越境ECはShopifyがオススメ!サイト制作から事例紹介まで徹底解説
2024.06.21ECサイト
「越境EC向けのサイトはShopifyで構築した方がいいの?」「Shopifyの強みを教えて欲しい」などとお考えではないでしょうか。どのシステムを選べばよいか分からず、お困りの方も多いでしょう。EC業界で働く筆者の経験から言うと、越境ECにはShopifyがおすすめです。
多言語・多通貨に対応できるなど、越境ECに必要な条件を満たしています。ここでは、筆者の経験を踏まえ、越境ECにShopifyが適している理由、Shopifyでサイトを構築する流れ、Shopifyを活用した越境ECの事例などを紹介します。新たな事業展開を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
また、越境ECで大きなハードルとなる物流業務を効率化するためには、海外発送に強い専門業者に依頼することをおすすめします。ウルロジでは、ShopifyのEC構築だけでなく、集客支援から発送代行まで一括でサポートできます。本記事とあわせて、ウルロジのShopify構築サービスページもぜひご確認ください。
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目次
越境ECにはShopifyがおすすめ!その理由とは?
越境ECとは、国境を超えた電子商取引を意味する言葉です。わかりやすくいえば、海外に対するネット通販事業とも言い換えられます。越境ECについて詳しく知りたい方は下記記事を参照ください。
>>越境ECとは?失敗しない始め方5STEPと成功事例を解説【基礎知識】
筆者の経験から言えば、越境ECにはShopifyがおすすめです。その理由について解説していきます。
多言語に対応可能
Shopifyは、世界各地のさまざまな言語に対応しています。管理ページでは以下の言語に変更することができます。
北米 | 英語 |
---|---|
中南米 | ポルトガル語 (ブラジル) |
アジア | 中国語 (簡体字)、中国語 (繁体字)、日本語、韓国語、タイ語、ベトナム語、トルコ語 |
ヨーロッパ | チェコ語、デンマーク語、オランダ語、フィンランド語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ノルウェー語、ポーランド語、スペイン語、スウェーデン語、ポルトガル語 (ポルトガル) |
また、ユーザーが使用する際にも、カート画面などは言語を設定するだけで他の言語に翻訳され、制作したサイトをアプリで自動翻訳することも可能です。さまざまな言語に対応しているため、ユーザーは母国語で商品情報を理解し、購買プロセスを進めることができます。
詳しくは越境ECにおすすめアプリ①:Langifyで紹介しています。
多言語に対応していない場合、ユーザーが自分で翻訳を行う必要があります。面倒な一手間が加わるため、離脱を招いてしまうこともあるでしょう。多言語に対応できる点はShopifyの強みです。
多通貨・多様な決済手段に対応可能
Shopifyは、世界中のさまざまな通貨にも対応しています。価格を現地通貨で表示することが可能です。ユーザーは自国の通貨で価格を確認でき、日本円を現地通貨に換算したり、為替レートを気にしたりする必要がありません。また、Shopifyはさまざまな決済手段にも対応しています。具体的な決済手段は以下の通りです。
Shopifyで対応可能な決済手段 | ||
---|---|---|
Shopify ペイメント | Apple Pay | Google Pay |
Shop Pay | PayPal | Amazon Pay(アマゾンペイ) |
KOMOJU | 携帯キャリア決済 | Paidy |
SBペイメントサービス(SBPS) | NP後払い | atone |
NP掛け払い | GMOペイメントゲートウェイ | Smartpay |
後払い.com | ペイジェント | GMOイプシロン |
特定の地域で主に使用されている決済手段までカバーしている点がポイントです。筆者の経験から、越境ECの成功には、ユーザーが使い慣れた通貨や決済方法の導入が欠かせないと考えています。多彩な通貨と決済手段を設定できるShopifyは、越境ECにおいて理想的なシステムと言えるでしょう。
海外の販売チャネルに連携可能
マルチチャネル化(複数の販売チャンネルを持つこと)に必要な機能を搭載している点もShopifyの魅力です。具体的には、制作したサイトを大手ECモールと連携させて、商品を同時に販売することができます。連携可能なECモールは以下のとおりです。
- Amazon
- Walmart (アメリカのみ)
- eBay
- Etsy
出典:Shopifyヘルプセンター「Shopifyマーケットプレイス連携アプリ」
