成功報酬型でムダなく運用!業種別・最適な物流代行の料金プランを解説

2025.03.04物流・フルフィルメント
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「物流コストを削減したいが、初期投資のリスクが怖い…」

「業務を効率化したいが、何から手をつければいいのかわからない…」

物流業界では、コスト削減や業務効率化、人材確保に悩む企業が少なくありません。しかし、これらの課題を解決しようとしても、多額の初期投資が必要だったり、成果が見えにくかったりするのが現実です。

そこで注目されているのが「成功報酬型」の物流コンサルティングです。初期費用ゼロ&成果が出た分だけ支払う仕組みなら、リスクを最小限に抑えながら大きな改善を目指せます。

本記事では、成功報酬型サービスの仕組みやメリットを詳しく解説します。コスト削減・業務効率化にお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

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成功報酬型の物流代行が増えている理由とは?

近年、成功報酬型の物流代行サービスが注目を集めています。この背景には、企業が物流コストを最適化しつつ、効率的な運営を実現したいというニーズが高まっていることが挙げられます。成功報酬型の物流代行は、従来の固定料金モデルとは異なり、成果に応じて報酬が変動する仕組みです。これにより、企業はリスクを最小限に抑えながら、物流業務を外部委託することが可能になります。

3PLと4PLの違いとは?

物流代行サービスには、主に「3PL(サードパーティ・ロジスティクス)」と「4PL(フォースパーティ・ロジスティクス)」の2種類があります。それぞれの違いを理解することで、成功報酬型の物流代行がなぜ増えているのかをより深く理解できます。

  • 3PL(サードパーティ・ロジスティクス)
    3PLは、物流業務の一部または全部を外部委託するサービスです。具体的には、倉庫管理、配送、在庫管理などの業務を代行します。3PLは、企業が自社で物流インフラを整備する必要がないため、初期投資を抑えられるメリットがあります。ただし、3PLはあくまで「実行部隊」としての役割が主で、戦略的な物流設計や最適化には関与しません。
  • 4PL(フォースパーティ・ロジスティクス)
    4PLは、物流全体の戦略設計や最適化を担うサービスです。3PLとは異なり、4PLは単なる実行部隊ではなく、企業の物流戦略全体を指揮・監督する「物流コンサルタント」のような役割を果たします。4PLは、複数の3PL業者を統括し、最適な物流ネットワークを構築します。また、4PLは成果に応じた報酬モデルを採用することが多く、これが「成功報酬型」の物流代行に該当します。

また、それとは他にフルフィルメントが存在しています。
フルフィルメントと3PLの違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

フルフィルメントと3PLの違いとは?物流戦略の選び方を徹底解説

成功報酬型が4PLに属する理由

成功報酬型の物流代行は、4PLの特徴を強く反映しています。4PLは、企業の物流全体を最適化し、成果を最大化することを目的としています。そのため、報酬も成果に応じて変動する成功報酬型が採用されることが多いのです。

例えば、配送コストの削減や顧客満足度の向上といった具体的な成果が報酬に反映されます。これにより、企業と物流代行業者の利益が一致し、双方にとってWin-Winの関係が築かれます。

成功報酬型が増えている具体的な理由

  1. リスク分担のメリット
    成功報酬型の物流代行は、企業にとってリスクを最小限に抑えることができます。特に、新規事業を立ち上げる際や、季節性の需要変動が大きい業種では、固定料金モデルではコストがかさむリスクがあります。成功報酬型であれば、成果が出た場合にのみ報酬を支払うため、リスクを分散できます。
  2. デジタル技術の進化
    AIやIoTを活用した物流管理システムの普及により、成果を定量化しやすくなりました。これにより、成功報酬型の報酬計算がより透明かつ公平に行えるようになりました。例えば、配送効率や在庫管理の精度をデータで可視化し、それに基づいて報酬を決定することが可能です。
  3. 競争力の向上
    4PLを活用することで、企業は自社の物流戦略を最適化し、競争力を高めることができます。成功報酬型のモデルでは、物流代行業者も成果を上げるために積極的な改善策を提案するため、企業側も高品質なサービスを享受できます。
  4. 柔軟な対応が可能
    成功報酬型は、市場の変化や企業のニーズに応じて柔軟に対応できる点も魅力です。例えば、EC市場の急成長に伴い、配送量が急増した場合でも、成果に応じた報酬モデルであれば、追加コストを抑えつつ対応できます。

