海外への郵送方法と業者別の価格や特徴を解説【一覧表あり】

2024.08.28物流・フルフィルメント
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海外への郵送方法と業者別の価格や特徴を解説海外への発送手段を調べていると、

「いろんな業者がでてきてどれがいいのかわからない」
「どれくらいのサイズのものが送れるのか、海外に送れないものなど注意点がかわからない」

と思われる方も多いのではないでしょうか。

この記事では主要な発送手段・注意点をわかりやすく解説します。
海外にいる友人への発送やEC運営で海外に商品を発送をする方にとって参考になる記事となっています。

また、国際宅配便・国際郵便を利用する際に、より低価格で手間なく配送することができる
「発送代行サービス」をご存知でしょうか。
本来必要な業者の比較検討が必要なものを代わりにやってくれることや、
本来は一定数の商品が必要ですが、発送代行会社が大型契約をしていることで
商品が1点からでも相談可能になっています。

発送代行サービスについて知りたい方は下記記事をご参照ください。

発送代行サービスとは?業者に委託するメリットや選び方、オススメ業者5選を紹介

 

海外への輸送方法と業者別の一覧特徴

海外への輸送できる会社の数は多く、それに加えてプランもいくつも存在しています。
一つ一つの輸送会社でプランを調べるととても工数がかかります。

そのため今回は、
わかりやすいように、商品重量5キロ、発送地を東京、発送先をアメリカに指定し、
輸送料金の一覧表を作成しました。

これをみることで各業者の予算感を把握することができます。
こちらをご覧ください。

 

発送方法 業者 価格 配送完了時間 追跡機能
EMS 日本郵便 15,100円 12日 あり
航空便 日本郵便 14,200円 14日 あり
船便 日本郵便 5,400円 2-3ヶ月 あり
国際宅急便 ヤマト運輸 6,300円 4-6日 あり
飛脚国際宅急便 佐川急便 18,590円 2-5日 あり
DHL Express worldwide DHL 45,030円 2-4日 あり
FedEx International Priority Express FedEx 38,050円 1-3日 あり
UPS Worldwide Express UPS 47,850円 1-3日 あり

 

発送料金に関してですが、補償の追加や、様々な要因で変化します。
こちらはあくまでも価格の参考程度にしていただくのがいいと思います。

発送は大きく分けると、下記の表のように3つあります。

 

国際郵便 日本郵便
国内国外宅配便 ヤマト運輸 佐川急便
海外国際宅配便 DHL FedEx UPS

 

日本郵便は、「公的配送会社」になります。
公的配送会社とは、万国郵便連合(UPU)という国際機関の取り決めに従って運営されています。
日本では日本郵便がこれに該当します。

万国郵便連合は、192の国と地域が加盟していて「郵便業務の効果的運営によって諸国間の通信連絡を増進し,文化,社会及び経済の分野における国際協力に寄与するため,加盟国間における郵便物を安全かつ迅速に交換し,配達すること,保証すること,郵便業務の組織化及び完成を確保し,郵便分野における国際協力の増進を助長すること,加盟国が要請する郵便に関する技術援助にできる限り参加すること」を目的としています。

(参考:外務省HP

ヤマト運輸佐川急便は国内での配送を基本的に担当しており、
そのサービスの一つとして海外への発送を行っています。

DHLFedExUPSは個人事業主や法人を対象としたサービスのため、
聞いたことない方も多いかもしれません。

日本郵便のEMSや航空便ですと、
JALやANAなどの民間の航空会社の貨物スペースを利用しています。

DHL・FedEx・UPSでは、自社で飛行機を所有していることで発送のスピードが速く、
確実に安定した配送が行えます。

 

海外郵送が可能な各業者について詳しく解説

日本郵便

日本郵便は、前述した「公的配送会社」になります。
どの国や地域からでも固定料金に近い形で郵便物や荷物を送ることができるというのが大きな特徴です。
ただ、国際郵便では、基本的にEMSでしか信書(手紙やはがき、請求書など)を送ることができません。

