個人ECの発送代行、本当に使える?料金やその選び方と小ロットOKなおすすめ5社を紹介
2025.10.01物流・フルフィルメント「個人で運営しているがECの発送業務が忙しすぎる」
「発送代行って個人でも利用できるの?」
とお考えではありませんか?多くの方がマーケティングなどのコア業務に集中できずに困っていることでしょう。最初に結論を述べると、適切なサービスを選べば個人事業主様でも発送代行を利用できます。発送代行には、物流業務の負担を軽減し、出荷ミスを減らすなどのメリットがあります。
ここでは、EC業界で働く筆者が自身の経験を踏まえて、個人事業主様が発送代行を利用するメリット・デメリット、個人事業主様におすすめの発送代行サービス5選を紹介しています。
以下の情報を参考にすれば、発送代行の必要性を理解して、利用しやすいサービスを見つけられるはずです。毎日の発送業務でお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
小ロットから利用できる発送代行をお探しの方には、弊社サービス「ウルロジ」がおすすめです。月に1個からの発送に対応しており、事業規模に関わらずお気軽にご利用いただけます。サービスの詳細は、以下のページからダウンロードできる資料でご確認ください。
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目次
個人事業主向けの発送代行は小ロットからの委託が可能
発送代行とは、ECサイト運営における商品の保管から梱包、発送に至るまでの一連の物流業務を、事業者に代わって専門業者が行うサービスです。単に「発送するだけ」でなく、EC物流の裏側を丸ごと委託できる、いわば「物流のプロフェッショナルチーム」を外部に持つようなイメージです。
「個人事業主向けの発送代行」は、発送代行の中で小規模で運営されている方にも対応しています。主な特徴として、小ロットに対応していること、初期費用や固定費を抑えやすいことなどが挙げられます。
個人事業主が発送代行サービスに委託できる主な業務には、以下のようなものがあります。
商品管理 | 入庫・検品 | 仕入れた商品を受け取り、数や状態を確認します。 |
在庫保管 | 温度や湿度が管理された専用倉庫で商品を安全に保管します。 | |
棚卸し | 定期的に在庫数をチェックし、データのズレを防ぎます。 | |
出荷業務 | 受注処理 | ECサイトからの注文データを受け取ります。 |
ピッキング | 注文に応じて、保管場所から正確に商品を取り出します。 | |
梱包 | 商品に合わせた資材で丁寧に梱包します。チラシの同梱やギフトラッピングに対応できる業者もいます。 | |
伝票発行・貼付 | 配送先の伝票を発行し、荷物に貼り付けます。 | |
発送・その他 | 配送会社への引き渡し | 梱包した商品を配送会社へ引き渡します。 |
返品対応 | お客様から返品された商品の受け取りや検品を行います。 |
ちなみに、これらの業務に加えて、顧客対応や決済処理まで含む、より広範囲なサービスを「フルフィルメントサービス」と呼ぶこともあります。
まずは物流業務の効率化から始めたい個人事業主様にとって、発送代行は最適な選択肢と言えるでしょう。
個人で発送代行を利用するメリット
個人で発送代行を利用する主なメリットは以下のとおりです。
作業時間を削減できる
前述のとおり、発送代行はECの物流業務をまとめて委託できるサービスです。具体的には、次の業務を委託できます。
発送代行を利用すると、物流業務にかかる時間を大幅に削減できます。個人で運営しているECは、マンパワーが不足しがちです。注文数が増えると対応しきれなくなります。発送以外の業務に支障をきたすケースも少なくありません。
発送代行を利用すると、物流業務にかかる時間を削減できるため、コア業務(商品企画やマーケティングなど)に集中しやすくなります。筆者の経験をもとに述べると、発送代行は個人で運営するECの成長に欠かせないサービスです。適切なタイミングで利用することをおすすめします。
出荷ミスを削減できる
一般的に、個人で運営するECは出荷ミスが起こりやすいと考えられています。ミスが起こらない仕組みを構築しにくいためです。たとえば、ダブルチェックを導入できないなどが考えられます。
誤配送や配送遅延は、顧客満足度を大きく低下させます。顧客満足度の低下は、ネガティブな口コミ・レビューにつながるため注意が必要です。弊社が実施した「EC利用に関する口コミ・レビュー実態調査」で、ECで買い物する際に50.8%の方が口コミ・レビューを参考にしていることが明らかになりました。出荷ミスは、ECの売上減少の原因となる可能性があります。
>>ウルロジの「EC利用に関する口コミ・レビュー実態調査」をみてみる
対策として検討したいのは発送代行の導入です。ほとんどのサービスには、人為的なミスを防ぐ仕組みが構築されており、出荷ミスを減らすことができます。出荷ミスは発送作業量にかかわらず発生する可能性が高く、顧客からの信頼を損なうことに繋がります。