成功報酬型の物流代行が増えている背景には、企業がリスクを抑えつつ、効率的な物流運営を実現したいというニーズがあります。特に4PLは、物流全体の戦略設計や最適化を担うため、成功報酬型のモデルと相性が良いです。デジタル技術の進化や市場の変化に対応するためにも、成功報酬型の物流代行は今後さらに普及していくと考えられます。企業にとっては、自社のニーズに合った物流代行サービスを選択し、競争力を高めることが重要です。

物流代行主要の3つの料金体系を比較

物流代行サービスを選ぶ際、料金体系は重要な検討事項です。主な料金体系としては、「成功報酬型」「固定料金型」「変動料金型」の3つが挙げられます。それぞれの特徴を具体的に比較し、自社に適したモデルを選択するためのポイントを解説します。

実際、EC事業の規模感や商材によって使用するコストは変化します。
弊社がEC事業者1000名を対象にコスト面について調査を実施したところ、
平均的な物流費用は21~30%という結果になりました。

EC事業における物流費用の割合

この他にもシステム運用費や商材毎の物流費用などを知りたい方はこちらのアンケート調査をダウンロードしぜひご活用ください。
EC運営におけるコストの実態調査を見てみる

項目 成功報酬型 固定料金型 変動料金型
リスク 企業側のリスクが少ない 企業側のリスクが中程度 企業側のリスクが大きい
予算管理 成果次第で不透明 予算管理が容易 利用量次第で不透明
柔軟性 高い 低い 高い
適している企業 新規事業、季節性需要が大きい 物流量が安定している企業 利用量が変動しやすい企業
報酬の連動性 成果に応じて報酬が変動 成果と報酬が連動しない 利用量に応じて報酬が変動

 

1.成功報酬型

特徴

成功報酬型は、物流代行サービスの成果に応じて報酬が変動する仕組みです。具体的には、配送量の増加、コスト削減率、顧客満足度の向上など、事前に設定されたKPI(重要業績評価指標)に基づいて報酬が決まります。このモデルは、特に4PL(フォースパーティ・ロジスティクス)で採用されることが多く、企業と物流代行業者の利益を一致させることで、双方にとってWin-Winの関係を築きます。

メリット

  • リスクが少ない

成果が出た場合にのみ報酬を支払うため、企業側のリスクを軽減

  • モチベーション向上
    成功型のため物流代行業者も成果を上げるために積極的な改善策を提案し、サービスの質が向上

デメリット

  • 成果の測定が複雑
    KPIの設定や成果の評価が難しい。
  • 初期コストが不明確
    成果が出るまでの期間や報酬額が予測しにくい。

適している企業形態

  • 新規事業を立ち上げる企業
  • 季節性の需要変動が大きい業種
  • 物流コストの最適化を目指す企業

2. 固定料金型

特徴

固定料金型は、月額や年額で定額の料金を支払うモデルです。このモデルは、物流代行業者が提供するサービス範囲や作業量が明確で、長期的な契約を結ぶことでコストを抑えることができます。3PL(サードパーティ・ロジスティクス)でよく採用される料金体系です。

メリット

  • 予算管理が容易
    毎月の支払額が固定されているため、財務計画が立てやすい
  • 長期的なコスト削減
    長期契約を結ぶことで、単価を抑えられる場合がある
  • シンプルな契約
    料金体系が明確で、追加費用が発生しにくい。

デメリット

  • 柔軟性に欠ける
    需要が急増した場合や、サービス範囲を変更したい場合に対応しにくい
  • 成果と報酬が連動しない
    成果が上がっても報酬が変わらないため、物流代行業者のモチベーションが低下する可能性がある

適している企業形態

  • 物流量が安定している企業
  • 長期的な契約を希望する企業
  • 予算管理を重視する企業

3. 変動料金型

特徴

変動料金型は、利用量や作業量に応じて料金が変動するモデルです。例えば、配送の量や倉庫の使用量に応じて料金が決まります。このモデルは、利用量が一定でない企業や、急な需要変動に対応したい場合に適しています。

メリット

  • 柔軟性が高い
    利用量に応じて料金が変動するため、需要変動が大きい業種でも対応可
  • 初期コストが低い
    利用量が少ない場合、料金も低く抑えられる
  • スケーラビリティ:事業が拡大しても、柔軟に料金体系を調整できる

