ささげとは

2022.06.08物流・フルフィルメント
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用語集

ささげとは

ささげとは、撮影(さつえい)、採寸(さいすん)、原稿(げんこう)の頭文字をとってつけられた略語です。
このささげでは、販売する商品の写真撮影、商品の採寸、商品説明の原稿作成を行います。
ささげを行うことによって充実した商品ページとなり、お客様の購買意欲が高まることで、売上のアップにつながるのです。

ささげの業務内容とポイントとは

ささげの業務内容と、それぞれの業務のポイントについてご紹介します。

撮影(さつえい)

お客様が、商品を実際に手に取って確認できないECサイトでは、さまざまな角度から撮影した商品写真の掲載が欠かせません。

業務内容

商品写真の撮影では、商品を単体で撮影するよりも、モデルや撮影セットを用いた方が良いとされています。
こうすることで、お客様が実際の使用イメージを想像しやすくなるため、モデルを起用する場合には、モデルの身長なども記載しておくと良いでしょう。
また、写真の明るさや濃さを調整するレタッチ加工を行い、商品がより映える写真を作成することもあります。

ポイント

商品の写真を撮影するときのポイントとして、まず商品のアピールポイントがしっかり伝わるように撮影します。
例えば洋服であれば、着用時のシルエットが分かる角度の写真や、素材感の分かる生地のアップ写真などです。
そのほかバッグであれば、内部の写真や装飾のアップ写真など、より詳細な情報が分かる写真を撮影します。
また、ほかの取り扱い商品と一緒に撮影することで、複数種類の商品購入にもつなげられます。

採寸(さいすん)

商品を入荷したら、メーカーのサイズ情報と実際の商品サイズが同じかを確かめるのも兼ねて、採寸を行います。

業務内容

商品を実際に手に取れないECサイトにおいて、お客様は商品説明に記載されたサイズ情報をもとに、購入する商品を選びます。
このため、正確なサイズ情報の記載が大切で、縦、横、高さだけでなく、さまざまな部分のサイズ情報の掲載が必要です。
こうすることで、商材によっては梱包資材のサイズや配送時の荷物サイズ、送料までも把握ができます。

ポイント

採寸のポイントは、お客様が欲しいサイズ情報を、細かく正確に測ることです。
洋服であれば袖の長さや股下の長さ、収納ボックスであればボックス内部のサイズなどです。
メーカーのサイズ情報が、実際の商品のサイズと違っていることもあるので、採寸は必ず行うようにしましょう。
また例えば洋服などで、同サイズのほかの商品とサイズ感が違う場合には、その旨を記載しておくとクレームの低減にもつなげられます。

原稿(げんこう)

商品写真では伝えられない、商品に関する情報を記載した原稿を作成します。

業務内容

原稿作成では、商品の素材や使用方法以外にも、お客様が思わず買いたくなるような商品説明やタイトル、キャッチコピーの作成を行います。
「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、いくら」の5W2Hを意識して書くと良いでしょう。

ポイント

原稿を作成する場合には、検索エンジンからECサイトへのアクセス数を増やすために、SEOを意識したキーワードを盛り込みます。
またECモールであれば、モール内の検索のロジックに合わせたキーワードも原稿に盛り込むようにします。
そして何より大切なのは、お客様が商品を買いたいと思えるような、分かりやすく魅力的な文章を書くことです。

ささげ業務の外注のメリットとデメリットとは

ささげ業務を外注するメリットは、撮影や採寸、原稿作成を、プロに効率よく行ってもらえることです。
撮影では、モデルや撮影場所の手配、写真の加工まで行ってもらえる場合もあります。
採寸では、正確でスピーディーな作業が可能となるほか、写真をもとに自動で採寸できるクラウドサービスもあります。
原稿作成では、誰にでも伝わりやすい言葉を使った、分かりやすい原稿を作成することができ、時間のかかる原稿作成の手間を省くことが可能です。
一方で、外注先に商品を送ったり、要望をすり合わせたりするのに時間を要するというデメリットがあります。
ほかにも、商品を外注先へ送る送料や外注するための外注費など、コストがかさむのもデメリットです。

ささげ業務の外注先

ささげ業務の外注先となる、ささげ業務専門業者と物流倉庫について、それぞれの特徴を解説します。

ささげ業務専門業者

ささげ業務専門業者の中には、自社で写真スタジオなどをもっている業者もあります。
このため、ささげ業務専門業者へ依頼した場合には、高いクオリティでの納品が期待できます。
また、AIや画像解析技術を用いたクラウドサービスでは、商品写真をもとにモデル着用画像の生成や、商品の採寸、原稿の作成が可能です。
このように、ささげ業務専門業者に依頼することで、効率よくささげ業務が進められるほか、要望に沿った内容の外注が可能となります。

物流倉庫

ささげ業務を物流倉庫へ外注した場合、外注先へ商品を送る手間やコストを削減できるほか、商品の販売開始までにかかる時間の短縮が可能です。
しかし、写真スタジオでの撮影に比べてクオリティが落ちたり、立地の悪さや設備不足などから、モデルに敬遠されたりすることがあります。
また、物流とまとめて管理できる分、ささげ業務は撮影のみや採寸のみといった、一部しか対応していない場合もあります。

タグ : 用語
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からnoteウェビナー等での情報発信を行う。