ECサイトAPI連携完全ガイド|物流自動化のメリット・手順を解説
2025.02.28物流・フルフィルメントECサイトの運営において、物流業務の効率化は避けては通れない重要な課題です。事業規模が拡大するにつれて注文件数は増加し、在庫管理や出荷作業にかかる時間も増えていきます。データ入力や情報更新などの手作業が多い場合、ミスのリスクが高まるでしょう。
そこで注目したいのが「API連携」による物流業務の自動化です。この記事では、API連携の基本的な仕組みや、ECサイトの業務改善ポイント、導入手順など、実務に即した形で解説します。物流業務の効率化を目指すEC事業者の方、自動化による業務改善をお考えの方はぜひ参考にしてください。
EC物流代行のウルロジでは、API連携により自動出荷を実現し、物流業務に掛かる時間を大幅に削減しています。複数の倉庫管理システム(WMS)を保有しているため、自社にとって最適なシステムの選択が可能です。ウルロジのサービスについて詳しくは、以下のページよりご確認ください。
>>約20種類のシステムとAPI連携可能な物流代行「ウルロジ」のサービス資料をチェックする
目次
APIとは?
ECサイトの業務効率化に欠かせないAPIは、「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)」の略称です。APIは、異なるソフトウェアやシステムを連携させるための「窓口」のような仕組みのことを指します。例えば、以下のことができます。
- 注文情報を在庫管理システムや物流システムに自動で連携する
- 決済サービスと安全にデータをやり取りする
従来は手作業で行っていたデータ入力や転送作業が不要となり、人的ミスも大幅に削減できます。また、複数のシステムを効率的に連携させることで、ECサイトの運営全体をスムーズに進めることが可能です。APIは近年のEC運営において、業務の自動化と効率化を実現する重要な技術基盤となっています。
APIについて詳しくは、こちらの記事でも解説していますので、併せてご覧ください。
>>API(Application Programming Interface)とは?マーケティングへの活用例も交えて詳しく解説
APIの基本的な仕組み
APIの基本的な仕組みは、「リクエスト(要求)」と「レスポンス(応答)」という、シンプルなやりとりで成り立っています。
例えば、ECサイトで商品が注文されたとき、ECサイトから在庫管理システムに対して「この商品の在庫を1つ減らしてほしい」というリクエストを送ります。すると在庫管理システムはそのリクエストを受け取り、在庫数を更新した後、「在庫を更新しました」というレスポンスを返すのです。
このとき、どのようなリクエストを送ればどのようなレスポンスが返ってくるのかは、APIの提供者があらかじめ設計し、ルールとして定めています。このルールに従うことで、異なるシステム間でも安全かつ確実に情報をやり取りすることが可能です。
API連携によるECサイトの業務改善ポイント
ECサイトの運営では、注文管理や在庫管理、出荷管理など、多岐にわたる業務を正確かつ効率的に処理しなければなりません。API連携を活用することで、EC運営に関わる業務を自動化し、人的ミスを減らしながら処理速度を向上させられます。
ここでは、具体的な業務改善のポイントを詳しく解説します。
受注データを自動取得できる
API連携を導入することで、ECサイトでの注文情報を物流システムへ自動的に連携することが可能です。従来は、担当者が注文データを手動でダウンロードし、物流システムに再入力する必要がありました。しかし、今ではAPI連携によってこのような作業が完全に自動化できるようになりました。
注文が入った瞬間に物流会社のシステムへデータが転送され、出荷準備をスムーズに開始できるため、作業時間の短縮と人的ミスの削減につながります。また、データ転送のタイムラグがなくなることで、より迅速な商品発送が可能となり、顧客満足度の向上にも貢献します。特に注文が集中する繁忙期は、自動化の効果が顕著に表れるでしょう。
在庫情報がリアルタイムで反映される
在庫管理はECサイト運営において最も重要な業務の一つですが、API連携によって効率化することが可能です。商品の出荷や返品が行われるたびに、在庫数が自動的に更新されてECサイトに反映されるため、手動での更新作業が不要になります。さらに、在庫切れによる販売機会の損失や、過剰在庫の発生を防げます。
