ECコスト削減方法をご紹介‼!ECの利益構造から見直す削減方法とは

2024.03.04物流・フルフィルメント
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【EC費用を最適化】ECの利益構造から見直す具体的なECコスト削減方法を解説

経済産業省が発表している資料によると、2022年における物販系分野のBtoC-EC市場は前年比で9.13%増加し、その市場規模は13兆9,997億円と、EC市場は、右肩上がりで成長を続けています。一方で、「自社ECで利益を出せない」「自社ECの利益率が想定より低い」などと悩んでいる事業者は少なくありません。

このようなケースには、物流コストの削減などで対処できる可能性があります。ここでは、自社ECの利益率でお悩みの事業者に向けて、EC運営におけるコスト削減方法などを紹介しています。EC費用の最適化を図りたい方は参考にしてください。

経済産業省「令和4年度電子商取引に関する市場調査報告書」

画像引用元:(pdf)経済産業省「令和4年度電子商取引に関する市場調査報告書
https://www.dei.or.jp/aboutdei/staff_pdf/yamazaki10.pdf

EC運営におけるコスト削減方法とは

EC運営におけるコスト削減方法とは

EC運営にかかるコストは、いくつかの方法で削減できます。具体的には、以下の方法などが考えられます。

【コスト削減の方法】

  • 物流関連業務の見直し
  • 決済プラットフォームの見直し
  • 自社メディアの運営

コストの内訳を理解すると、導入するべき対策が見えてきます。EC運営のコストは、固定費と変動費にわかれます。主な固定費と変動費は次のとおりです。

【固定費】

  • 人件費
  • システム利用料
  • 保管費用

【変動費】

  • 物流費用
  • 販促費用
  • 広告費用

※広告費用は固定費に含まれることがあります。

EC運営では、変動費の割合が高くなる傾向があります。まずは、変動費の削減に注目するとよいでしょう。

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EC費用を見直すタイミング

EC費用を見直すタイミング

「売上は上がっているものの利益が出ていない」
「利益は出ているものの期待していたより少ない」
などと感じている場合は、EC運営にかかる費用を見直すべきタイミングに差し掛かっています。これらのタイミングでの見直しは、高い効果を実感できる可能性があります。EC運営のコスト効率を改善するためには、損益分岐点分析に取り組むことをおすすめします。

この状態は、損益分岐点が高い位置にあると言えます。かかる費用を見直す(損益分岐点を引き下げる)と、利益を出しやすい体質に転換できます。また、損益分岐点分析を行うと、利益を出すために必要な投資や事業フェーズも見極められます。具体的には、投資フェーズ、利益回収フェーズの見極めが可能です。自社ECの現状を把握するため、自社ECを成功させるには、損益分岐点分析のような取り組みの導入が望ましいです。

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EC運営における利益率の目安

EC運営における利益率の目安

一般的に、EC事業における利益率の目安は20%程度といわれています。根拠としてあげられるのが「3・3・4の法則」と「1・5・4の法則」です。これらは、商品原価、販促費用、諸経費と利益の割合を表します。具体的な割合は以下のとおりです。

【3・3・4の法則】

  • 商品原価:3割
  • 販促費用:3割
  • 諸経費と利益:4割

【1・5・4の法則】

  • 商品原価:1割
  • 販促費用:5割
  • 諸経費と利益:4割

いずれの場合も、諸経費の割合は2割程度です。したがって、利益率は20%程度と考えられます。

公益財団法人流通経済研究所「大手総合ECサイト利用事業者の状況調査」

画像引用元:公益財団法人流通経済研究所「大手総合ECサイト利用事業者の状況調査」
https://www.dei.or.jp/aboutdei/staff_pdf/yamazaki10.pdf

ちなみに、大手総合ECサイトを利用するEC事業者9万社(有効回答事業者数114社)を対象に実施した調査によると、直近の決済におけるEC事業の営業利益率は、「0%以上5%未満が15.8%」「5%以上10%未満が20.2%」「10%以上20%未満が18.4%」「20%以上30%未満が5.3%」「30%以上が9.6%」です。

出典:公益財団法人流通経済研究所「大手総合ECサイト利用事業者の状況調査」

利益率の高いEC運営を行う上で大事なこと

EC事業の利益率を高めるため、理解しておきたいのが利益構造です。EC事業の利益構造は次のように表せます。

利益率の高いEC運営を行う上で大事なこと

【利益構造】

  • 限界利益(粗利)=販売価格-原価
  • 経常利益=限界利益(粗利)-変動費-固定費

EC事業では、変動費の主要な部分として出荷時に配送費用などが発生します。その割合が高い点もポイントです。変動費は、売上や販売数などと連動して増減します。したがって、変動費を見直すと、EC事業の拡大とともに利益を増やせます。例えば、売上は5倍、利益は8倍などのケースも考えられるでしょう。変動費の適切な管理が、自社ECの利益率を高めるコツといえるかもしれません。

