FBA納品でよくある失敗5選&対策|失敗を防ぐ正しい手順とポイント

2025.03.04ECサイト
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「Amazon FBAの納品方法がよく分からない…」
「ラベル貼付や梱包のルールが複雑で失敗しそう…」
「最新のFBA納品ルールが知りたい!」

Amazonでの販売を始めたばかりの方や、FBA納品の手順を再確認したい方にとって、「正しく納品できるか?」というのは大きな悩みの一つではないでしょうか?
FBAには厳格なルールがあり、納品方法を間違えると返品や販売不可になってしまう可能性もあります。しかし、正しい手順を押さえれば、スムーズに納品できるだけでなく、余計な手間やコストを抑えることができます。

この記事では、FBA納品の手順を初心者でも分かりやすく解説し、失敗を防ぐポイントや対策もお伝えします。
個人でアマゾンでの販売を始め、その他のモール型などに進出する際に問題になってくるのが、発送業務をどのように効率化していくのかということになってきます。発送業務を代行することに興味がある方はこちらから弊社ウルロジの資料のダウンロードが可能となっています。
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FBA(フルフィルメントby Amazon)とは?

FBA(フルフィルメントby Amazon)は、Amazonが提供する物流代行サービスで、出品者が商品をAmazonのフルフィルメントセンターに送ることで、保管、出荷、カスタマーサービスをすべてAmazonが代行します。
FBA納品を活用することで、出品者は販売とマーケティングに集中でき、顧客は迅速で信頼性の高い配送サービスを享受できます。特に、FBA納品はAmazon Prime会員向けの無料配送に対応しており、販売機会の拡大に大きく貢献できるサービスとなっています。

FBAのメリット

FBA納品を利用する最大のメリットは、Amazonの巨大な物流ネットワークを活用できることです。出品者は商品をAmazonのフルフィルメントセンターに送るだけで、その後はAmazonがすべての物流作業を代行します。これにより、出品者は時間と労力を節約し、商品の品質向上やマーケティング戦略に集中できます。
また、FBA納品を利用することで、商品がAmazonの検索結果で優先的に表示されるため、ユーザーの目につく可能性も高くなります。さらに、Amazonのグローバルネットワークを活用することで、海外市場への参入も容易になります。FBA納品は、出品者にとってビジネス拡大の強力なツールと言えます。

海外から見る日本のブランドについて

実際弊社で実施したアメリカやマレーシアなど日本が進出しやすい国を対象に行った調査では約9割の消費者が日本の商品を欲しいと回答しております。

このように海外市場への参入には、市場調査の他にも様々な事前準備が必要となってきます。
もし販売経路を海外市場にも広げる可能性がある方はぜひこちらもお読みください。
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FBAの納品にかかる費用・配送料

FBA納品を利用する際には、いくつかの費用が発生します。これらの費用は、商品のサイズ、重量、保管期間などによって変動しますが、主に以下のような項目があります。

1. 配送料(出荷費用)

FBA納品では、出品者が商品をAmazonのフルフィルメントセンターに送るための配送料がかかります。配送料は、配送業者や商品のサイズ・重量によって異なりますが、Amazonが推奨する配送業者を利用することで、コストを抑えることができます。

2. FBA手数料

FBA納品では、商品のピッキングやパッキングにかかる手数料が発生します。この手数料は、商品のサイズと重量に基づいて計算されます。例えば、小型商品(重量が約500g以下)の場合、1点あたり約300~400円程度の手数料がかかります。また、重量処理料金として、商品の重量に応じた追加料金が発生します。

3. 保管料

FBA納品では、フルフィルメントセンターでの商品保管にかかる費用が発生します。保管料は、商品のサイズ(標準サイズまたは大型サイズ)と保管期間に応じて計算されます。例えば、標準サイズ商品の場合、1立方フィートあたり月額約200~300円程度の保管料がかかります。また、365日以上保管されている商品には、追加で長期保管料がかかります。

4. その他の費用

FBA納品では、ラベリング料金や返品処理料金、在庫処分料金など、さまざまな追加費用が発生する可能性があります。特に、出品者が商品にラベルを貼らない場合、Amazonが代行して貼るためのラベリング料金(1点あたり約20~30円)がかかります。

FBA納品の費用例(具体例)

例えば、以下のような商品をFBA納品で販売する場合の費用を計算してみます。

商品: 小型の電子機器(重量: 400g、サイズ: 標準サイズ)
販売価格: 5,000円
保管期間: 3ヶ月
配送料: 出品者がフルフィルメントセンターに送るための配送料(業者による)

例: 1箱あたり約1,000~2,000円

FBA手数料:

ピッキング&パッキング料金: 約300円
重量処理料金: 約100円

保管料:

月額保管料: 1立方フィートあたり約200円
3ヶ月分: 約600円

その他:

