失敗しない中小企業の越境EC戦略を解説!中小企業の成功事例も紹介

2024.06.21店舗運営
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失敗しない中小企業の越境EC戦略を解説!中小企業の成功事例も紹介
「中小企業でも越境ECで成功できるの?」「成功のポイントがあれば教えて欲しい」と考えていませんか。成長の起爆剤として、参入を検討している方は多いでしょう。結論から言えば、中小企業でも越境ECで成功できます。ただし、すべての事業者様が成功できるわけではなく、外部の専門家を適切に活用するなどの対策が必要です。

ここでは、EC業界で働く筆者が越境ECの魅力と成功事例を紹介し、成功するためのコツや乗り越えるべき5つの壁を解説します。参入を検討している方は確認しておくとよいでしょう。

また、越境ECでトラブルになりやすい物流業務を効率化するには、発送代行サービスの利用がおすすめです。ウルロジの発送代行サービスを利用すれば、最新設備による発送作業の自動化でヒューマンエラーが減り、海外向けの発送でもミスを削減できます。当記事とあわせてウルロジのサービス資料もぜひご確認ください。
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越境ECの魅力

越境ECの魅力

越境ECとは、国境を超えた電子商取引を意味する言葉です。わかりやすくいえば、海外に対するネット通販事業とも言い換えられます。越境ECについて詳しく知りたい方は下記記事を参照ください。

>>越境ECとは?失敗しない始め方5STEPと成功事例を解説【基礎知識】

越境ECの主な魅力として、国内市場よりも大きな市場をターゲットにできることが挙げられます。小さな市場(国内市場)でシェアを獲得しようとすると、EC事業者様の専門性が希薄になる傾向があります。専門分野だけでは十分な利益を上げられず、多様なニーズに対応する必要があるためです。

たとえば、人口が少ない地域で蕎麦屋を開業すると、客数を増やすため、カレーやとんかつなどを提供しなければならない場合があります。一時的に売上は伸びるかもしれませんが、何が売りか分からなくなってしまいます。コアなファンが離れてしまうため、最終的に売上は低迷するでしょう。

一方、巨大な市場でシェアを獲得しようとすると、EC事業者様の専門性は磨かれる傾向があります。専門分野だけで十分な利益を上げられるうえ、中途半端な専門性では一定のシェアを獲得できないためです。小さな市場で専門性を削るくらいなら、あえて大きな市場(海外市場)に進出することも一案と言えるでしょう。ビジネスを通じて自社の強みを磨けることが、越境ECに挑戦する魅力の1つです。

Statista「越境ECの市場規模」

市場規模が急速に拡大している点も見逃せません。「Statista」が発表している資料によると、越境ECの市場規模は、2014年から2024年までの10年で約6倍に成長すると予想されています。2024年における予想市場規模は150兆円です。今後も右肩上がりで成長を続けると考えられています。日本の商品への需要が高い点もポイントです。

出典:Statista「越境ECの市場規模」

経済産業省が発表している資料によると、米国と中国の消費者はECを通じて日本国内の商品を年間3兆5,625億円分購入しています。

経済産業省「令和4年度電子商取引に関する市場調査報告書」

出典:経済産業省「令和4年度電子商取引に関する市場調査報告書」

この額は、日本の購入額(中国から日本、米国から日本)の約10倍です。日本の商品が海外で求められていることがわかります。

越境ECのビジネスモデル、越境ECを成功させるポイントなどを理解したい方は、越境EC完全攻略ガイドを参考にしてください。以下のページから、無料でダウンロードできます。

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中小企業における越境ECの成功事例

中小企業の中には、越境ECで売上を伸ばしているところがあります。ここからは、中小企業における越境ECの成功事例を紹介します。

ヤーマン株式会社

ヤーマン株式会社

画像引用元:ヤーマン公式HP
https://www.ya-man-tokyo-japan.com/

中国向けの越境ECに取り組んでいる美容健康機器メーカーです。EC各社が大規模なセールを行う中国の国民的イベント「独身の日」において、中国最大級のECサイト「Tmall」の電子美容機器カテゴリで1位を獲得した実績があります。

筆者が考える同社の優れた点は、現地の環境に合わせた販売方法であるライブコマースを活用していることです。ライブコマースは、ライブで商品を紹介しながら、配信者と視聴者がコミュニケーションを図る販売方法といえるでしょう。

ライブ配信中に消費者の疑問を解消できる強みがあります。一般的に、美容健康機器とライブコマースは相性がよいと考えられています。文章では伝えにくい使用感や使い方を説明できるためです。また、双方向でコミュニケーションを図れるため、その場で視聴者の悩みに寄り添った提案を行うことも可能です。

中国では、新型コロナウイルス流行にともなう巣ごもり需要をきっかけに、ライブコマース市場が急拡大しました。これは、現地のニーズにうまく対応している越境ECの成功事例です。

