主な宅配業者5社の料金や特徴を比較!商品発送におすすめなのはどこ?

2024.09.03物流・フルフィルメント
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発送業者

ECサイトを運営する事業者にとって、適切な宅配業者の選択は事業の成功を左右する重要な要素です。商品の安全かつ迅速な配送は顧客満足度に直結し、発送コストは利益を大きく左右します。

本記事では、日本の主要宅配業者5社(ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便・西濃運輸・福山通運)のサービス内容、料金体系、目的別の料金を比較します。また、物流代行サービスの活用など、さらなるコスト削減の可能性についてもご紹介。貴社のEC事業に最適な商品発送の方法を見つける一助となれば幸いです。

主な宅配業者5社のサービスや料金を比較

発送業者

EC事業を展開する上で、適切な宅配業者の選択は非常に重要です。

本記事では、日本の主要な宅配業者5社の国内向け配送サービスの特徴や料金体系を詳しく比較します。

各業者のサービス内容や強みを理解することで、ECビジネスの運営に最適な発送業者を見つけられるでしょう。

ヤマト運輸

ヤマト運輸は、宅急便のブランドで知られる日本最大手の宅配業者です。全国に広範なネットワークを持ち、個人から法人まで幅広い顧客層に対応しています。

ヤマト運輸は、特に小規模〜中規模のEC事業者に向いています。160サイズ以下の商品を扱う事業者や、スピーディな配送を重視する事業者にとって理想的な選択肢となるでしょう。また、クール便対応や多様な割引制度を活用したい事業者にもおすすめです。

ヤマト運輸の特徴は、下記のとおりです。

  • 業界トップクラスの配達スピード
  • 豊富な割引制度(クロネコメンバーズ、持込割等)
  • 冷凍・冷蔵品の配送に対応
  • コンビニや宅配ロッカーでの発送・受け取りが可能
  • 荷物追跡サービスが充実
サービス 料金

(関東→関西)

特徴
宅配便 1,056円〜4,500円
  • 60サイズ(〜2kg)から200サイズ(〜30kg)の荷物を発送できる通常の配送サービス
  • キャッシュレス決済で支払うと安い
  • 責任限度額30万円の補償付き
クール宅急便 1,331円〜2,685円
  • 60サイズ(〜2kg)から120サイズ(〜15kg)の荷物を冷蔵や冷凍で発送できるサービス
  • キャッシュレス決済で支払うと安い
  • 最大3日先までお届け日を指定可能
宅配便コンパクト 704円/710円
  • 60サイズ未満の荷物を発送できる
  • 別途専用ボックス代70円が必要
  • 専用ボックスのサイズは2種類
  • 責任限度額は荷物1個につき3万円(税込)まで
宅配便タイムサービス 1,386円〜7,140円
  • 60サイズ(〜2kg)から200サイズ(〜30kg)の荷物を発送できるサービス
  • 8時~10時または翌日14時~17時までのお届け指定が可能
  • 遠方への配送は航空機を利用
パソコン宅急便 1,650円〜2,630円
  • 100サイズから160サイズのパソコンを発送できるサービス
  • 別途専用ボックス代800円が必要
  • 責任限度額は荷物1個につき30万円(税込)まで
ネコポス 顧客ごとに異なる
  • 配送先のポストに投函・配達するサービス
  • 料金は全国一律
  • 厚さ2.5cm以内、重さ1kg以内の荷物
クロネコゆうパケット 顧客ごとに異なる
  • 日本郵便の配送網を活用したサービス
  • ​​配送先の郵便受けに投函
  • 1〜3cmの厚みごとに全国一律料金
クロネコゆうメール 顧客ごとに異なる
  • 日本郵便の配送網を活用したサービス
  • 配送先の郵便受けに投函
  • 1〜2cmの厚みごとに全国一律料金
こねこ便420 420円
  • 専用資材を使って小さな荷物を発送できるサービス
  • 配送先の郵便受けに投函
  • 料金は全国一律

佐川急便

佐川急便は、スピーディな配送と法人向けサービスの充実さで知られる大手宅配業者です。ヤマト運輸に次ぐ、宅配便シェアの第二位を誇ります。一般的な宅配業者では送ることができない大きな荷物も、佐川急便なら発送してくれます。

佐川急便は、特に中〜大規模のEC事業者に適しています。大型商品を扱う事業者やアパレル商品を取り扱う事業者にとって、佐川急便の法人向けサービスは大きなメリットとなるでしょう。また、配送スピードを重視するEC事業者にもおすすめです。

佐川急便の特徴は、下記のとおりです。

  • 業界屈指の配達スピード
  • 大型荷物の配送に強み(最大260サイズまで対応)
  • 法人向け割引・サービスが充実
  • ウェブ上での送り状発行や集荷依頼が可能
  • 荷物追跡サービスあり
サービス 料金

(関東→関西)

特徴
飛脚宅配便 1,040円〜2,570円
  • 3辺合計160cm以内・重量30kg以内の荷物
  • 損害賠償の限度額は30万円
飛脚ラージサイズ便 3,360円〜8,420円
  • 3辺合計が160cm〜260cm・50kgまでの荷物
  • 損害賠償の限度額は30万円
飛脚航空便 1,914円〜4,686円