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EC運営における3つの変動費と見直すべきポイント

EC運営にかかる主な変動費として、物流費用、販促費用、広告費用があげられます(※広告費用は固定費に含まれることがあります)。それぞれの内訳は次のとおりです。

EC運営における3つの変動費と見直すべきポイント

広告費用は、EC事業の成長に深く関わります。原則として、削減は勧められません。物流費用と販促費用を比較すると、前者のほうが大きな効果を期待できます。また、自社でコントロールできる範囲が広いため、販促費用と比べると削減も容易です。

EC運営にかかる変動費は、物流費用から見直しを進めるとよいでしょう(販促費用は、物流費用の後に見直せます)。ここでいう物流費用は、人件費、倉庫の賃料などを含む、物流全般の費用です。出荷量の増加や燃料費の高騰だけでなく、ピッキングミスなどの人為的なミスでも増大します。したがって、人為的なミスの削減により、物流費用を減らせる可能性があります。

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物流コストの削減には発送代行がおすすめ

物流コストの削減には発送代行がおすすめ

物流費用の削減には、発送代行サービスが効果的です。発送代行サービスは、入庫受付、在庫管理、保管、梱包、伝票発行、出荷、配送管理など、発送に関連する業務をEC事業者に代わり行ってくれるサービスといえるでしょう。

大手配送会社との大口契約により配送費用を抑制でき、大量の梱包資材仕入れによる梱包費用の削減、物流専門の人員と設備により配送業務の品質と速度が向上するなど、様々な強みがあります。ケースによっては、物流費用を大幅に削減できます。簡単なシミュレーションを示すと次のとおりです。

【A社のEC事業】

  • 商品:生活雑貨
  • 出荷件数:10,000件/月
  • SKU:300
  • 商品サイズ:60サイズが中心
  • 自社ECにて販売

実際の削減例

物流費用の実際の削減例

※具体的な金額はケースで異なります。

上記の例では、350万円の削減につながっています。物流費用の削減には、専門的な知識、ノウハウ、人員、設備、大口契約を要するケースが少なくありません。物流費用を削減したい方は、発送代行サービスの利用を検討しましょう。

>>在庫管理から梱包、発送まで代行してくれるサービスを見てみる

おすすめの物流・発送代行3選

おすすめの物流・発送代行3選

ここからは、おすすめの発送代行サービス業者を紹介します。

ウルロジ

画像引用元:ウルロジ公式サイト
https://ul-logi.jp/service/ec-logistics/

日々の物流業務から、不定期に発生する物流業務まで、幅広く対応している発送代行サービスです。具体的には、次の業務などに対応しています。

【受注・発送業務】

  • 受注処理
  • 梱包作業
  • 伝票発行
  • 配送手配
  • 未着返品

【商品管理業務】

  • 商品入庫
  • 在庫保管・管理
  • 棚卸し

これらのほか、バーコード検品、チラシ同梱、流通加工などにも対応しています。EC運営に関わるほぼすべての業務に対応しているといえるでしょう。主な特徴は、倉庫管理システムにより出荷の自動化と効率化を図っていることと最新設備を揃えて仕分けミスを回避しコスト削減を実現していることです。都内に3つの物流拠点を構えて、需要の急増に対応している点も見逃せません。コスメ、健康食品、スポーツ用品、家電、インテリアなど、多種多様な商品を扱える点もポイントです。

>>ウルロジのサービス資料をDLする

ロジクエスト

ロジクエスト

画像引用元:ロジクエスト
https://logiquest.co.jp/

専属ドライバーによる、オーダーメイド型の配送代行サービスです。電話1本で、需要に応じた配送能力を確保できます。繁忙期の需要に対応したい場合などに向いているでしょう。専属ドライバーが対応するため、自社配送と遜色のない配送を行える点が魅力です。事故と違反のリスクを回避しつつ、物流コストの削減を図れます。公式サイトには、約33%のコストダウンを目指せる旨が記載されています。全国の拠点数は60カ所、稼働台数は5,500台、導入企業は4,000社です。

大友ロジスティクス

画像引用元:大友ロジスティクス
https://www.otomo-logi.co.jp/

全国に張り巡らせた物流拠点ネットワークを生かして、柔軟性の高い配送サービスを提供しています。主な魅力は、コストパフォーマンスを追及していることです。具体的には、積載率を高めたり共同配送を活用したりしてコストダウンを図っています。さらに、自社トラック、社員ドライバーを用いてサービス品質を高めています。全国各地に、大型営業倉庫を次々と開設している点もポイントです。品質を維持しつつ、物流コストの削減を図りたいときに向いています。

ECの物流コストは発送代行サービスで削減

「売上はあがるが利益はでない」などの状態に該当する場合は、損益分岐点が高い位置にあると考えられます。EC費用を見直したいタイミングといえるでしょう。優先的に見直しを進めたいのが物流費用です。商品が売れるたびに発生するため、見直しを進めると利益を確保しやすくなります。物流費用の見直しには、発送代行サービスがおすすめです。専門的な知識、ノウハウ、設備、スケールメリットなどを生かして、物流コストの削減を図れます。

依頼先でお悩みの方は、EC物流を幅広くサポートできるウルロジにご相談ください。サービス内容は、以下のページから無料ダウンロードできる資料でご確認いただけます。

タグ : EC費用 ECコスト 物流コスト削減
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からnoteウェビナー等での情報発信を行う。