出典:YA-MAN「中国「独身の日」の販売実績が対前年比 66%増EC サイト「Tmall」電子美容機器カテゴリで 1 位獲得」

株式会社TATAMISER

株式会社TATAMISER

画像引用元:TATAMISER公式HP
https://tatamiser.co.jp/

畳商品の販売・企画を手掛ける事業者です。競合他社が海外へあまり進出していない状況を好機と捉え、越境ECをスタートしました。筆者が考える同社の優れた点は、実際のニーズに基づいて商品やサービスをローカライズしていることです

具体的には、「日本文化が好きで畳を家に設置したいが、イ草のにおいが苦手な方」のために事前にサンプルを送付したり、海外の住宅環境に合わせてオーダーメイドに対応したりする取り組みを行っています。また、これらの取り組みや畳の使い方、導入事例を、ブログ、SNS、YouTubeで発信し、畳ならびに自社の認知度を高めていることも見逃せません。参考にできる点が多い越境ECの成功事例です。

出典:ECzine「[越境EC成功例]海外ウケするオリジナル畳ネームが好評 日本食レストランやアート等にビジネスチャンス」

中小企業が越境ECを成功させるためには

中小企業が越境ECを成功させるためには

中小企業が越境ECで成功する鍵はスモールスタートにあります。ここでいうスモールスタートとは、コストと時間をかけずに小規模で事業をスタートすることを指します。残念ながら、越境ECに参入したすべての中小企業が成功しているわけではありません。国外に販路を拡大しても、売上や販売個数は想定通りに伸びないことがあるためです。また、後述する「5つの壁」も乗り越える必要があります。越境ECには、一定のリスクが伴うといえるでしょう。

中小企業はリソースが限られているため、越境ECに参入するにあたり以下の点を意識しておくことが大切です。

【意識したい点】

  • 軌道に乗らなかった場合の損失をコントロールしておく
  • 初期費用を回収できるようにしておく

これらの対策として挙げられるのがスモールスタートです。コストと時間をかけなければ、軌道に乗らなかった場合の損失を限定できます。また、初期費用も回収しやすくなります。具体的にどのような対策を検討すればよいのでしょうか。基本の対策として以下の点があげられます。

【基本の対策】

  • 自社ECを構築する場合はフルスクラッチではなくASPやクラウドを活用する
  • 自社ECを構築する前に越境ECに対応しているECモールの活用を検討する
  • 進出国をできるだけ少なくする

フルスクラッチは、ゼロから自社ECを制作する方法です。自由度は高いですが、他の方法よりコストがかかります。スモールスタートには向いていません。また、越境ECは対応しているECモールを活用して始めることもできます。この方法であれば、自社ECを制作する必要はないためコストを抑えられます。ECモールの集客力を活用できる点も魅力です。

進出国を少なくすることも、スモールスタートのポイントです。対応する言語、通貨を減らせるためコストを抑えやすくなります。スモールスタートにおける進出国の目安は1カ国です。

自社ECの制作方法は以下のページで詳しく解説しています。検討を進めたい方は、こちらも確認しておきましょう。

>>初めてのECサイト構築ガイド!失敗しない基本手順から費用相場まで徹底解説

越境ECを始める際に気を付けたいポイントについて、以下の記事でも詳しく解説しています。検討を進めたい方は、こちらも参考にしてください。

>>越境ECを始める際に気をつけたい物流・配送・決済などのポイント

越境ECを事業化させるために乗り越えるべき5つの壁

越境ECを事業化させるために乗り越えるべき5つの
越境ECを事業化させるため、中小企業は次の壁を乗り越える必要があります。

【5つの壁】

  • 第1の壁:言語
  • 第2の壁:法令
  • 第3の壁:物流
  • 第4の壁:税金
  • 第5の壁:決済

これらの壁について解説します。

言語

第1の壁として言語が挙げられます。翻訳ソフトでは現地の文化宗教に配慮した意訳が難しいため、商品の販売において重要な、細かなニュアンスを伝えられない恐れがあります。現地語を用いたカスタマーサポートが求められることも重要なポイントです。一方で、現地語を習得するには膨大な手間と時間がかかります。越境ECの成功には、細かなニュアンスまで伝えられる体制を構築することが求められます。

法令

第2の壁として法令があげられます。国によって輸出できない禁制品が異なるうえ、事前に許可が必要なものや輸出入を制限されているものもあります。扱う商品によっては事業化が難しいケースもあるため、注意が必要です。

また、個人情報の扱いを厳しく規制している国もあります。たとえば、ECサイトがGDPRに準拠していない場合、ユーザーの意思に関係なく、入力した情報がデータとして反映された時点で情報の窃盗とみなされることもあります。法令に関する情報を事前に収集しておくことが大切です。

物流

3つ目の壁は物流です。配送会社により、取り扱う荷物や重量制限が異なります。これらの違いを把握して、配送会社を適切に使い分ける必要があります。国によって物流品質が大きく異なる点にも注意が必要です。配送中の破損を防ぐため、厳重な梱包を求められるケースもあります。