デメリット

  • 予算管理が難しい

利用量が予測しにくい場合、コストが膨らむリスクがある

  • 追加費用が発生しやすい

利用量が増えた場合、想定外のコストがかかる可能性がある

適している企業

  • 利用量が安定していない企業
  • 急な需要変動に対応したい企業
  • スタートアップや中小企業

より細かく発送代行や物流代行のサービスの費用を確認したい場合は
こちらの記事もご覧ください。
ECの発送代行業者の相場は高い?コスト・費用感を網羅的に解説

契約前に確認すべき重要項目とは

物流代行サービスを契約する際には、いくつかの重要な項目を事前に確認することが不可欠です。特に、成功報酬型の物流代行を検討している場合、成果に応じた報酬が支払われるため、契約内容をしっかりと理解しておくことが重要です。以下に、契約前に確認すべき具体的な項目を解説します。

1. 料金体系と報酬の計算方法

まず、料金体系と報酬の計算方法について確認することが重要です。物流代行サービスの料金体系は、成功報酬型、固定料金型、変動料金型のいずれかが一般的ですが、特に成功報酬型を選択する場合、報酬の計算基準が明確でなければなりません。例えば、配送量の増加率、コスト削減率、顧客満足度など、どのようなKPI(重要業績評価指標)が設定されているかを確認します。また、追加費用の有無についても確認が必要です。利用量が増えた場合や、追加サービスを依頼した際の料金体系についても事前に話し合っておくことが望ましいです。

報酬の計算方法が複雑すぎると、後々トラブルになる可能性があります。そのため、シンプルで透明性の高い計算方法を選ぶことが重要です。さらに、成果が達成されなかった場合の報酬や、最低保証額についても確認しておくことが必要です。

2. サービスの範囲と品質

次に、提供されるサービスの範囲と品質について確認することが不可欠です。物流代行サービスには、倉庫管理、配送、在庫管理、返品処理など、さまざまな業務が含まれます。自社が必要とするサービスが提供されているかどうかを具体的に確認しましょう。また、サービスの品質基準についても確認が必要です。配送の正確性やスピード、在庫管理の精度など、どの程度の品質が保証されているかを明確にします。

サービスの範囲が曖昧だと、後々のトラブルにつながります。そのため、契約書に具体的なサービス内容を明記してもらうことが重要です。さらに、品質保証に関する条項があるかどうかも確認し、万が一サービス品質が低下した場合の対応策についても話し合っておきましょう。

3. 契約期間と条件

契約期間と条件についても確認することが重要です。契約期間が短期か長期か、また自動更新の有無を確認します。特に、長期契約の場合、解約時の条件が重要です。解約時の通知期間やペナルティについても事前に確認しておくことが必要です。さらに、契約更新時の料金改定やサービス内容の変更についても確認しておくことが望ましいです。

解約条件が厳しすぎると、後々の柔軟性が失われます。そのため、解約時のペナルティや通知期間が合理的かどうかを確認しましょう。また、自動更新条項がある場合、更新時の条件についても事前に確認しておくことが重要です。

4. データ管理とセキュリティ

データ管理とセキュリティについても確認することが不可欠です。物流業務には、顧客情報や在庫データなど、重要な情報が含まれます。これらのデータがどのように管理されるかを確認します。具体的には、データの暗号化やアクセス制限、サイバーセキュリティ対策がどの程度行われているかを確認しましょう。また、収集されたデータの所有権が誰にあるのかを明確にすることも重要です。

データ漏洩や不正アクセスが発生した場合の責任の所在についても確認しておくことが必要です。さらに、GDPR(一般データ保護規則)や日本の個人情報保護法に準拠しているかどうかも確認しましょう。

5. 成果の測定と報告

成功報酬型の物流代行を選択する場合、成果の測定と報告について確認することが重要です。どのようなKPIが設定されているかを確認し、具体的で測定可能な指標を設定しましょう。例えば、配送効率、コスト削減率、顧客満足度などが挙げられます。また、定期的な報告がどのような形で行われるかを確認します。月次報告や四半期ごとの報告が一般的ですが、報告内容が透明で分かりやすいかどうかも確認しましょう。