また、公的配送会社には、利益を出すことだけでなく、公益性も高く求められます。
災害等の有事が起こった際にも、利益を無視して可能な限りの配送を続けることが期待されます。

国際郵便物を日本から日本郵便を介して発送する場合、
内容品価格が20万円以下の荷物は、税関に輸出申告して許可を得る必要がないです。
その他の宅配業者では、書類以外の荷物の場合は、送る際にインボイスが求められるのが一般的です。
(インボイス=仕入書とも言われ、「このような商品を他国に送ります」という内容で輸出する側が作成する書類のこと)

日本郵便の配送方法は三種類あります。

  • EMS
  • 航空便
  • 船便

これら三種類の違いは、配送スピード価格です。

EMSはもっとも早く届けることができますが、価格が一番高い方法です。
船便はもっとも価格が安いですが、船での配送のため時間が一番かかる方法です。
そのため、価格とスピードを考慮すると、EMSがオススメです。

EMSでは、重さの上限が30kg、最大の長さは1.5mとなっています。
必要な書類は税関告知書およびインボイス*3です。

引用元:EMSの発送に必要な書類

*3 インボイスとは、貨物を海外に発送する際に、荷送人(輸出者)が荷受人(輸入者)に宛てて作成する貨物の明細書

ヤマト運輸

日本でも馴染みのあるヤマト運輸が行っている国際配送サービスが「国際宅急便」です。
200を超える世界各国・地域に「ドア・ツー・ドア輸送」で荷物を送ることができます。

サイズの上限は、縦・横・高さの合計が160cm以内で、重さが25kgです。
同様のサービスである佐川急便と比較すると価格が安いため、
サイズ上限までならその他業者よりお得に送ることが可能です。

しかし、国際宅急便は、法人(会社)の名義と会社使用目的で通関業務を行うため、
個人使用目的の配送ができない国があります。

 

アジア 中国・フィリピン・モンゴル・インド
南米 アルゼンチン・パラグアイ・ブラジル・ベネズエラ
中近東 カタール・サウジアラビア
北米・中米 カナダ・メキシコ
ヨーロッパ ポルトガル・ロシア

引用元:ヤマト国際宅配便 注意事項

佐川急便

佐川急便が行っている国際配送サービスが「飛脚国際宅配便」です。
こちらは世界220カ国に発送することができます。
ロシア、ブラジルのみ個人配送対象外となっています。

サイズ上限は、梱包3辺合計260cm以内・重量50kg以内です。
値段としては、個人配送可能な日本郵便やヤマト運輸と比較すると高いですので
佐川急便を選ぶ必要はないと思います。

しかし、個人配送できる国がヤマト運輸よりも多く、サイズ上限も佐川急便の方が大きいため
そのような状況の時に利用する可能性があります。

引用元:【佐川急便】飛脚国際宅配便(荷物・宅配便の海外宅配・配送サービス)

DHL

ドイツに拠点を置いている航空機を主体とした国際宅急便サービスを提供している企業です。
228以上の国と地域への配送に対応しております。
EMSで発送できない地域へ荷物を届ける場合にも、DHLであれば届けることが可能です。

DHLでは梱包資材を無料で提供してもらえるので、越境ECの場合、非常に便利です。
主要配送サービス「DHL Express worldwide」では営業日2-4日以内です。

1梱包あたり70kg以内運送状1枚あたり3,000kg以内の貨物が対象です。
一つあたりのサイズ上限は120 x 80 x 80cmです。
書類の発送にも対応しています。

引用元:DHL_ホームページ

FedEx

アメリカ創業の配送会社が2社あり、その一つがFedExです。
幅広いサービスで、220の国と地域に荷物を発送できます。
航空機も670機以上所有し、650の空港と提携しています。

主要配送サービス「FedEx International Priority® Express」では、
特定のアジア地域、米国、カナダ、ヨーロッパへ1~3営業日以内の
午前10:30または正午までに配達が可能です。

0.5kg単位で値段が設定されている他に、10kg/25kgボックスが用意されております。
それを使用すると、0.5kg単位よりお安く配送できます。
一つあたりの最大は、
幅274cm、長さ + 周囲330cm、重量68kgです。