筆者の経験から、越境ECの物流体制構築は非常に難しいと言えます。海外は日本のように物流網が整備されているとは限らず、現地の物流品質を考慮し、現地の人々とコミュニケーションを取る必要があるためです。多くのEC事業者様は、物流の外注によって3つ目の壁を乗り越えています。

税金

4つ目の壁は税金です。国や商材によって、関税や付加価値税(VAT)が発生します。発生した諸税は消費者が支払います。したがって、税金が高いと購入を見送られる傾向があります。つまり、税金は商品価格や販売数に影響を与える要素の一つです。

関税の課税基準値(条件を満たす品目に対し、正式通関を必要とせず、関税・消費税が課税されない金額の上限)は国によって異なります。アメリカの課税基準値は800ドル(125,600円程度)、中国の課税基準値は50人民元(1,000円程度)です(2024年6月時点)。課税基準値が高いほど、現地消費者の購買意欲は高くなります。課税基準値は、エリア選定や商品価格の決定に役立つ指標です。

決済

5つ目の壁は決済です。越境ECでは、日本円での販売または現地通貨での販売を選択できます。現地ユーザーにとっては後者のほうが便利です。対応している決済システムは、利用するECモールやカートで異なります。

現地のみで有効な決済システムは、現地法人を必要とするケースがあるため、積極的にはおすすめできません。筆者の経験では、汎用性の高い国際決済システムが最初の第一歩としておすすめです。

越境ECで成功するために重要な考え方

越境ECで成功するために重要な考え方

越境ECで成功するため、日本企業はビジネスの考え方を海外仕様に切り替える必要があります。一例としてあげられるのがPlan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(対策)で構成されるPDCAサイクルです。日本企業は、PlanとCheckに時間をかける傾向があります。一方で、海外企業はDoとActionを重視します。

越境ECでは、Planに時間をかけると、Doの前に環境が変わっていることがあります。多くのEC事業者様を支援してきた筆者の経験を踏まえると、越境ECでは「考えてからやる」ではなく「やりながら考える」ことが大切です。Plan(計画して)・Delay(遅れて)・Cancel(間に合わずやめて)・Apologize(謝る)という最悪のPDCAサイクルを回さないように注意しましょう。

中小企業の越境ECは発送代行がおすすめ

中小企業の越境ECは発送代行がおすすめ

筆者は、中小企業が越境ECで成功するためには発送代行が不可欠だと考えています。発送代行は、ECの物流業務をまとめて委託できるサービスです。主な理由として、国内ECよりも物流業務が複雑になることが挙げられます。具体的には、国内ECの物流業務に加えて、以下の業務が発生します。

【越境ECで発生する業務】

  • 輸送可否確認
  • 法令確認
  • 出荷データの処理(海外配送会社のフォーマットに反映)
  • 輸出書類の作成
  • 輸送国の状況確認
  • 貨物に関する税関対応

出荷件数が一定以上(目安として約100件)になると、コア業務に集中できない恐れがあります。リソースが不足しがちな中小企業は、行うべき業務を選択することが重要です。越境ECにおいては、商品企画やマーケティングが重要な業務と言えるでしょう。

発送業務は、外部に委託すべき業務のひとつです。ウルロジは、越境ECにおけるバックヤード業務を全て代行できます。越境ECをご検討中の方はお気軽にご相談ください。

中小企業は体制を整えてから越境ECに参入しよう

中小企業は体制を整えてから越境ECに参入しよう
越境ECの主な魅力は、巨大な市場で自社の専門性を磨けることと、市場規模が拡大し続けていることです。越境ECへの参入をきっかけに、飛躍する中小企業が少なくありません。ただし、成功するためには「言語・法令・物流・税金・決済」で構成される5つの壁を乗り越える必要があります。

その中で特に注意したいのが物流です。国内ECと同じように考えていると、配送中に商品が破損してお客様からの信頼を失うことや、発送業務に忙殺されてコア業務に取り組めなくなることがあります。筆者の経験から、越境ECは国内EC以上に準備が大切です

物流の壁を乗り越える対策として、発送業務を一括して委託できる発送代行の利用が挙げられます。発送代行の魅力は、業務負担を軽減でき、コア業務に集中しやすくなることです。筆者は発送代行サービスの利用が越境ECの成功に欠かせないと考えています。

最後に、越境ECの発送代行サービスなら、ウルロジはいかがでしょうか。ウルロジは丁寧な梱包と柔軟な対応で、EC事業者様の成長を支える発送代行サービスを提供しています。

最新システムと設備を導入して自動化を進めることで、発送ミスを最小限に抑えることが可能。多くの越境ECに取り組む事業者様をサポートさせていただいてきたので、ノウハウも蓄積しています。

越境ECの物流でお困りのEC事業者様に、こちらのサービスのご利用をおすすめします。これから越境ECに挑戦する方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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タグ : ECお役立ち情報 EC運用 越境EC 中小企業 越境EC
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からSNSウェビナー等での情報発信を行う。