また、SNSと連携して、商品を販売することも可能です。連携可能なSNSは以下のとおりです。
- X
複数の販売チャネルを一元管理できる点も見逃せません。したがって、マルチチャネル化を実現しても、管理の手間は大きく増えないでしょう。Shopifyを導入すれば、ユーザーとの接点を簡単に増やすことができます。
拡張機能・アプリが豊富
Shopifyは、アプリと連携して機能を拡張することを前提に設計されています。Shopify App Storeには8,000種類を超えるアプリが登録されています(2024年6月時点)。さらにこれらのアプリは、EC事業者様の課題に合わせて日々進化している点もポイントです。
Shopifyアプリは、有料アプリと無料アプリに分かれます。費用対効果を踏まえて、目的に合っているものを導入することが大切です。以下に、越境EC事業者様におすすめのShopifyアプリを紹介します。
出典:Shopifyアプリ
越境ECにおすすめアプリ①:Langify
複数の言語に手動または自動で翻訳するアプリです。ユーザーがサイト上で翻訳したい言語を選択すると、リダイレクト後に、指定した言語のサイトが表示されます。現地語のサイトを新たに制作する必要がない点と、コーディングの知識がなくても利用できる点が魅力です。ただし、アプリ自体は日本語に翻訳されていません(対応言語:英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・スペイン語)。利用料金は月額17.50ドル(2024年6月時点)です。
出典:langify – Shopify App Store
越境ECにおすすめアプリ②:BEST Currency Converter
サイト内の通貨表示を他の通貨表示に切り替えられるアプリです。変更は自動または手動で行えます。幅広い通貨に対応している点とボタンを押すだけで通貨を追加できることが魅力です。商品価格がわかりやすくなるため、早期離脱やカートに商品を入れたものの購入に至らない、いわゆるカゴ落ちを防ぐ可能性があります。
利用料金は月額9.95ドル(2024年6月時点)です。機能は制限されますが、無料プランも用意しています。残念ながら、BEST Currency Converterも日本語には対応していません(対応言語:英語)。しかし、ユーザーの利便性を考えると、導入しておきたいアプリと言えます。
また越境ECのサイト制作なら、物流専門業者「ウルロジ」にお任せください。ウルロジでは、ShopifyのEC構築だけでなく、集客支援から発送代行まで一括でサポートできます。本記事とあわせて、ウルロジのShopify構築サービスページもぜひご確認ください。
出典:BEST Currency Converter – Shopify App Store
>>ウルロジのShopifyを用いた越境EC構築サービスをみる
Shopifyを使った越境ECのサイト制作フロー
ここからは、Shopifyを使った越境EC向けのサイト制作フローを紹介します。
STEP1:アカウント作成
サイトを制作するため、Shopifyアカウントを作成します。これからアカウントを作成する方は、3日間の無料体験を利用するとよいでしょう(2024年6月時点)。申し込み手続きを進める中で、Shopifyアカウントを作成できます。申し込みの手順は次の通りです。
画像引用元:Shopify公式サイト
https://www.shopify.com/jp/free-trial
【手順】
- Shopify公式サイトでメールアドレスを入力する
- 「無料体験をはじめる」を選択する
- 所定の質問に回答する(スキップ可)
- ビジネスの場所を選択する
- Shopifyアカウントを作成する
Shopifyアカウントの作成で、メールアドレスとパスワードを入力します(Apple、Facebook、Googleでサインアップ可)。登録したメールアドレスに届く認証メールのリンクを確認してShopifyアカウントの作成は完了です。無料体験期間中に有料プランを申し込まなければ、アカウントは凍結されるため、料金はかかりません。まずは、使用感を確かめるとよいでしょう。
STEP2:テーマ選定
次に、管理画面へ移動してテーマを設定します。ここでいうテーマは、Shopifyのデザインテンプレートを指します。テーマの魅力は、専門知識がなくても管理画面から選択するだけで、高機能かつ洗練されたデザインのサイトを作成できることです。
画像引用元:S themes
https://themes.shopify.com/
Shopifyテーマストアには、有料と無料のテーマが多数用意されています。必要な機能を備えているものや、サイトのコンセプトに合致するものを選ぶことが大切です。
STEP3:デザイン作成
管理画面のテーマエディタ(テーマライブラリーのカスタマイズ)を使って、サイトのデザインを作成します。
画像引用元:Shopifyヘルプセンター