誤出荷の原因と対策について理解を深めたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>>通信販売・ECの誤出荷や異物混入などの発送配送トラブルの原因と対策
在庫の保管スペースが不要になる
個人運営のECが直面しやすい課題として、保管スペースの確保が挙げられます。倉庫代を節約するために、自宅で在庫を保管している方が多いでしょう。発送代行は、在庫保管・在庫管理にも対応しています。したがって、利用を始めると、保管スペースの確保に悩む必要がなくなります。倉庫を借りている場合は、倉庫代を削減できる点もポイントです。
個人で発送代行を利用するデメリット
発送代行にはデメリットもあります。個人で利用する場合は、以下の点に注意が必要です。
柔軟な対応ができない場合がある
発送代行で委託できる業務はサービスで異なります。事業者によっては、チラシの同梱や梱包資材の変更など、細かな要望に対応していないことがあります。発送代行サービスはシステム化・効率化を前提としているため、「お客様ごとに手書きのメッセージカードを入れる」といった、パーソナルで属人的な対応は難しい場合がほとんどです。
自社のブランドにとって譲れない「こだわり」と、効率化のために割り切る部分の線引きを明確にしておくことが重要です。
たとえば、弊社サービスのウルロジは、チラシ同梱やオリジナルダンボール作成など、幅広いニーズに応えられます。発送業務の質にこだわりたい方は、柔軟性の高いサービスを選びましょう。
実際、弊社で行っている自社EC事業においても、ウルロジの高い梱包品質から多くの高評価レビューをいただいております。
>>チラシ同梱やオリジナルのダンボール作成などの業務範囲をウルロジに相談したいからはこちらから
コミュニケーションコストが発生する
自社で完結していた業務を外部に委託するため、指示出しや確認などのコミュニケーションが新たに発生します。業者によっては、電話が繋がりにくかったり、メールの返信が遅かったりすることもあります。
契約前に、営業担当者との相性やレスポンスの速さを確認しましょう。チャットツールで気軽に連絡が取れるか、専任の担当者がつくかなど、スムーズに連携できる体制が整っている業者を選ぶことが、ストレスなく運用するコツです。
ウルロジでは、現場担当者と営業の専用のチャットグループを作成して、運用しています。
発送代行の料金相場は?費用内訳を解説
発送代行の利用を考えたとき、最も気になるのが費用ではないでしょうか。ここでは、料金体系の基本と費用の内訳、具体的なモデルケースを解説します。発送代行の料金体系は、大きく分けて2種類あります。
出荷件数に関わらず、毎月一定の費用がかかる物量が多い事業者向けの月額固定費型と「保管料」や「出荷1件あたりの作業料」など、利用した分だけ費用が発生する従量課金型です。
また最近では成功報酬型や、固定料金・変動料金型と様々な料金体系が登場しています。こちらの記事で詳しくご説明しているので、ぜひチェックしてください。
>>成功報酬型でムダなく運用!業種別・最適な物流代行の料金プランを解説
個人事業主様やスモールスタートのECサイトには、無駄なコストが発生しない「従量課金型」が圧倒的におすすめです。 事業の成長に合わせてコストを最適化できます。一般的に以下の費用項目を組み合わせて月額費用が計算されます。
費用項目 | 内容 | 料金の目安 |
初期費用 | システム連携やアカウント設定にかかる初回のみの費用 | 0円~50,000円 |
月額基本料 | システム利用料など、毎月固定でかかる費用 | 0円~30,000円 |
入庫料 | 商品を倉庫に預ける際の検品や棚入れ作業の費用 | 10円~/1点 |
保管料 | 商品を倉庫で保管しておくためのスペース代 | 100円~/1箱(月) |
出荷作業料 | 受注処理、ピッキング、梱包にかかる費用 | 150円~/1件 |
配送料 | 荷物を発送するための送料(業者ごとの特別料金) | 300円~/1件 |
ほとんどの発送代行業者は、ヤマト運輸・日本郵便・佐川急便などと大口契約を締結しています。そのため、個人で商品を発送する場合よりも、送料を抑えられる可能性があります。出荷量が少ないため、大手配送業者と大口契約を締結できない場合は、発送代行を利用するとよいかもしれません。
弊社ウルロジの実績として、小ロットからの発送代行を開始し、発送業務を委託したことでリソースを圧迫することなくマーケティングなどの業務に専念し業務専念したことで月辺りの配送量が増えた実績もございます。
>>小ロットから発送代行の対応を行っているウルロジの発送代行サービス資料を見てみる
個人事業主が発送代行選びで失敗しないための5つのチェックポイント
「どの発送代行も同じように見える…」と感じていませんか?自社に合わない業者を選ぶと、かえって手間が増えたり、コストがかさんだりする可能性があります。
以下の5つのポイントを必ずチェックしましょう。
1.料金体系と最低出荷数は事業規模に合っているか?