ラベリング料金: 1点あたり約20円
合計費用: 配送料 + FBA手数料 + 保管料 + その他
例: 1,500円(配送料) + 400円(FBA手数料) + 600円(保管料) + 20円(ラベリング) = 2,520円

ただし、FBA納品には一定の費用がかかるため、商品の価格設定や在庫管理を慎重に行う必要があります。特に、保管料や長期保管料を抑えるために、在庫の回転率を高めることが重要です。

正しいFBAの納品手順・流れ

FBA(フルフィルメントby Amazon)を利用する際、正しい納品手順を理解し、遵守することが重要です。FBA納品の手順を間違えると、商品がフルフィルメントセンターで受け入れられなかったり、納品が遅延したりする可能性があります。
・商品の準備
・出荷プランの作成
・ラベリングとパッケージング
・配送手配
・納品確認

 

の5つのステップに分けて説明します。

1. 商品の準備

FBA納品の最初のステップは、商品の準備です。出品者は、商品がAmazonのガイドラインに沿っているかを確認する必要があります。
具体的には、商品の状態が新品であること、また、商品が適切に包装され、輸送中に破損しないようにパッケージングをチェックします。特に壊れやすい商品や液体商品は、特別なパッケージングが必要です。

2. 出荷プランの作成

商品の準備が整ったら、次は出荷プランの作成です。出荷プランは、Amazon Seller Centralを通じて作成します。このプランでは、どの商品をどのフルフィルメントセンターに送るかを指定します。

・Amazon Seller Centralにログイン
・「在庫管理」から出荷プランを作成
・次に、出荷する商品を選択し、数量を入力
・最後に、Amazonが指定するフルフィルメントセンターを確認し、配送先を選択

出荷プランを作成する際には、商品の数量や配送先を正確に入力することが重要です。誤った情報を入力すると、商品が適切なフルフィルメントセンターに送られず、納品が遅れる可能性があります。

3. ラベリングとパッケージング

出荷プランが作成されたら、次は商品のラベリングとパッケージングを行います。このステップは、FBA納品の成功に直結するため、特に注意が必要です。まず、各商品にAmazonが指定するFNSKUラベルを貼ります。ラベルは、Amazon Seller Centralから印刷できます。
次に、商品を適切に包装し、輸送中に破損しないようにします。Amazonのパッケージングガイドラインに従い、特に壊れやすい商品には緩衝材を使用します。最後に、商品を箱に詰め、箱に配送ラベルを貼ります。配送ラベルは、出荷プラン作成後にAmazonから提供されます。

化粧品・コスメなどのパッケージングに関してはより注意が必要になってきます。
梱包方法やその他ネットショップを使用する際の配送方法などをご覧になりたい方はこちらをご覧ください。
化粧品・コスメの物流のポイントは?在庫管理・梱包や発送方法を解説!

4. 配送手配

まず、Amazonが推奨する配送業者を選択します。
配送業者に商品を引き渡し、配送を依頼します。配送手配の際には、配送業者とのスケジュール調整を行い、商品が確実にフルフィルメントセンターに到着するようにします。

5. 納品確認

商品がフルフィルメントセンターに到着すると商品の状態やラベリング、パッケージングを確認します。次に、検品に合格した商品は、Amazonの在庫として登録され、販売可能になります。このステップで問題が発生した場合、Amazonから通知が届くため、速やかに対応することが重要です。

よくあるFBA納品の失敗5パターンとその対策

FBA納品における不備一覧

FBA(フルフィルメントby Amazon)を利用する際、納品プロセスではさまざまな失敗が発生する可能性があります。これらの失敗は、納品の遅延や商品の受け入れ拒否につながるため、事前に対策を講じることが重要です。以下では、よくあるFBA納品の失敗5パターンと、それぞれの具体的な対策を詳しく説明します。参考資料として、Amazonの公式ガイドを基に解説します。

 

1. 納品設定と異なる商品(数)を納品

納品不備による影響

失敗の内容

出荷プランで指定した商品や数量と、実際に納品した商品や数量が異なる場合、フルフィルメントセンターで商品が受け入れられません。例えば、出荷プランでは10個の商品を指定していたが、実際には8個しか送られていない場合や、別の商品が混入している場合などが該当します。

対策

この失敗を防ぐためには、出荷プランと実際の商品を徹底的に照合することが重要です。出荷プランを作成した後、商品の数量や種類を再度確認し、誤りがないかダブルチェックを行います。また、在庫管理システムを活用し、出荷プランと実際の商品をリアルタイムで照合することで、ミスを未然に防ぐことも可能です。さらに、納品前にスタッフ間で確認作業を行うことで、人的ミスを減らすことが可能です。

2. カッター・ハサミ・刃物など危険物の混入

カッター・ハサミ・刃物など危険物の混入

失敗の内容

カッターやハサミ、刃物などの危険物が商品に混入している場合、フルフィルメントセンターでは受け入れられません。これらの物品は、輸送中や倉庫内での安全性を脅かすため、厳格に禁止されています。