また、複数の販売チャネルを持つ場合でも、すべての在庫情報を一元管理できるため、事業規模が大きくなったときもスムーズに対応できるでしょう。在庫の動きをリアルタイムで把握できるので、より戦略的な在庫計画の立案も可能になります。
出荷情報が自動連携される
出荷業務においても、API連携は効率化に役立ちます。配送準備が完了した商品には自動的に追跡番号が付与され、その情報がECサイトに即座に反映されます。顧客は注文した商品の配送状況を、リアルタイムで確認することが可能です。
出荷作業の進捗状況も自動的に記録されるため、管理者は効率的に作業状況を把握できます。配送状況の問い合わせに対しても、最新の情報をもとに迅速な対応ができ、カスタマーサービスの品質向上にもつながるでしょう。出荷情報の自動連携は、業務効率の改善と顧客満足度の向上の両方が期待できます。
なお、ウルロジでは以下の約20種類のシステムとAPI連携可能なWMSを使用しているため、出荷状況や在庫状況をオンラインでリアルタイムで確認できます。
- 楽天市場
- futureshop
- Bカート
- サブスクストア
- Qoo10
- NEXT ENGINE
- EC-CUBE
- Yahoo!ショッピング
- ecforce
- Amazon
- Shopify
- STORES
- au PAYマーケット
- 侍カート
- Eストアーショップサーブ
- カラーミーショップ
- makeshop byGMO
- CROSS MALL
- BASE
さらに、チラシやノベルティ、サンプルなどの同梱指示もWEB上で一括管理が可能です。
API連携によりEC物流業務の効率化を図りたい方は、ウルロジまでお気軽にご相談ください。
情報をリアルタイムで共有できる
API連携をすることで、注文情報や在庫情報、出荷情報などがシステム間で即座に共有されるため、常に最新の情報に基づいて業務を進められます。データの更新漏れや情報の不一致といった問題を防ぎ、より正確に業務を遂行可能です。
出荷状況や在庫状況をオンラインで確認できるため、社内での情報共有も容易になり、管理者の負担も大幅に軽減されるでしょう。特に複数の拠点や部門が連携して業務を行う場合、リアルタイムの情報共有が非常に重要になってきます。
EC物流効率化にAPI連携が必要な理由
EC事業の成長に伴い、物流業務の効率化は避けて通れない課題です。API連携は、ECの物流課題を解決するための解決策になります。人手不足や作業ミスの防止、コスト削減など、さまざまな観点からAPI連携の必要性が高まっています。
ここでは、EC物流効率化にAPI連携が必要な理由を詳しく見ていきましょう。
コスト削減につながる
これまで人手で行っていた受注データの入力、在庫情報の更新、出荷情報の管理といった業務を、API連携により自動化することで、人件費を抑制できます。自動化によって作業時間が短縮されるため、残業代などの付随的なコストも削減できます。
また、API連携によって空いたリソースを、より付加価値の高い業務に振り向けることができるので、人材の有効活用にもつながるでしょう。API連携による業務の自動化やコスト削減で、EC運営の収益性を高めることが可能です。
作業を効率化できる
API連携を活用すれば、従来は手作業で行っていたデータ入力や転記作業が不要となり、作業時間を大幅に短縮できます。自動化によってヒューマンエラーが減り、データの入力ミスや転記ミスによる手戻りを防げるのもメリットです。特に注文が集中する繁忙期でも、システムが自動的にデータ処理を行うため、安定した業務遂行が可能です。
物流代行サービスのウルロジでは、WMSを通じてAPI連携での自動処理が可能です。受注管理やCSVで出力された出荷情報のシステムへの取り込み作業、出荷業務などを代行しているため、受注後の一連の業務の手間を大幅に軽減できます。
API連携によって、ECの物流業務の効率化を検討されている方は、以下のページよりウルロジのサービス詳細をぜひご覧ください。無料相談も承っております。
>>API連携が可能なEC物流代行「ウルロジ」のサービス資料をチェックする
セキュリティ強化になる
API連携の導入は、情報セキュリティの強化も期待できます。従来の紙媒体での管理では、書類の紛失や不正な持ち出しによる情報漏洩のリスクが常に存在していました。
一方、APIを提供する企業は高度なセキュリティ対策を講じており、データの暗号化や不正アクセスの防止など、さまざまな保護措置を実装しています。システム上でのアクセス権限の管理も容易になり、セキュリティレベルの向上と同時に、管理作業の効率化も実現できます。
顧客満足度の向上が期待できる
