【FBAと出品者出荷】Amazonの物流システムの仕組みとは?2つの物流システムを徹底解説
2024.02.28物流・フルフィルメント
「Amazonの物流の仕組みとは?」
「どうして当日発送が叶うの?」
「FBAって何?」
国内では2位以下を大きく引き離し、通販売り上げシェアナンバーワンを誇るAmazonジャパンAmazonは注文すると翌日には商品が届くことから多くの方に利用されています。しかし、Amazonでは、なぜ商品が翌日に届くのか気になったことはありませんか。
EC事業を始める販路の一つとして「Amazon」を検討される方も多いはず。本記事では、Amazonの物流の仕組みとなるFBAと出品者出荷を詳しく解説していきます。出店を検討されている方はぜひご一読ください。
物流代行「ウルロジ」のサービスを見てみる
目次
Amazonの物流:FBAと出品者出荷
Amazonで商品を購入者に届ける方法は2つあります。
Amazonへ委託するFulfillment By Amazon(フルフィルメント・バイ・アマゾン)通称FBAと出品者自身が出荷する方法です。
Fulfillment By Amazon(フルフィルメント・バイ・アマゾン) | 出品者出荷 | |
保管・出荷担当 | Amazon | 出品者 |
顧客が支払う配送料 | プライム会員対象商品の場合国内配送料無料 | 商品カテゴリーと購入者が選択した配送サービスに基づく
※小口出品プラン=全ての商品に所定の配送料が適用 |
出品者の負担する配送に関わる費用 | 各種FBA手数料が発生
①配送代行手数料(販売した商品1点ごとに請求され、注文商品のピッキングと梱包、配送、カスタマーサービス、返品処理の料金を含む) |
通常のECと同様に 梱包資材費、作業費、配送費が発生 |
※参考:Amazon|商品を配送する方法
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それぞれの配送方法について詳しく解決していきます。
FBA[Fulfillment By Amazon(フルフィルメント・バイ・アマゾン)]
FBAとは?
フルフィルメント by Amazon(FBA)とは何ですか?
フルフィルメント by Amazon(FBA)は、Amazonの配送ネットワークを使って販売事業者様のビジネスの成長を支援するサービスです。Amazonフルフィルメントセンターに商品を納品いただきましたら、その注文の受注、梱包、発送、カスタマーサービス、返品対応のすべてをAmazonが代行いたします。効率的で信頼性の高いフルフィルメントサービスを提供することで顧客満足度を向上させます。
引用:フルフィルメント by Amazon
出荷作業だけでなく、カスタマーサービスや返品対応といった物流業務全般を委託できます。
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FBAの仕組み
国内20拠点を超えるフルフィルメントセンター
Amaoznでは最先端のシステム、設備が導入された国内20拠点を超える物流拠点を運営しています。
フルフィルメントセンターは24時間365日営業しているためスピード出荷が叶い、
翌日、中には当日届く場合があり、ユーザーのニーズを満たしています。
参考:フルフィルメントセンター(FC)部門のご紹介
FBAのご利用までの流れ
FBAを利用するためにはまずマーケットプレイスで出品できるように店舗登録を行う必要があります。
月額税抜き4,900円で制限無く商品登録できる大口出品者も、一点ごとに手数料を支払い商品登録が可能な小口出品者も、どちらもFBA申請することは可能です。
マーケットプレイス管理画面より在庫一覧で該当商品を呼び出し、「出品者から出荷」という項目を「Amazonから出荷」に切り替えます。
その後その商品はバッテリー等発火性のものを搭載していない安全な商品かどうかを聞かれるので、回答し登録を完了させることで、この商品はAmazonから出荷されるFBA商品だと認識されます。
もちろんまだ商品はAmazon倉庫に送られていないため、その後FBA商品としてAmazonに納品する作業をマーケットプレイスシステム上で行います。
一連の流れ
- Amazo出品用アカウントを作成
- FBAをセットアップ
- Amazonカタログに商品を追加
- FBA在庫に指定
- Amazonの梱包ガイドラインに沿って商品を準備
- 商品をAmazonに納品
Amazonが公開していた解説動画がこちらです。
FBAのメリット
集客時に有利:商品がAmazonPrime対象に
Amazonを利用する顧客の多くは、配送オプションを無料で選択できる「Prime」対象の商品を探しています。FBAを通じて出荷される商品はPrime対象商品となり、優先して表示されるため、選択されることも増えるでしょう。