※翌日中配達の料金

  • 3辺合計160cm以内・重量30kg以内の荷物
  • 航空機を利用して遠隔地にも翌日にお届けするサービス
  • 損害賠償の限度額は30万円
飛脚ラージサイズ航空便 9,086円〜37,686円

※翌日中配達の料金

  • 3辺合計が160cm〜260cm・50kgまでの荷物
  • 航空機を利用して遠隔地にも翌日にお届けするサービス
  • 損害賠償の限度額は30万円
飛脚クール便 1,040円〜2,570円
  • 3辺合計140cm以内・重量30kg以内の荷物
  • 冷蔵または冷凍の低温輸送できるサービス
  • 損害賠償の限度額は30万円
  • 別途クール便料金が加算される
飛脚ゆうパケット便 250円〜360円
  • 郵便局を経由して配送するサービス
  • 縦14cm以上34cm以内・横9cm以上・厚さ3cm以内・3辺合計60cm以内・重量1kg以内の荷物が対象
  • サイズごとに全国一律料金
飛脚ゆうメール便 115円〜456円
  • 郵便局を経由して配送するサービス
  • 縦34cm・横25cm・高さ3cm・重量3kg以内の荷物が対象
  • 荷物の重さごとに全国一律料金
飛脚メール便 168円〜325円
  • 3辺合計70cm以内・重量1kg以内の雑誌やカタログなどが対象
  • 料金は全国一律
飛脚ハンガー便 2,310円・4,480円
  • スーツやジャケットなどの衣類を専用の梱包資材で届けるサービス
  • 専用ハンガーBOXと専用ハンガーケースで料金が異なる

日本郵便

日本郵便は、全国に最も多い拠点数を持つ宅配業者で、ゆうパックサービスを提供しています。日本郵便は、特に小規模EC事業者や個人事業主に適しています。小さい荷物を安い料金で発送できるため、小型・軽量の商品を扱う事業者や、全国各地に均一料金で配送したい事業者にとって、日本郵便のサービスは魅力的でしょう。

日本郵便の特徴は、下記のとおりです。

  • 全国に最多の営業所ネットワーク
  • 郵便局への持ち込みで割引あり
  • 小型荷物向けの多様なサービス(レターパック等)
  • コンビニでの発送・受取に対応
  • 荷物追跡サービスあり
サービス 料金

(関東→関西)

特徴
ゆうパック 990円〜3,750円
  • サイズ3辺合計170cm以内、重さ25kgの荷物が対象
  • ​損害賠償は最高30万円まで
  • 持ち込みによる発送で1個につき120円割引
レターパック 370円・520円

※2024年10月より430円・600円に価格改定

  • A4サイズ・4kgまで全国一律料で発送できるサービス
  • レターパックライトとレターパックプラスの2種類
クリックポスト 185円
  • 長さ14〜34cm、幅9〜25cm、厚さ3cm以内、重さ1kg以内の荷物が対象
  • 料金は全国一律
  • ポストに投函して発送可能
ゆうパケット 250円〜360円
  • 重さ1kgまでの小さな荷物が対象
  • 荷物の厚さごとに全国一律料金
  • ポストに投函して発送可能
ゆうメール 180円〜215円
  • 1kgまでの冊子とした印刷物やCD・DVDが対象
  • 荷物の重さごとに全国一律料金
  • ポストに投函して発送可能
スマートレター 180円
  • A5サイズ・1kg・厚さ2cmまで全国一律料金で発送可能
  • ポストに投函して発送可能

西濃運輸

西濃運輸は、大型貨物の輸送に強みを持ち、主に商業物流を行う宅配業者です。カンガルー便サービスを提供しています。

西濃運輸は、特に大型商品や重量物を扱う中〜大規模の法人EC事業者におすすめです。家具や電化製品など、サイズや重量のある商品を扱う事業者にとって、西濃運輸の柔軟な配送サービスは大きな強みとなるでしょう。また、B2B向けの配送を行う事業者にも適しています。

西濃運輸の特徴は、下記のとおりです。

  • 大型・重量物の配送に強み(最大1,500kgまで対応)
  • 法人向けの柔軟な配送サービスを提供
  • ウェブ上での送り状発行や集荷依頼が可能
  • 荷物追跡サービスあり
  • 冷凍・冷蔵品の配送に対応
サービス 配送料金

(関東→関西)

特徴
カンガルー宅配便 1,122円〜1,991円
  • 個人宛の20㎏以下3辺合計130㎝以内の小さな荷物が対象
  • 営業所に持ち込みで110円値引き
カンガルー置き配便 要問い合わせ
  • 個人宛の10㎏以下3辺合計100㎝以内の商品を置き配で配送するサービス
  • 置き配保険が適用
カンガルー特急便 要問い合わせ
  • 1個口で20kgを超える商品や、2個口以上の商品が対象
カンガルーミニ便 1,122円〜1,991円
  • 事業所宛の1個20kgまでの小さな商品が対象
カンガルーチルド便 900円〜1,630円
  • 冷蔵・冷凍温度帯で配送できるサービス
  • 1辺の長さが80cm以内、3辺合計1.2m以内、25kg以内の荷物が対象
  • 日本郵便の配送網を活用したサービス
  • 別途サービス料金が必要
カンガルーPostalメール便 要問い合わせ
  • 日本郵便の配送網を活用したサービス
  • 36cm×25cm×3.0cm以内、3kg以下の荷物が対象

