どっちを選ぶべき?クリックポストとネコポスの違いやメリット・デメリットを解説!

2025.03.04物流・フルフィルメント
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EC業界の成長と市場の多様化に伴い、様々な発送方法が登場しています。比較的小さく軽量な商品を取り扱っているECサイトなどの場合、発送方法として、ポスト投函が可能な小型配送を利用することが多いのではないでしょうか。

ネットショップやフリマアプリでの発送に便利な「クリックポスト」と「ネコポス」。どちらも小型荷物を手軽に送れるサービスですが、
「料金はどちらが安い?」
「配送スピードに違いはある?」
「補償はついている?」など、迷うポイントも多いですよね。

本記事では、それぞれのサービスを徹底比較し、あなたに最適な発送方法をご紹介します。
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クリックポストやネコポスなどのメール便とは?

メール便とは、郵便局や宅配便会社が提供する軽量荷物の配送サービスの一種です。主に書籍、CD、衣類、アクセサリーなど、比較的小さくて軽い商品の配送に利用されます。メール便の特徴は、通常の宅配便に比べて料金が安く、配達日数も比較的短いことです。しかし、追跡サービスや補償が限られている場合が多いため、利用する際には注意が必要です。

クリックポストやネコポスは、このメール便の中でも特に人気のあるサービスです。クリックポストは日本郵便が提供するサービスで、ネコポスはヤマト運輸が提供するサービスです。どちらも荷物のサイズや重量に制限があり、主に個人間の荷物配送や小規模なビジネスでの利用に適しています。

代表的なメール便クリックポストとは?

クリックポストのサイズ

クリックポストは、日本郵便が提供するメール便サービスの一つで、特に個人や小規模ビジネスでの利用に適しています。クリックポストの最大の特徴は、その手軽さと低コストです。同じ日本郵便の『ゆうパック』などとは異なり、ポストから気軽に発送できるので、荷物の内容によってはクリックポストを活用したほうが手間も少なく手軽に送れます。

クリックポストの申し込み方法

クリックポストは、インターネットから簡単に申し込むことができます。まず、日本郵便の公式ウェブサイトにアクセスし、クリックポストの申し込みページに進みます。そこで必要な情報を入力し、支払いを完了させます。申し込みが完了すると、自宅やオフィスから荷物を発送することができます。また、指定された場所に荷物を持ち込むか、集荷を依頼することも可能です。

クリックポストは、追跡サービスも提供しており、荷物の配送状況をリアルタイムで確認することができます。これにより、荷物が現在どこにあるのか、いつ配達されるのかを常に把握することができます。追跡サービスは、日本郵便の公式ウェブサイトや専用のアプリから利用可能です。

参照: 日本郵便 メインページ

クリックポストの料金や配達時間

クリックポストの料金は、通常の宅配便に比べて非常に安く、特に軽量の荷物を送る際には非常に経済的です。具体的な料金は、荷物のサイズや重量によって異なりますが、1kg以内でサイズが34cm×25cm×3cm以内の荷物であれば、全国一律料金で185円から利用が可能です。

クリックポストの配達時間は、通常の宅配便に比べて若干長くなる場合があります。具体的な配達日数は、配送先の地域によって異なりますが、おおむね2〜4日程度で配達されます。

クリックポストの利用シーンと注意点

クリックポストは、主に以下のようなシーンで利用されます。

  1. 個人間の荷物配送
    友人や家族に荷物を送る際に利用されます。軽量で小型の荷物であれば、非常に経済的です。
  2. 小規模ビジネスでの利用
    オンラインショップやフリマアプリでの商品発送に利用されます。低コストで手軽に利用できるため、小規模ビジネスにとっては非常に便利です。
  3. 書籍やCDの配送
    書籍やCDなど、軽量で小型の商品を送る際に利用されます。クリックポストのサイズや重量制限に収まるため、非常に適しています。

クリックポストを利用する際には、以下の点に注意が必要です。

  1. 荷物のサイズと重量
    荷物の重量が1kg以内、サイズが34cm×25cm×3cm以内である必要があります。これに収まらない荷物は、通常の宅配便を利用する必要があります。
  2. 補償の限界
    クリックポストでは、原則内容品についての補償(損害賠償)は行われません。 ただし、紛失や毀損が発生し、かつ郵便局が責任を負うべきと判断された場合には運送料相当額の185円のみが返還される使用となっています。
  3. 配達時間帯の指定
    クリックポストは配達時間帯の指定ができないため、受け取り側の都合を考慮する必要があります。

クリックポストとネコポスの違いについて

クリックポストとネコポスは、どちらもメール便サービスとして人気がありますが、それぞれに特徴があります。今回は様々な点で比較することで、利用シーンに応じて最適な選択が可能になります。