成果の検証方法についても確認することが重要です。第三者機関による検証が行われる場合もありますが、KPIの設定が曖昧だと、成果の評価が難しくなります。そのため、具体的で測定可能なKPIを設定し、報告内容が透明で分かりやすいかどうかも確認しておくことが望ましいです。

6. リスク管理とトラブル対応

最後に、リスク管理とトラブル対応について確認することが重要です。配送遅延や在庫不足、データ漏洩など、トラブルが発生した場合の対応策について確認します。具体的には、トラブル時の対応策や保険の適用範囲について確認しましょう。物流業務中の事故や損害に対する保険が適用されるかどうかも確認することが必要です。

トラブル対応が迅速かつ適切に行われるかどうかは、サービスの信頼性に直結します。そのため、過去のトラブル事例や対応策についても確認しておくことが重要です。さらに、保険の適用範囲や補償額についても確認し、必要に応じて追加の保険を検討しましょう。

業種・事業規模別に適正な料金モデル

物流代行サービスの料金モデルは、業種や事業規模によって最適な選択が異なります。自社の特性やニーズに合った料金モデルを選ぶことで、効率的な物流運営を実現できます。以下に、業種や事業規模に応じた適正な料金モデルをケース別に解説します。

ケース1:小規模事業者 → 従量課金型(変動料金型)

特徴

小規模事業者やスタートアップ企業は、物流量が安定していない場合が多く、初期コストを抑えつつ柔軟に対応できる料金モデルが適しています。従量課金型(変動料金型)は、利用量に応じて料金が変動するため、需要変動が大きい場合でも無駄なコストをかけずに済みます。

ケース2:大規模事業者 → 固定料金型

特徴

大規模事業者は、物流量が安定している場合が多く、長期的なコスト削減を目指すことが重要です。固定料金型は、月額や年額で定額の料金を支払うため、予算管理がしやすく、長期的な契約を結ぶことで単価を抑えられるメリットがあります。

ケース3:既存の物流代行を活用しつつ効率化を図りたい → 成功報酬型

特徴

既に物流代行サービスを利用している企業が、関連企業を変えずに物流効率を向上させたい場合、成功報酬型が適しています。成功報酬型は、成果に応じて報酬が変動するため、現状の物流ネットワークを活用しつつ、効率化を図ることができます。

ケース4:EC事業者(中規模) → ハイブリッド型(固定料金+従量課金)

特徴

中規模のEC事業者は、需要変動が大きいものの、一定の物流量が見込まれる場合があります。このような場合、固定料金型と従量課金型を組み合わせたハイブリッド型が適しています。基本料金を固定しつつ、利用量に応じた変動料金を支払うことで、柔軟性と予算管理のバランスを取ることができます。

業種や事業規模に応じて、適正な料金モデルを選択することが重要です。自社のニーズに合った料金モデルを選ぶことで、効率的な物流運営を実現しましょう。

自社とマッチした物流代行の選択が重要

物流代行サービスを選ぶ際には、自社の業種や事業規模、ニーズに合った料金モデルやサービス内容を選択することが極めて重要です。成功報酬型、固定料金型、変動料金型など、それぞれの料金体系には特徴があり、適している企業が異なります。例えば、小規模事業者やスタートアップ企業には利用量に応じた従量課金型が柔軟性を提供し、大規模事業者には予算管理が容易な固定料金型が適しています。また、既存の物流ネットワークを活用しつつ効率化を図りたい企業には、成果に応じた報酬が支払われる成功報酬型が最適です。

契約前には、料金体系やサービスの範囲、契約期間、データ管理、成果の測定方法など、重要な項目をしっかりと確認することが不可欠です。特に成功報酬型を選択する場合、KPIの設定や成果の検証方法を明確にし、双方の認識を一致させることが重要です。さらに、トラブル時の対応策やデータセキュリティについても事前に話し合っておくことで、リスクを最小限に抑えることができます。

自社とマッチした物流代行サービスを選択することで、コスト削減と効率化を両立し、競争力を高めることが可能です。業種や事業規模に応じた適正な料金モデルを選び、契約内容を明確にすることで、スムーズな物流運営を実現しましょう。

これからどのような物流代行を選ぶのかご相談したい方は、物流代行の専門家であるウルロジにご相談ください。

 

タグ : コスト削減 業務効率化 発送代行
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からSNSウェビナー等での情報発信を行う。