福山通運

福山通運は、法人向けサービスに特化した宅配業者で、フクツー宅配便サービスを提供しています。

福山通運に適しているのは、特に法人向け商品を扱う中〜大規模のEC事業者です。早朝配達や定時配送など、特殊なニーズを持つB2B向けEC事業者にとって、福山通運のサービスは大きなメリットとなります。また、大型商品や複数口の配送を頻繁に行う事業者にもおすすめです。

福山通運の特徴は、下記のとおりです。

  • 法人向けの特殊サービスが充実(早朝配達等)
  • 大型荷物の配送に対応
  • ウェブ上での送り状発行や集荷依頼が可能(法人のみ)
  • 荷物追跡サービスあり(法人のみ)
  • 冷蔵品の配送に対応
サービス 配送料金

(関東→関西)

特徴
フクツー宅配便 1,120円〜2,460円
  • 3辺合計160cm以内・重量30kg以内の荷物が対象
  • 営業所への持ち込みで200円割引
  • 営業所止めの利用で400円割引
クール宅配便 要問い合わせ
  • 食品・医薬品等の要冷蔵商品を配送するサービス
  • 横70cm・縦43cm・高さ40cmまでの荷物が対象
  • 幹線輸送時間は10時間まで
福山グリーン便 1,700円〜3,300円
  • 同一エリア内に限り当日中に配達するサービス
  • 100cm以内・10kg以下の荷物が対象

宅配業者の料金を比較!安いのはどこ?

発送業者

EC事業者にとって、商品の発送にかかる費用は重要な要素です。ここでは、主要5社の宅配業者の料金を、下記の3つの観点から比較します。

  • サイズ別
  • 冷蔵・冷凍便
  • 海外発送

ただし、これらの料金は一般的な価格であり、大口契約や個別の交渉によって変動する可能性があることにご留意ください。

サイズ別の発送料金

東京から大阪へ商品を発送した場合、60サイズと100サイズの料金は下記の表のとおりです。

▼60サイズの料金比較業

宅配業者 料金(税込)
ヤマト運輸 1,056円
佐川急便 1,040円
日本郵便 990円
西濃運輸 1,122円
福山通運 1,120円

▼100サイズの料金比較業

宅配業者 料金(税込)
ヤマト運輸 1,650円
佐川急便 1,630円
日本郵便 1,620円
西濃運輸 1,683円
福山通運 1,640円

各業者の料金を比較すると、日本郵便の料金が最も安いことがわかります。ただし、各業者の割引サービスを利用することで、上記の料金よりも安く抑えられる可能性があります。

冷蔵・冷凍の発送料金

冷蔵や冷凍の温度帯で100サイズの商品を東京から大阪へ発送した場合、各業者の配送料金は下記のとおりです。

宅配業者 冷蔵配送料金(税込) 冷凍配送料金(税込)
ヤマト運輸 2,090円 2,090円
佐川急便 2,070円

(1,630円+440円)

2,070円

(1,630円+440円)

日本郵便 2,295円

(1,620円+675円)

なし
西濃運輸 2,130円

(1,390円+740円)

4,090円

(1,390円+2,700円)

福山通運 要問い合わせ なし

ヤマト運輸と佐川急便は冷凍商品の発送にも対応しており、冷蔵の場合と料金が変わりません。一方、日本郵便と福山通運は冷蔵のみの対応となっています。西濃運輸は冷凍品の追加料金が高めです。

海外発送の料金

海外発送の料金は、配送先や重量によって大きく異なります。ここでは、日本からアメリカ合衆国のニューヨーク州への2kgの荷物の発送を例に比較します。

宅配業者 料金
ヤマト運輸 3,700円
佐川急便 11,550円
日本郵便(EMS) 7,900円
西濃運輸 38,678円
福山通運 要問い合わせ

海外発送においては、ヤマト運輸が最も安価です。ただし、配送先や荷物の重量、サイズによって料金は大きく変動するため、具体的な発送条件に応じて各社に見積もりを依頼することをおすすめします。

EC事業者向け|宅配業者の選び方

EC事業者が宅配業者を選ぶ際は、下記の4つの要素を比較検討することが大切です。

  • 料金
  • スピード
  • 安全性
  • 利便性

自社の商品特性や顧客ニーズに合った業者を探しましょう。料金面では割引プランの有無、スピードは配送対応範囲、安全性では補償制度、利便性では集荷サービスやオンラインシステムの充実度をチェックします。上記を総合的に判断して、自社のビジネスモデルに最適な宅配業者を選択することが、コスト削減と顧客満足度向上につながります。

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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からnoteウェビナー等での情報発信を行う。