項目 クリックポスト(日本郵便) ネコポス(ヤマト運輸)
提供会社 日本郵便 ヤマト運輸
料金 185円(全国一律) 170円〜350円(サービスにより異なる)
サイズ制限 34cm×25cm×3cm以内、1kg以内 34cm×25cm×3cm以内、1kg以内
配達エリア 全国一律(離島・山間部も対応) 都市部中心(離島・山間部は非対応の場合あり)
追跡サービス あり(日本郵便の公式サイトやアプリで確認可能) あり(ヤマト運輸の公式サイトやアプリで確認可能)
補償 基本なし 最大3,000円まで
配達時間帯指定 不可 可能な場合あり
配達日数 おおむね2〜4日程度 おおむね1〜3日程度(都市部中心)

以下で、これらのポイントを詳しく解説します。
また、類似のサービスとして「クロネコゆうパケット」との違いなどを詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
クロネコゆうパケットとは?料金やサイズとネコポスとの違い

1. 提供会社と配達ネットワークの違い

  • クリックポスト
    日本郵便が提供するサービスです。日本郵便は全国に広がる郵便局のネットワークを活用しており、離島や山間部など、他の配送会社がカバーしにくい地域にも配達が可能です。
  • ネコポス
    ヤマト運輸が提供するサービスです。ヤマト運輸は宅配便市場で高いシェアを持ち、都市部を中心に迅速な配達が期待できます。ただし、離島や一部の山間部では配達が難しい場合があります。

配送先が都市部であればネコポス、離島や山間部を含む全国一律の配達が必要であればクリックポストが適しています。

2. 荷物のサイズと重量制限の違い

  • クリックポスト
    • 重量: 1kg以内
    • サイズ: 34cm × 25cm × 3cm以内
    • 厚さ3cm以内の荷物に適しています。
  • ネコポス
    • 重量: 1kg以内
    • サイズ: 34cm × 25cm × 3cm以内(厚さ2cm以内であればさらに安い料金で利用可能)
    • 厚さ3cm以内の荷物
      ※ヤマト運輸と契約している法人・個人事業主は、厚さ2.5cmまで

3. 料金体系の違い

  • クリックポスト
    • 全国一律料金で、荷物の配送先に関わらず同じ料金です。
    • 1kg以内で約185円です。
  • ネコポス
    • 法人や個人事業主向けのネコポスは、全国一律
      1個あたりの送料上限は350円
    • 一方、ヤマト運輸と契約しているフリマアプリやオークションサイトを利用する場合は、サービスごとに個人の送料が設定
      例)メルカリ→210円

4. 配達時間帯の指定可否

  • クリックポスト
    • 配達時間帯の指定はできません。
    • 受け取り側の都合に合わせることが難しい
  • ネコポス
    • 配達時間帯の指定が可能な場合あり

5. 追跡サービスと補償内容の違い

  • クリックポスト
    • 追跡サービスは利用可能で、日本郵便の公式サイトやアプリから荷物の配送状況を確認できます。
    • 補償は限られており、荷物が紛失または破損した場合の補償額は低め
  • ネコポス
    • 追跡サービスも利用可能で、ヤマト運輸の公式サイトやアプリから配送状況を確認できます。
    • 補償内容はクリックポストと同様に限られており、高価な商品を送る際には注意が必要

追跡サービスはどちらも利用可能ですが、高価な商品を送る際には補償が限られているため、通常の宅配便を検討することをおすすめします。

クリックポスト・ネコポスのメリット・デメリットを紹介

クリックポストとネコポスは、どちらも軽量で小型の荷物を低コストで配送できる便利なメール便サービスですが、それぞれにメリットとデメリットがあります。以下に、両者のメリットとデメリットをご紹介します。

クリックポストのメリット・デメリット

メリット

  1. 土日や祝日でも発送ができる
    郵便ポストの集荷は土日や祝日にも行われているため、クリックポストは365日いつでも発送できます。日中は忙しくて郵便窓口に行けない方は、ポスト投函を活用しましょう。
  2. スマートフォンがあればどこからでも利用できる
    クリックポストの専用サイトは、パソコンだけでなくスマートフォンのブラウザからもアクセスできます。外出先や移動中でも簡単に申し込みが可能です。
  3. 全国一律料金で利用できる
    クリックポストは全国一律で離島や山間部にも配達が可能です。
  4. 追跡サービスが利用できる
    日本郵便の公式サイトやアプリで荷物の配送状況をリアルタイムで確認できます。

デメリット

  1. 補償がない
    クリックポストで発送した荷物が配達途中で紛失したり、破損や汚損などのトラブルが起きたりした場合であっても、損害賠償はしてもらえません。ただし、郵便局側の責任によって荷物の紛失や破損、汚損が生じたことが明らかな場合は、運賃分のみ返金対応となります。
  2. 手書きのラベルが使用できない
    クリックポストの宛名ラベルには、専用サイトで入力した情報をもとにQRコードやバーコードが印字されます。そのため、宛名を誤った場合に手書きで修正することができません。お届け先情報の誤りを発見した場合は、専用サイトに再度ログインし、宛名ラベルを印刷する必要があります。
  3. 配達時間帯の指定ができない
    クリックポストは配達時間帯の指定ができないため、受け取り側の都合を考慮する必要があります。

