3S活動と5S活動とは?基本知識から、目的やメリットまで徹底解説

2022.06.05EC/物流用語集
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用語集
昨今、多くの企業で導入されている「3S活動」や「5S活動」は、職場環境整備の取り組みの一つです。
会社などで教えられたことはあっても、詳しく説明できる方は少ないのではないでしょうか。

本記事では、3S活動と5S活動の基本知識から、目的やメリットまで徹底解説します。
組織改革のための重要なキーワードとして、製造業だけでなく、サービス業や医療現場などでも注目されている2つの言葉について、理解を深めていきましょう。

3S活動とは

3S活動とは、「整理・整頓・清掃」の頭文字の3つのSをとったものです。「サンエス」と呼ばれています。
それぞれの一般的な活動内容は、次の通りです。

  1. 整理:必用なものと不要なものを分類し、不要なものは処分する
  2. 整頓:ものの定位置を決め、必要なものを、誰でもすぐに取り出せるようにする
  3. 清掃:ゴミ、ホコリ、汚れがない状態を維持する

3S活動は基本的に、「整理→整頓→清掃」の順番で行います。 これは、最初に整理から取り組むことで無駄な物の量を減らし、その後の整頓・清掃を進めやすくすることが狙いです。

なお、3S活動の具体例としては、道具や備品の位置を「形跡管理」を用いて整頓する方法や、配線コードを整理して床に這わないようにするといった方法があげられます。

5S活動とは

5S活動とは、3S活動に「清潔・しつけ」の2つのSをプラスした活動です。

  1. 清潔:3S活動が徹底して行われ、維持できている状態
  2. しつけ:3S活動が習慣化し、社員に定着した状態

日々欠かさずに3S活動を徹底して行うことで、必然的に職場環境が清潔な状態に保たれます。
さらに、3S活動が習慣化することで社員のしつけにも繋がるという考えが、5S活動の基本となっています。

5S活動の成功事例としてよくあげられるのが、トヨタ自動車での導入例です。
トヨタ自動車では、5S活動を全社統一して実践し、作業効率の改善や社員の意識向上を実現させました。
ものを探す必要のない職場環境づくりに取り組むことで、結果的に業績アップにまで繋がった事例の一つです。

3S活動・5S活動の目的

多くの企業では、壊れた機材や使わなくなった材料などであっても、「もったいない」「また使うかもしれない」といった理由で、捨てずに保管しておくことが常態化しているのではないでしょうか。

3S活動・5S活動の目的は、安全・快適・効率的な職場環境を保つことです。
「必要と不要」に分類し整頓することで、作業動線の改善や、必要なものが探せないといった事態を防ぐことが、3S活動・5S活動の第一の目的です。
また、3S活動・5S活動は表面的な効果だけでなく、社員の意識を変える目的でも用いられます。日々の活動を通して「決めたことを社員一人ひとりが守る」という企業風土を醸成することに役立ちます。

3S活動・5S活動のメリット

3S活動・5S活動には多くの利点がありますが、中でも重要な3つのメリットをご紹介します。

  • 職場が綺麗になる
  • 作業効率が良くなる
  • 社員の意識が変わる

3S活動を行うことでゴミや汚れがなくなり、見た目の美しさやきれいさを保てることが基本的な効果ですが、これにより作業効率の改善も期待できます。
必要なものを誰でも取り出せる状態に保つことで、「ものを探す」「ものを動かす」といった無駄な行動を省き、生産性の向上にも繋がります。
また、それ以上に大きなメリットといえるのが、働く人の意識の変化です。
効率だけで考えると、清掃は業者に任せるという方法もありますが、
「職場の環境は自分たちで整える」といった社員参画型を取り入れることで、自主的に改善しようとする力を育むことができます。

3S活動・5S活動を徹底する事は、決めたことを守る力や、前向きに取り組む姿勢など、会社全体の意識改革にも繋がります。

おわりに

3S活動や5S活動は、職場環境整備の取り組みとして、さまざまな業界で注目されています。
「整理・整頓・清掃」からなる3S活動を徹底して行うことが、結果として「清潔・しつけ」の5S活動へと繋がるはずです。
職場が綺麗になり、作業効率が良くなることは基本的な効果ですが、それ以上に社員の意識が変わることが最大のメリットといえるでしょう。
EC業界の倉庫管理や物流においても、3S活動や5S活動は大切な取り組みです。弊社ウルロジでは、EC物流の課題解決に役立つ提案をさせていただきます。
業務効率化や作業負担を減らしたいというお悩みがあれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からnoteウェビナー等での情報発信を行う。