https://help.shopify.com/ja/manual/online-store/themes/customizing-themes/edit
ポイントは、具体的な作業を始める前にサイトのコンセプトを決定しておくことです。コンセプトに基づいてデザインを作成すると、ユーザーに一貫したメッセージを伝えられます。ただし、国や地域により好まれるデザインは異なります。
したがって、デザインを作成する前に、国や地域に適したデザインを把握しておくことも大切です。たとえば、日本ではわかりやすさを、中国では情報量の多さを、アメリカではイメージによる訴求を重視する傾向があります。デザインに地域性を取り入れると、良好なコミュニケーションを図りやすくなります。
STEP4:文章の設計
ストアの情報、商品情報など、サイトに掲載する文章を作成して入力します。ポイントは、日本語で原稿を作成してから、翻訳とネイティブチェックを行うことです。
画像引用元:Shopify公式サイト
https://www.shopify.com/jp
機械翻訳は便利ですが、現地の文化や宗教などに配慮できないため、そのまま掲載するとユーザーにとって違和感のある文章になることがあります。ネイティブチェックを行って文章を調整することで、細かなニュアンスまで伝えられるようになります。筆者の経験から、細かなニュアンスが購買の決め手になるケースが少なくありません。
STEP5:商品登録
管理画面の商品管理から商品を登録します。登録は以下の方法で行えます。
【登録方法】
- 管理画面で商品情報を入力する
- CSVファイルを使って一括登録する
登録する情報は、タイトル・商品説明・メディア(画像・動画)・価格・在庫・配送などです。商品情報はできるだけ詳細に入力することをおすすめします。商品を整理しやすくなり、ユーザーが商品を見つけやすくなるためです。ただし、情報の誤りには注意が必要です。誤りがあるとクレームに発展したり、信頼を失ったりする恐れがあります。
STEP6:送料と決済方法の設定
画像引用元:Shopify公式サイト
https://www.shopify.com/jp/payments
次に、送料を設定します。Shopifyでは配送エリアごとに配送方法と送料を設定できます。また、商品サイズや重量を入力して国内外の運送会社の料金を比較したり、顧客の住所から税率を自動で管理したりすることなども可能です。
あわせて、決済方法も設定します。主要な決済方法は、国や地域によって異なります。日本では一般的でないサービスが、主要な決済方法とされる国や地域も少なくありません。
たとえば、アメリカ・シンガポールで使用頻度が高い決済方法はクレジットカード、PayPal、中国で使用頻度が高い決済方法はAlipay、WeChat Payです。Shopifyは、世界各国で利用されているさまざまな決済方法に対応しています。現地で利用されている決済方法を理解し、選択することが大切です。
世界各国の主要決済方法について、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひこちらも参考にしてください。
>>越境EC運用で気をつけたい各国の主要な決済システムについて
STEP7:開店準備・シミュレーション
ここまでのステップで、越境EC向けのサイトは完成です。開店に向けて、サイトが正常に機能することを確かめるシミュレーション(テスト注文)を行います。シミュレーションでは、注文処理、在庫、配送などの設定に誤りがないことや、スタッフが適切に対処できることなどを確かめます。実際の注文を想定して、対応することが大切です。問題がなければ開店準備を進めます。
Shopifyにおける自社EC作成の流れをさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
>>【画像付き】Shopify(ショッピファイ)でECストアを開設する手順とポイント
Shopifyを活用した越境ECの事例
既に多くの事業者様が、Shopifyを活用した越境ECで一定の成果を上げています。ここでは、Shopifyを活用した越境ECの事例を紹介します。
ゴーゴーカレー
画像引用元:ゴーゴーカレー公式HP
https://jp.gogocurry.com/
金沢を中心に店舗を展開するカレー専門店です。ニューヨークやバリなどにも展開しています。ゴーゴーカレーは、Shopifyを導入し、英語・中国語・韓国語対応のECを運営しています。
Shopifyを選択した理由は、ドメインを変更せずに通貨や言語設定をでき、機能性や拡張性に優れていたためです。英語のサイトでは、画像を大きく載せてインパクトを強めています。地域の特性に合わせて、ローカライズしている点がポイントです。ゴーゴーカレーは、Shopify導入後(リニューアル後)、ECの売上が300%アップを達成しています。
出典:Shopify公式サイト