ネコポスのメリット・デメリット

メリット

  1. ポストに投函・配達
    配送先のポストに投函・配達するため、非対面で受取り手の負担がほぼありません。受け取り手が不在でも荷物を受け取ることができます。
  2. 配送スピードが速い
    宅急便同様のお届け日数で、全国翌日配達してくれます(一部地域を除く)。そのため、早く商品を届けたい時に便利です。
  3. 補償サービスがある
    ネコポスでは、万が一の補償が用意されています。補償金額は荷物一個につき税込み3,000円までとなっており、この3,000円以内の金額で実損額が補償されます。

デメリット

  1. 小さすぎる荷物は送れない
    ネコポスには利用可能な最小サイズが設定されており、縦23cm以下・横11.5cm以下の荷物は受け付けてもらえません。サイズが小さい荷物を送る際は、対応サイズのダンボールや封筒に入れて発送する必要があります。
  2. ポストに入らないと持ち戻りとなる
    ネコポスはポストに配達されるため、荷物が大きくポストに入らない場合は、持ち戻りとなります。ポストにご不在連絡票・ご連絡票が投函され、連絡票投函後7日以内に再配達の依頼が必要になります。
  3. 離島や山間部では配達が難しい場合がある
    ネコポスは都市部中心のサービスであるため、離島や山間部では配達が難しい場合があります。

クリックポストとネコポスは、どちらも軽量で小型の荷物を低コストで配送できる便利なサービスですが、以上の点を考慮して選択することが重要です。また、ネコポス・クロネコゆうパケット・クロネコゆうメールは、ヤマト運輸と法人契約のある法人・個人事業主さまでないと利用できないデメリットがあります。

個人配送時に選択すべきメール便とは?

個人で荷物を送る際やメルカリなどのフリマアプリを利用する場合、どのメール便サービスを選ぶべきか迷うことがあると思います。
メール便は軽量で小型の荷物を低コストで配送できるため、フリマアプリでの利用に適しています。以下では、メルカリなどのフリマアプリで利用できる代表的なメール便サービスを一覧で紹介し、オススメを紹介します。

サービス名 個人利用 追跡 料金 サイズ制限(厚さ) 主な特徴
ゆうメール × 安い 3cm以内 書籍・CDなど送付可(信書不可)
ゆうパケット 中程度 3cm以内 小型荷物向け、全国一律料金
クリックポスト 安い 3cm以内 ネット決済&自宅印刷が必要
ネコポス △(メルカリ等のみ) 高め 3cm以内 速達レベルの配送速度
クロネコDM便 ×(法人向け) 安い 2cm以内 法人向け大量発送
飛脚メール便 ×(法人向け) × 安い 2cm以内 法人向け大量発送

メルカリなど個人配送でのおすすめ

  • コスパ重視なら
    クリックポスト(追跡あり・安い)
  • 早さ重視なら
    ネコポス(メルカリ便)
    ※法人契約の内容などによって変わってくる場合あり

メルカリやラクマで使用する場合、「ネコポス」は匿名配送が可能で、安価で使いやすいサービスとなっています。
ただ、個人間でのやりとりの場合は使用できない場合があります。
クリックポストはポスト投函可能で、匿名配送不要なら使い勝手の良いサービスとなっています。

商品にあった最適なサービスにより発送の効率化

クリックポストとネコポスを利用する際には、商品の内容や配送先に応じて最適なサービスを選択することが重要です。
・荷物のサイズ
・配達場所
・時間帯指定の有無
などを考慮しサービスを決定することが必要となってきます。
少し高価な物品を送る場合は、メール便ではなく、宅配便サービスを使用することを検討した方が良いです。

最後に、利用するサービスの機能や注意点をしっかりと理解し、商品にあった最適なサービスを選択することで、発送の効率化を図ることができます。これにより、コストを抑えつつ、迅速かつ安全に荷物を配送することが可能になります。

売上が上がるにつれて、発送業務にリソースを割く必要が生じます。自社だけで対応できない場合は、発送代行を利用するとよいでしょう。発送代行とは、発送に関わる一連の業務を代行するサービスです。物流のプロが対応するため、変化に柔軟に対応し、質の高いEC物流を提供できます。

ウルロジでは、ECサイトの受注・在庫管理・発送などの業務代行を承っております。ポスト投函が可能なネコポスや、クリックポストの発送にも対応しておりますので、物流業務の軽減にお役立てください。

タグ : EC物流初心者向け ECお役立ち情報 発送・梱包
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からSNSウェビナー等での情報発信を行う。