ロット多品種の注文が多いため、効率的なピッキングシステムが不可欠です。例えば、バーコードスキャンを使用したピッキングシステムを導入することで、誤出荷率を抑えることが可能です。
「梱包」は最も重要な工程の一つです。ネイル商品は破損や液体漏れのリスクが高いため、二重梱包やクッション材の使用が必須です。特にUVランプなどの重量物は、特殊な梱包資材を使用することで破損率を大幅に低減できます。
最後に「配送」では、最適な配送業者を選定し、迅速な発送を行います。国内配送ではヤマト運輸や佐川急便との提携が一般的ですが、海外配送ではDHLやFedExなどの国際物流業者との連携が必要です。
自社物流との比較
自社物流と比較した場合、物流代行サービスのメリットは以下の通りです。まず「コスト面」では、初期投資が不要で、固定費を変動費に変換できます。自社で物流センターを運営する場合、施設維持費や人件費がかかりますが、物流代行では利用した分だけの費用で済みます。
「スピード面」では、全国に複数の物流拠点を持つ代行業者を利用することで、配送時間を短縮できます。例えば、関東と関西に物流センターを分散させることで、主要都市圏なら翌日配送が可能です。自社物流では拠点が限られるため、遠方への配送に時間がかかることがあります。
「品質面」では、専門業者のノウハウを活用できる点が大きいです。特にネイル商品は梱包や保管に特別な技術が必要で、自社で対応するには専門知識と経験が求められます。物流代行業者は業界特有のニーズに対応したカスタマイズが可能で、例えば液体漏れ防止の二重梱包や、UVライトの特殊包装など、自社では難しい対応が可能です。
物流代行を活用したネイルECの課題解決法
ネイルEC事業者が成長を阻む物流課題は、単なる「配送の遅さ」や「コスト増」だけではありません。危険物規制による国際輸送の制限、トレンドの激しい変化に翻弄される在庫管理、海外進出時の複雑な法規制、そして高級ブランドのイメージを左右する梱包品質、これらの課題は、自社だけでは解決が困難です。しかし、物流代行会社の専門ノウハウを活用すれば、ネイル業界特有の課題を包括的に解決できます。
① 危険物規制(ネイルポリッシュの航空便制限)への対応
物流代行会社は、IATA(国際航空運送協会)の危険物輸送基準に準拠した専門知識を持っています。例えば、ネイルポリッシュを「クラス3可燃性液体」として適切に申告し、UN規格の容器を使用した二重梱包を実施します。これにより、航空便制限下でも海外向けに「船便ルート」を確保しつつ、国内配送では「陸路専用ネットワーク」を活用して沖縄や離島への遅延を最小限に抑えます。
さらに、米国FDAやEUの化粧品規制に対応した書類作成を代行することも可能となっています。
② トレンド変化の速さに対応する在庫管理
複数倉庫に分散保管することで、トレンド商品を主要都市圏に優先配置できます。関東・関西の顧客には翌日配送を実現し、機会損失を回避します。在庫管理システムとECサイトのリアルタイム連携により、品切れ表示の精度も向上します。
自社で出荷業務を行っている場合に上記のような波動に対応することは容易ではなく、出荷遅延につながってしまう可能性もあるでしょう。その点、発送代行業者であれば十分な保管スペースの確保と人員配置が叶うため、急な物流波動にも対応ができます。事業成長には心強いパートナーとして発送代行業者の利用をおすすめいたします。一方で、この物流波動に関しては対応ができない発送代行業者もいます。
弊社がEC事業者700名に対して実施したアンケート調査の中で物流代行に委託・乗り換えした際に経験した失敗についてヒアリングを実施したところ、1位が「出荷波動対応」となりました。
波動に対応するためのオペレーションが倉庫内で整備されていなかったり、ロボットへの投資が進んでいなかったり、無理な人員配置を強いていたりするなど、理由は様々です。一般的なコストだけでなく、自社の事業成長に対応可能な拡張性や柔軟性を持っているかという観点も非常に重要です。
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③ 高級品のブランドイメージ維持(高品質梱包)
商品の破損や汚れは、梱包の品質を高めることで防ぐことができます。ダンボールがつぶれないようにするには、緩衝材の使用が必須です。輸送途中でもつぶれない強度のダンボールと緩衝材を使い商品を守ります。
また、商品をOPP袋(透明の袋)などに事前に入れておけば、万が一輸送途中で雨に濡れても商品の水濡れを防げます。
一般的な発送業務以外のオプションとして、下記のようなものがあります。
・商品袋詰め作業
・支給シール貼付作業
・ギフトラッピング
・エアキャップ(気泡緩衝材/プチプチ)梱包
・チラシ同梱
以上が、オプションとして提供しているサービスです。
実際、弊社で行っている自社EC事業においても、ウルロジの高い梱包品質から多くの高評価レビューをいただいております。
発送品質を高めることは顧客満足度の向上に寄与します。物流業務を単なるコストと捉えるのではなく、顧客ロイヤリティを高めるために特性に合った最適な発送方法を選択し、費用対効果を高めます。ウルロジではLTVを最大化させる丁寧な梱包・発送を得意としています。
ネイルECの物流課題を解決し、売上拡大へ
ネイルECの成長において、物流の効率化は最も重要な鍵の一つです。商品の特性や規制の複雑さから生じる課題を解決するには、専門知識を持つ物流代行業者の活用が不可欠です。
危険物規制に対応した適切な梱包や輸送ルートの確保は、国際取引の障壁を下げます。航空便の制限があるネイルポリッシュでも、専門業者が陸路や船便のネットワークを最適化することで、配送遅延を最小限に抑えられます。
トレンドの変化が激しい業界特性に合わせた在庫管理も重要です。需要予測ツールを活用し、人気商品を必要な地域に優先配置することで、品切れや廃棄ロスを防ぎます。季節ごとのトレンド変動にも柔軟に対応できる体制が、機会損失の回避につながります。
海外展開では、現地の規制や文化に精通したパートナーが不可欠です。成分表示の多言語対応や認証取得のサポートを受けながら、現地倉庫を活用した効率的な配送が可能になります。さらに、ネイル商材の価値を守る高品質な梱包は、顧客満足度を大きく左右します。破損防止に特化した包装技術や、ブランドイメージを高めるデザイン性のあるパッケージを採用することで、リピート率向上と単価アップを実現します。
物流代行は単なる「荷物の移動」ではなく、EC事業全体の競争力を底上げする戦略的パートナーです。適切な物流体制を整えることで、事業者は商品開発やマーケティングに集中でき、結果として売上の持続的な拡大が期待できます。


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