API連携による業務の効率化は、最終的に顧客満足度の向上につながります。注文から配送までのリードタイムが短縮され、顧客は商品をより早く受け取ることが可能です。
また、リアルタイムの在庫情報により、在庫切れによる購入機会の損失を防げます。配送状況の自動更新により、顧客は商品の到着予定を正確に把握できるのもメリットです。このように、API連携は業務効率化だけでなく、顧客サービスの質的向上も期待でき、ECサイトの競争力強化にもつながります。
ECサイトでAPI連携をする際の注意点
API連携には多くのメリットがありますが、導入に際しては考慮すべき点もあります。システムの安定性や事業継続性の観点から、以下の注意点をしっかりと把握し、適切な対策を講じることが重要です。
ここでは、主な注意点を詳しく解説していきます。
APIサービス提供元に依存してしまう
APIサービスを利用していると、APIの提供が突然停止されたり、仕様が予告なく変更されたりする可能性があります。そのような事態が発生した場合、ECサイトの運営に大きな混乱を招く恐れがあります。
特に重要な業務プロセスをAPI連携に依存している場合、影響は深刻になるでしょう。このリスクを軽減するためには、代替手段の確保や、緊急時の対応手順を事前に準備しておくことが重要です。
サーバーに障害が発生する恐れがある
API連携を利用する際は、サーバー障害のリスクも考慮しなければなりません。API提供元のサーバーにトラブルが発生した場合、連携機能が利用できなくなる可能性があります。注文データの取得や在庫情報の更新が行えなくなるなど、業務に支障をきたすかもしれません。
また、インターネット回線の不具合によっても同様の問題が発生するリスクがあります。そのため、定期的なバックアップの実施や、障害時の代替運用手順の整備が欠かせません。
APIをECサイトに導入する手順
EC運営の効率化に向けて、API連携の導入を検討される方も多いのではないでしょうか。ここでは、API連携を実際に導入する際の具体的な手順を、初めての方でも安心して導入できるよう、わかりやすく解説していきます。
APIの提供元に利用登録する
API連携をするには、利用したいAPIの提供元に登録する必要があります。この際、以下の情報が必要です。
- 連携したいアプリケーションの名前
- ドメイン名またはトップページのURL
- コールバックURL など
上記の情報は、API提供元がサービスの安全性を確保し、適切なアクセス管理を行うために使用します。登録手続きは通常オンラインで完結し、承認されれば次のステップに進めます。
APIキーとシークレットキーを取得する
利用登録が完了すると、APIキーとシークレットキーが発行されます。APIキーはユーザーIDのような役割を果たし、シークレットキーはパスワードに相当します。
APIキーやシークレットキーは、API提供元のソフトウェアに登録することで、安全な接続を確立するために使用されるものです。非常に重要なセキュリティ要素となるため、厳重に管理しなければなりません。
マニュアルに沿ってAPIを実装する
最後のステップは、実際にAPIを実装することです。API提供元が用意しているマニュアルやドキュメントに従って、必要な設定や実装作業を進めていきます。
APIを実装する段階では、特に初めてAPI連携を導入する場合、専門的な知識が必要になることもあります。不安がある場合は、経験豊富なエンジニアに依頼することで、安全確実な導入が可能です。実装後は必ず動作確認を行い、正常に機能することを確認しましょう。
ECサイト運営・物流業務の効率化ならウルロジ
API連携を活用することで、EC運営に関わる業務を効率化でき、コストカットや顧客満足度の向上が期待できます。API連携は確かに強力なツールですが、導入や運用には専門的な知識や経験が必要な場合もあります。そこで、API連携に関する専門知識がない方におすすめしたいのが、EC物流代行サービス「ウルロジ」です。
ウルロジのWMSは、各種カートや受注管理システムとのAPI連携に対応しており、面倒な出荷指示を自動化することができます。複数のWMSを保有しているため、お客様の規模や業態に最適なシステムを選択することが可能です。また、専門スタッフによるサポート体制も整っているため、安心して物流業務をお任せいただけます。
API連携による業務効率化をお考えの方は、ぜひウルロジの活用をご検討ください。豊富な実績と確かな設備で、お客様のEC事業の成長をサポートいたします。


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