最も重要なポイントです。特に個人事業主様の場合、「最低出荷数〇〇件以上」といった縛りがあると、条件を満たせず利用できないことがあります。「月1個からでもOK」など、小ロットに対応しているか必ず確認しましょう。また、隠れた費用がないか、料金体系が明確であることも重要です。
弊社が独自で実施した全国の20-70代の男女でEC事業者700名を対象に実施した調査では、月間100件前後の発送件数は、発送代行を検討するタイミングがボリュームゾーンとして上がっています。
弊社で行ったEC運用に関する調査はこちらからダウンロードいただけます。
2.利用中のECカート・受注管理システムと連携できるか?
発送業務を効率化する上で、システム連携は必須です。Shopify、BASE、楽天市場など、ご自身が利用しているECカートの注文データを自動で取り込めるか確認しましょう。
これができないと、手動で出荷指示を出す手間が発生し、効率化が半減してしまいます。
3.対応業務の柔軟性は十分か?
あなたのショップの「こだわり」を実現できるか、という視点も大切です。
- ギフト用のラッピングに対応してくれるか?
- サンクスカードやチラシを同梱できるか?
- ブランドロゴ入りのオリジナル梱包資材を使えるか?
こうした細やかな対応が、顧客満足度やリピート率に繋がります。どこまで柔軟に対応してもらえるか、事前に確認しましょう。
4.品質とサポート体制は信頼できるか?
安さだけで選ぶのは危険です。誤出荷は、お客様の信頼を著しく損ないます。バーコード管理など、ミスを防ぐための具体的な仕組みがあるかを確認しましょう。
また、トラブルが発生した際に、電話やチャットですぐに連絡が取れるか、専任の担当者がつくかなど、サポート体制の充実度も安心材料になります。
5.倉庫の立地と保管環境は適切か?
商材によっては、倉庫の環境も重要になります。例えば、化粧品や食品を扱う場合は、温度・湿度が管理された倉庫であるかを確認する必要があります。
また、お客様への配送リードタイムを短縮したい場合は、都市部近郊に倉庫がある業者を選ぶと有利になることがあります。
個人で利用するのにおすすめの発送代行業者5選
ここからは、個人利用におすすめの発送代行5選を紹介します。
サービス名 | 特徴 | 料金体系 | 運営企業 |
---|---|---|---|
ウルロジ |
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送料:300円(梱包資材費込)~ | ディーエムソリューションズ株式会社 |
アートトレーディング |
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送料:メール便270円、箱出荷便350円 | アートトレーディング株式会社 |
EC物流ドットコム |
|
要問合せ | 株式会社共栄物流サービス |
オープンロジ |
|
要問合せ | オープンロジ株式会社 |
株式会社日新ECパートナーズ |
|
「配送料・人件費・物流管理費・諸経費」などを含めて1個あたり750円 | 株式会社日新ECパートナーズ |
各サービスの特徴は以下のとおりです。
ウルロジ(ディーエムソリューションズ株式会社)
ウルロジは、東京証券取引所スタンダード市場上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社(証券コード:6549)が運営しているサービスです。
個人事業主様の「まず小さく試したい」に完全対応しています。
月1個からの小規模発送やスポット発送に対応しているため、出荷量が少ない個人事業主様にもご利用いただけます。事業の立ち上げ期や物量が不安定な時期でも、無駄なコストを一切かけずにプロの物流を導入できます。億単位を投資した最新の自動化設備と、徹底したバーコード管理により、出荷ミスを防いでいる点が魅力です。
もちろん、ギフトラッピングやチラシ同梱などの細やかなご要望にも柔軟に対応可能です。実際に導入されたお客様からは「発送にかけていた月50時間が削減でき、商品開発に充てた結果、売上が1.5倍になった」「プロの梱包品質でお客様からのレビュー評価が上がった」とのお声もいただいています。
送料は全国一律で300円(梱包資材費込)からでコストを抑えつつ、品質にもこだわりたい個人事業主様にとって、最もバランスの取れた選択肢の一つです。