価格表には、最低重量が0.5kgから1000kg以上の記載もあります。
しかし、300kg以上は事前にスペース予約が必要のようです。
一つ当たり300kg以上の場合、カスタマーサポートに連絡して予約をおこないます。

有料ではありますがFedExでもすぐに使える梱包材や、セルフシーリング、
形、サイズと多様な梱包材が用意されています。

引用元:FedEx_ホームページ

UPS

アメリカの配送会社であり、
世界200か国以上の国と地域で一日あたり1400万個以上の荷物を扱っています。

UPSは以前、ヤマト運輸と業務提携をしていたこともある会社です。
現在でも、ヤマトの発送サービスの一つにUPSが利用されています。
「Worldwide Express」ではFedEx同様のスピードで発送が可能です。

0.5kg単位で値段が設定されている他に、10kg/25kgボックスが用意されております。
そちらは価格表とか別の料金で設定されています。

価格表には300kg以上の記載があります。
1個あたりの最大は、1梱包の最長辺と胴回り(縦x 2 + 高さx 2) の合計400cm
最大重量は70kgまでです。

また、中小Eコマース事業者向けのプランや書類用プランも存在しています。

引用元:UPS_ホームページ

 

目的別!おすすめの海外郵送方法

これらの説明を聞いても結局どこがいいのと思う方がほとんどだと思います。
結論から言うと、このような考え方で配送・発送会社を選ぶのがおすすめです。

 

発送方法 小さい荷物 急ぎの荷物 重要な書類 コスト 大型荷物
EMS ×
航空便 × ×
船便 × × ×
国際宅急便 × ×
飛脚国際宅急便 × ×
DHL Express worldwide ×
FedEx International Priority Express ×
UPS Worldwide Express ×

 

上限の重量や、サイズはありますが、価格を抑えスピードもある程度早く届けられる
EMSかヤマトの国際宅急便友人への発送や一時的な国際配送の利用ならオススメです。

大型の商品や、大量の商品また早く商品を届ける必要がある場合、また継続的に発送業務がある場合は、
自社で飛行機を所有しているDHL、FedEx、UPSの3社がオススメです。

 

海外郵送時の注意点

料金以外にも国際発送・配送には様々な注意点が存在しています。
その注意点についてもこれから紹介いたします。

禁制品

各配送・郵送会社には運べないものが存在しています。
基本的には、航空機に原則載せれないものが禁制品になります。

また、ヤマト運輸や佐川急便では、既存の旅客機を使っているため、
DHLなどの国際業者と比べると、禁制品が多い傾向にあります。

今回は、発送が禁止されている商品も網羅的に紹介します。

業者名 禁制品
日本郵便 スプレー・香水・花火・マニキュア・電子タバコ・モバイルバッテリー・アルコール度数24度以上のものや航空危険物
ヤマト運輸 日本郵便の項目+乳製品や生鮮食品、健康食品、動植物全般、危険物、貴重品が禁止
佐川急便 ヤマト運輸と同様
DHL 動物関連、現金、銃器、麻薬、その他DHLが危険と判断した物品
FedEx 武器と刀、薬品、大麻、麻薬、アヘン、ケシがら等。動植物検疫、遺品、北朝鮮製の製品、

映画、ならびに特許、実用新案、意匠、商標または著作権を侵害している品物。 

UPS 弾薬、銀行券、紙幣、通貨(硬貨以外)

遺体、火葬または焼却された遺体、花火

有害廃棄物、象牙、マリファナ (薬用マリファナを含む)、郵便切手、フカヒレ

法律で禁止されている貨物

CBD(カンナビジオール)を含有する製品

(参考)
日本郵便:国際郵便として送れないもの
ヤマト運輸:国際宅急便で送れないもの
佐川急便:​​お取り扱いできない品目
DHL:DHL Express 禁制品目
FedEx:フェデックスで発送できない品目
UPS:UPSで発送できない品目

 