Prime対象ではない商品と同価格であればもちろんのこと、多少割高でもいつ届けてもらえるかが分かるPrime対応商品の方を選ぶ傾向があります。
業務の手間の削減:カスタマーサービスと返品サービスの利用
出荷作業だけでなく、カスタマーサービスや返品サービスも利用できるので
物流業務の手間を大幅に削減できるでしょう。
FBAの注意点
納品した商品の確認ができない
納品した商品を確認するには、一度手元に戻す必要があり、時間と手間が発生してしまいます。
手数料が発生する
各種サポートには手数料が発生してきます。
あらかじめ、発生しうるコストと業務内容を試算しておきましょう。
納品時の準備が必要
納品ルールが定められています。
事前に業務内容を整理しておきましょう。
FBAを利用できない商品がある
危険物をはじめ、以下の商品はFBAで出荷ができないため注意が必要です。
その場合、出品者による出荷対応となります。
FBA禁止商品
- 日本の規格および法律を満たしていない商品
- 室温で保管できない商品
- 動植物
- 危険物および化学製品
参考:FBA禁止商品
FBAの詳細
FBAの機能やサービスを解説していきます。
FBAの機能
出荷だけでなく、付随業務の委託も可能です。
手離れ良く運営できるのは魅力の一つです。
- カスタマーサービス
- 商品の保管
- 注文商品のピッキング
- 梱包
- 出荷
- 海外出品(グローバルセリング)
FBAのサービス
- FBAパートナーキャリアサービス
特別割引配送料でセンターへ商品を納品出来る
- FBAマルチチャネルサービス
Amazon以外のサイトで受けた注文の出荷が出来る
- FBA小型軽量商品プログラム
一定の条件を満たした小型で軽量の商品の場合に、出荷コストが削減出来る
※対象となる商品
|
- 在庫の自動返送/所有権の放棄
出品者がセンターにある在庫の返送/所有権の放棄を自動設定出来る
- 商品ラベル貼付サービス
商品ラベルが必要で、要件を満たしている商品については、
バーコードが印刷された商品ラベルの貼り付けを依頼出来る
FBA手数料
利用時には手数料が発生します。
- FBA手数料(Amazon.co.jp)
注文商品の出荷やそれに関連したサービスにかかる手数料
- 在庫保管手数料
暦月および1日の平均在庫量に基づく保管手数料が適用されます。
- 長期在庫保管手数料
月額保管手数料に加えて、長期在庫保管手数料もかかります。
- 返送/所有権の放棄依頼に関する手数料
在庫の返送または廃棄費用
- 購入者返品手数料
Amazonが返送料無料のサービスを提供している商品については、
購入者返品手数料が請求されます。
- 納品不備受領作業手数料
適切な梱包やラベル貼付が行われていない在庫がフルフィルメントセンターに届いた場合、
状況によって出品者に請求される。
FBA手数料の見積りツール
各種見積もりツールが用意されています。
料金の算出に活用してみてください。
- 商品のサイズ区分>>ツール
適用されるFBA手数料を判断するために算出
- FBA料金シミュレーター>>ツール
Amazonで出品中の商品の料金を算出
- 手数料見積り額>>ツール
FBA在庫にかかるFBA手数料を算出
低コストで依頼ができる物流代行「ウルロジ」のサービスを見てみる
出品者出荷
出品者自身で出荷対応する場合、自身でEC物流機能を準備する必要があります。
EC物流の基本的な流れ
- 入荷
商品の数量や規格が正しいか伝票と照らし合わせ確認する
- 保管
在庫を保管管理し、定期的に棚卸を行う
- 出荷
受注データを出荷データに変換し
伝票発行・商品のピッキング・梱包作業を行い配送業者へ引き渡す
- 配送
配送業者が購入者のもとへ届ける - 交換・返品
商品に破損などがあった場合に、交換・返品対応行う
物流アウトソーシングを利用する
自社でEC物流を運営する以外に、物流代行会社を利用する方法もご紹介いたします。
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物流代行サービスとは
物流代行サービスとは、「物流業務全般」を外部委託できるサービスです。
商品の入荷・商品在庫管理・保管・梱包・流通加工・配送管理までを物流のプロに任せることが出来ます。FBAでは物流機能の委託先がAmazonになりますが、ほかに「物流代行」を専門に扱っている業者があります。
物流アウトソーシングで依頼できる業務
物流業務全般をまるごと依頼できる会社が多いです。
- 入庫
- 検品
- 保管
- 在庫管理
- 受注処理
- 梱包作業・流通加工
物流アウトソーシングを利用することで解決できる3つの悩み
- コストを削減したい
物流代行会社の最適な配送ルートの利用で
EC事業者が配送業者と直接契約する金額よりも安くなる傾向があります。