公式:ウルロジ
アートトレーディング(アートトレーディング株式会社)
ECサイト構築、EC運営支援、EC育成コンサルティングなど、EC関連の事業を幅広く手掛けるアートトレーディング株式会社が運営しているサービスです。顧客のファン化を目指して、受注代行、物流業務、在庫管理などのサービスを提供しています。
同社が展開する「mylogi」を利用してミスを防いでいることが特徴です。「mylogi」は、OMSとWMSを一元管理できる物流システムです。在庫管理から入出荷管理までワンストップで完結できます。
月10件程度の小ロットから依頼できる点もポイントです。物流代行プランの送料はメール便270円、箱出荷便350円、保管費は坪単位6,000円、パレット単位2,500円、オリコン単位750円です。土曜日、日曜日の対応は不可となっています。
公式:アートトレーディング
EC物流ドットコム(株式会社共栄物流サービス)
1988年の創業以来、物流アウトソーシングに取り組んできた株式会社共栄物流サービスが運営しているサービスです。32年間で2,928社の物流業務を支援してきました(2020年実績)。
主な特徴は、同社が培ったノウハウを体系化して専門教育を行っていることです。「ミスをしない」「納期を守る」など、基本を徹底したサービスを目指しています。事前の相談により、出荷量の急激な増減にも対応できる点が魅力です。もちろん、小ロット(1パレット~、1棚~)からの利用も行えます。残念ながら、送料などの利用料金は公開されていません。
公式:EC物流ドットコム
オープンロジ(株式会社オープンロジ)
2014年10月に株式会社オープンロジがスタートしたサービスです。全国70拠点の提携倉庫に同一のシステム、標準化されたオペレーションを導入して、物流に関するさまざまなニーズに対応できる体制を整えています。
たとえば、業務の拡大や出荷数の増加などにも柔軟に対応できます。ソフトウェアを活用した自動化・効率化で、物流業務にかかる時間の短縮を目指している点も特徴です。具体的には、ノベルティ同梱などの指示を自動化できます。小ロットから利用できる点もポイントです。オープンロジは初期費用および固定費無料の従量課金制を採用しています。入庫保管費、発送料金は公開されていません。
公式:オープンロジ
株式会社日新ECパートナーズ
1950年創業の事業者です。2007年に「通信販売 物流部門」を開設、2012年に株式会社日新ECパートナーズとして分社化しました。数十万種類の商品を1つの倉庫で管理していた経験があるため、少量多品種の取り扱いを得意としています。
主な特徴は、荷受けから発送まで全物流業務をバーコードで管理していることです。これにより、配送ミスを削減するとともに在庫金額・在庫回転率の見える化を実現しています。
利用料金は「配送料・人件費・物流管理費・諸経費」などを含めて1個あたり750円(税別)~です。返品入庫の検品、シール貼付け、特殊検品などは、作業が発生したときのみオプション料金がかかります。
原則として初期導入費用はかかりません。
発送代行は個人で運営するECの成長に欠かせない
本記事では、個人事業主様が発送代行を導入するメリットや、失敗しないための選び方、おすすめのサービスを解説しました。個人で運営しているECでも発送代行を利用できます。
発送代行の主なメリットは、ECの運営で問題になりがちな発送業務の負担と出荷ミスの軽減です。これにより業務効率の改善や顧客満足度の向上が図れます。以上の特徴から、筆者は個人で運営するECに欠かせないサービスと考えています。
弊社が支援する個人事業主様の中には、発送代行の利用をきっかけに売上を伸ばした方が多数おられます。発送業務が忙しくてコア業務に集中できないなどの課題を抱えている方に向いています。
弊社「ウルロジ」は、月1個からという圧倒的な始めやすさで、多くの個人事業主様の事業成長を物流面からサポートしてきました。送料を安価に設定しているため、業務効率の改善や顧客満足度の向上に加えて、コストダウンも目指せます。ご利用を検討される場合は、以下のページからお気軽にお問い合わせください。


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