対策

危険物の混入を防ぐためには、まず商品の内容を徹底的に確認することが重要です。特に、工具や刃物を含む商品を扱う場合、Amazonの危険物に関するガイドラインを遵守し、該当する物品が混入していないか確認します。また、パッケージング作業中に危険物が混入しないよう、作業エリアを整理整頓し、不要な物品を置かないようにします。さらに、スタッフに対して危険物に関する教育を徹底し、意識を高めることも重要になってきます。

3. 商品ラベル・配送ラベルが読み込めない

商品ラベル・配送ラベルの問題

失敗の内容

商品ラベル(FNSKUラベル)や配送ラベルが破損していたり、正しく貼られていなかったりすると、フルフィルメントセンターでラベルが読み込めず、商品が受け入れられません。また、ラベルの印刷品質が低い場合も同様の問題が発生します。

対策

ラベルが読み込めない問題を防ぐためには、まずラベルの品質管理を徹底することが重要です。高品質のラベル用紙とプリンターを使用し、ラベルが破損しないようにします。また、ラベルを貼る際には、しっかりと貼り付けて剥がれないように注意します。さらに、バーコードスキャナーを使用して、ラベルの読み取りエラーを事前に確認することで、問題を未然に防ぐことができます。ラベリング作業は、必ずダブルチェックを行い、正確性を確保します。

4. 商品や輸送箱が正しく梱包されていない

商品や輸送箱の梱包問題

失敗の内容

商品や輸送箱が正しく梱包されていない場合、輸送中に商品が破損したり、箱が開いたりする可能性があります。特に、壊れやすい商品や液体商品は、適切な梱包が必要です。また、輸送箱のサイズが不適切だと、商品が動いて破損するリスクが高まります。

対策

梱包ミスを防ぐためには、まずAmazonのパッケージングガイドラインを遵守することが重要です。特に壊れやすい商品や液体商品には、十分な緩衝材を使用し、商品が動かないようにしっかりと固定します。また、輸送箱のサイズが適切か確認し、商品に合った箱を選択します。初めての商品や新しいパッケージング方法を採用する際は、テスト配送を行い、問題がないか確認することで、梱包ミスを未然に防ぐことができます。

5. 非取扱製品・禁止製品に関する問題

非取扱製品・禁止製品に関する問題

参照:https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/201730840

失敗の内容

Amazonが取り扱わない製品や禁止製品を納品すると、フルフィルメントセンターで受け入れられません。例えば、違法な物品やAmazonのポリシーに違反する商品が該当します。また、特定のカテゴリーの商品は、事前の承認が必要な場合があります。

対策

この問題を防ぐためには、まずAmazonの取り扱い製品に関するガイドラインを徹底的に理解することが重要です。出品する前に、商品がAmazonのポリシーに準拠しているか確認します。特に、禁止製品や制限製品に該当しないか注意深くチェックします。また、特定のカテゴリーの商品を扱う場合、事前にAmazonから承認を得る必要があるため、承認プロセスを確実に進めます。さらに、定期的にAmazonのポリシーを確認し、変更点があればすぐに対応することが重要です。

このようにFBA納品では、さまざまな失敗が発生する可能性があります。これらの失敗を防ぐためには、各作業を丁寧に行い、再度確認することが重要です。また、Amazonのガイドラインを遵守し、適切な対策を講じることで、効率的なFBA納品を実現できます。

 

FBA納品ミスを防ぎ物流の効率化

FBA(フルフィルメントby Amazon)を利用する際、納品ミスを防ぐことは物流の効率化とビジネスの成功に直結します。
納品設定と異なる商品(数)を納品
カッター・ハサミ・刃物など危険物の混入
商品ラベル・配送ラベルが読み込めない
商品や輸送箱が正しく梱包されていない
非取扱製品・禁止製品に関する問題

以上の納品の失敗を防ぐためにも、人的ミスを減らすことも有効です。
スタッフへの定期的なトレーニングとプロセスの監査を行い、継続的な改善を図ることで、FBA納品のミスを防ぎ、物流の効率化を実現できます。

事業を始めたてであれば、スタッフを少人数雇うだけで済むため、教育なども簡単に実施できます。ただ、その他のECサイトへの進出などを考える場合、発送業務が事業を圧迫し教育指導や事業のマーケティングなどに時間を割けない可能性がでてきます。そのような場合を想定して今のうちから検討するべき点として発送代行業務の委託があります。

弊社サービスのウルロジは、Amazonなど複数のモールや自社ECサイトでの販売にも適しています。小ロットからのご依頼はもちろん、受注量の急激な増加など変動にも対応できるため、ぜひご活用ください。

タグ : ECモール EC運用 業務効率化
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からSNSウェビナー等での情報発信を行う。