土屋鞄製造所
画像引用元:土屋鞄製造所公式HP
https://tsuchiya-kaban.jp/
1965年にランドセルの製造からスタートした企業です。現在は、職人の技術とデザイナーの感性をかけあわせて製造した高品質な革製品を国内外に展開しています。
越境ECにShopifyを活用した理由は、少人数のスタッフでECの運営や改善を行えるためです。さまざまなツールを利用でき、短時間で検証作業を行える点も導入の理由として挙げられています。土屋鞄製造所はShopifyの導入により、コア業務に集中しやすくなったと評価しています。
出典:Shopify公式サイト
カキモリ
画像引用元:カキモリ公式HP
https://kakimori.com/
「たのしく、書く人。」をコンセプトに掲げる東京・蔵前の文具店です。文具セレクションに加え、オーダーノート、オーダーインクを展開しています。外国人観光客の増加をきっかけに、Shopifyで越境ECをスタートしました。
Shopifyを選択した理由は、デザインの自由度と拡張性が高かったためです。自社ECでは、思わず文具を手に取りたくなるような世界観を表現しています。繊細なデザインと使い勝手のよさを特徴とする日本の文具は海外で人気です。2023年時点での同社の越境EC比率は60%以上で、販路は世界30カ国に及びます。
出典:Shopify公式サイト
越境ECのサイト制作の注意点
越境ECと国内ECでは、注意すべきポイントが異なります。特に以下の2点には気を付けるようにしましょう。
- 進出先の国の言語や通貨に対応できるシステムを導入する
- 越境ECのサイト制作の実績がある制作会社に依頼する
越境ECでは、現地の言語に対応するシステムを導入することが大切です。言語が異なると、購買に必要な商品情報や会社情報を伝えられず、ターゲットが限定されてしまう恐れがあります。また、現地の主要な決済方法に対応できるシステムを導入することも重要です。対応していない場合、ユーザーが自分で通貨換算を行わなければなりません。
また、越境EC向けのサイトを制作する場合は、実績のある制作会社へ依頼することが大切です。越境ECでは、サイト制作のスキルだけでなく、現地の言語や法令などの知識も求められ、自社だけで対応しようとすると、多くの時間と手間がかかってしまいます。ただし、実績豊富な制作会社にも得意とする国、地域があります。公式サイトや打ち合わせで詳細を確認し、目的に合った制作会社を選ぶことがポイントです。
Shopifyで越境ECサイトを制作する際のポイント
基本のポイントは、Shopifyと越境ECの実績がある制作会社に依頼することです。いずれか一方の実績だけだと、適切なサポートを受けられない可能性があります。また、制作会社が得意としている国と地域も確認しておきましょう。
ECの規模や目的を踏まえて、Shopifyのプランを選択することも重要です。Shopifyのプランは以下の5つに分かれています。
【プラン】
- スタータープラン
- ベーシックプラン
- スタンダードプラン
- プレミアムプラン
- Shopify Plusプラン
上位プランほど機能は充実します。たとえば、プレミアムプラン以上は、チェックアウト(商品を確定して支払いをするフォーム)を行う際に、関税と輸入税の計算を行えます。越境ECにおすすめのプランと言えます。
ただし、上位プランほど利用料金は割高です。また、追加機能の利用には別途料金がかかります。したがって、自社に合ったプランを選び、必要な機能を取捨選択することが重要です。各プランの料金や機能について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
>>Shopifyのプラン別の特徴・料金・選び方やコストの抑え方を比較表つきで解説
越境ECにはShopifyがおすすめ
国内ECと越境ECでは、注意すべきポイントが異なります。越境ECでは、現地の言語や通貨に対応しているシステムを導入することと実績のある制作会社へ依頼することが大切です。Shopifyは多言語・多通貨に対応しているうえ、アプリを使って手軽に機能を拡張できるため、越境ECにおすすめです。筆者の経験では、多くの事業者様がShopifyを活用して、越境ECで一定の成果を出しています。
最後に、越境ECのサイト制作でお困りの方はウルロジにご相談ください。ウルロジは、越境ECに関わるバックヤード業務全般に対応しているサービスです。越境物流の体制構築、商品受注管理はもちろん、Shopifyを活用した自社ECの制作もサポートできます。越境EC事業を始めようとしている方に自信をもっておすすめできるサービスです。Shopifyを活用したECサイト構築を行いたい方や、物流までのサポートを希望する方は、お気軽にご相談ください。
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