必要書類

必要書類としては、送り状(ラベル)+インボイスが必要になります。
国際郵便の場合、税関告知書というインボイスの国際郵便版があります。
書類以外の荷物の場合は、送る際にインボイスが求められるのが一般的です。
(インボイス=仕入書とも言われ、「このような商品を他国に送ります」という内容で輸出する側が作成する書類のこと)

インボイスや送り状は手書きが禁止になっているため、発送の際は各会社がフォーマットを用意しているため参考にしてください。

 

日本郵便 送り状+税関告知書+インボイス
ヤマト運輸 送り状+インボイス
佐川急便 送り状+インボイス
DHL 送り状+インボイス
FedEx 送り状+インボイス
UPS 送り状+インボイス+原産地証明書(品物による)

 

記入内容に差はありますが、基本的な情報は同じのため、
今回は日本郵便のインボイスの記入内容をお伝えします。

・差出人様氏名と正確な住所

・受取人様氏名と正確な住所

・作成年月日、作成地

・発送手段を記入してください
 (国際小包の場合「Parcel Post」、EMSの場合「EMS」)

・内容品について具体的な品名、
 正味重量、数量、単価、品名ごとの総額、合計額を記入
 「生活用品」などのあいまいな記述は避ける

・通貨を明記(JPY US$等)

・内容品の外装の総個数、総重量、原産国名を記入

・差出人様の署名を記入

 

UPS・FedEx・DHLの注意点

保管や集荷、輸出通関、航空輸送、輸入通関から配送までを一気通貫で
行うことができるのがこれらの会社の魅力です。

しかし、UPS・Fedex・DHLはカスタマーサポートに連絡し登録をしてから
発送業務を行う必要があります。
また、個人事業主の届出も必須となっています。

発送・配送価格の変動について

基本的に記載されている価格は目安になっています。

  • 商品の返送
  • 関税
  • 燃料チャージ
  • 物品破損の補償への加入
  • 配送プランの変更

これらの要因で料金は変動します。

例えば、関税とは、国境を通過する物品に対して課される税でいくらかかるかなどは
国によって異なり目安がないものになります。

参考:国際宅急便の関税(関税等諸費用)とは、何ですか?いくらかわかりますか? | 宅急便| ヤマト運輸

 

国際郵送を代行してくれるサービス

発送の手間や注意点を調べながら海外発送は想像以上に大変です。
継続的に海外配送を行う場合、物品によって最安の配送会社が異なるからです。

各会社に登録し、最適な値段を見つける必要があります。
利用する配送会社によっては、送料のノルマが存在することもあります。

発送代行を利用すると、時間のかかる価格比較作業だったり、
手間になることを代わりに行うことが可能となっています。

項目 発送代行 自分自身で発送
コスト 代行手数料が発生 送料や梱包材のコストのみ
手間 大幅に削減 全ての作業を自分で行う必要がある
柔軟性 制限されることがある 自由
規模の拡大 問題なく対応可能 リソースに限界あり
専門知識 専門知識を持った業者が対応 勉強する必要がある

特に、これから発送規模が拡大していくご予定のある方
副業として事業をしており余計な時間をかけたくない方におすすめとなっています。

海外への郵送方法・価格 まとめ

海外への発送は注意すべき点や比較するべきところが数多くあります。
小さいサイズであれば、ヤマトの国際宅急便か日本郵便のEMSがオススメです。

継続的に発送・配送業務を行うのであれば、DHLFedExUPSのような
一気通貫で行える配送会社を選ぶのがおすすめです。

発送代行サービスをご検討中なら、個人・法人、会社の規模を問わず柔軟に対応可能な
ウルロジはいかがでしょうか。
ウルロジは国際宅配便・国際郵便(EMS)と大口契約を締結しているため、
個別に利用するよりも割安な料金で発送できる可能性があります。
発送料金削減や、海外への発送業務などでお困りの事業者様は、ぜひご相談ください。

 

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タグ : コスト削減 EC物流初心者向け ECお役立ち情報 発送・梱包 海外配送
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角田和樹