また、商材によって宅配便やポスト投函便の選択ができるケースが多く
配送手段の使い分けができることはコストの最適化に繋がります。
- 物流の業務負荷を無くし、プロモーション業務に集中したい
倉庫管理システム(WMS)を保有している代行会社がおすすめです。
EC事業者で保有しているカートやモールとWMSを連携することで出荷作業の自動化が叶い、大幅な業務の短縮に繋がります。基本の業務も丸ごと委託できるため、物流業務に割くリソースを
コア業務である商品企画やプロモーションに割くことができるのです。
- 出荷品質を改善、維持したい
『プロモーションをかけて出荷量が増えた場合に自社物流で対応しきれず、発送遅延が起きてしまった、、、』
このような声もよく聞きます。そういった場合に、物流アウトソーシングを利用しておくと急な物量の変化にも対応できるため顧客満足度を損なうことを防ぐことができるのです。
上記では概要を説明してきましたが、もう少し詳しい業務内容が知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
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FBAと自社物流(物流代行)を併用する
FBA・出品者出荷(自社物流/物流代行)の選択肢があることを解説してきましたが
Amazon以外に複数のモールや、自社サイトで運用をしていく場合に
併用することも可能です。
例)Amazon・楽天・自社サイト(Shopify)を運営していてFBAと物流代行を併用する ①商品を物流代行へ納品 ②物流代行からFBAへ納品し、Amazon注文分はFBAから出荷 ③楽天・Shopify経由の注文は物流代行から出荷 |
各配送方法での手間や費用を洗い出し
どのプランが自身の運営に適しているのか検討いただくのが良いでしょう。
『物流代行に見積もりを取りたいけど、どこに聞いたらいいか分からない』
そのような方向けに物流代行会社に求めるポイントをチェックリストとしてまとめました。ぜひご参照ください。
いかがでしたか?
FBA・出品社出荷についてご理解いただけたかと思います。続いては、Amazonで販売する仕組みについて簡単に解説していきます。
Amazonと事業者を繋ぐマーケットプレイスとは?
ここでは、Amazonのプラットフォームについて解説します。
AmazonはAmazonが自社の商品を出荷する既存の販売方法だけではなく、マーケットプレイスと呼ばれる様々な小売業、卸業、または個人が参加できる販売できる場所を提供しています。
Amazonマーケットプレイスは、品揃えをさらに拡大し顧客獲得を狙うAmazon側と、商品を手軽に販売し売り上げアップを図りたいと考える事業者とのWin-Winの関係を築けるシステムとなっています。
Amazonのマーケットプレイス戦略とは?
マーケットプレイスとは簡単に説明するとAmazonが提供するECプラットフォームで、誰でも商品を出品することができるシステムのことです。Amazon内で商品を検索すると一つの品物でも販売店Amazonだけではなく他の企業も異なる値段や送料で販売している場合があります。
このようにどのような商品でもAmazonだけでなく他企業や小売店、または個人がマーケットプレイスに出店申請をし、商品を登録するだけで簡単にAmazonのサイトで販売することができます。
Amazon側の取り扱い不可商品の設定はありますが、ルールに従えば新品、中古商品関わらず容易に販売することができるため、品揃えの充実、企業や個人の販売網拡大、顧客獲得においてメリットがあります。
しかしながらマーケットプレイスは誰でも簡単に参入できるため悪徳業者も増加しやすいというデメリットがあり、実際に商品を購入しても発送されなかった、到着予定日から大幅に遅れて到着したなどのトラブルも発生しています。
その顧客の不安を払拭することができ、さらなる売り上げ増加が見込めるのが、前述したAmazon Prime商品として販売することができるFBAというシステムです。
FBAを利用する商品はAmazonの自社商品と同じようにAmazon Prime商品の支払い方法や日時指定オプションを適用して販売、出荷してくれるというサービスです。
手数料が発生するものの、世界有数の商品管理と出荷スピードを誇るAmazonの倉庫機能を安価で利用できるため、通販機能が弱い企業や個人販売者はFBAにメリットを感じる方も多く、利用することで格段に業務の効率が上がることでしょう。
おわりに
本記事では、Amazonに出品した場合の配送方法を大きく2種類解説してきました。
配送方法
- フルフィルメント by Amazon(FBA)
- 出品者出荷(自社物流or物流代行の利用)
Amazonで出品する際には集客力のあるフルフィルメント by Amazon(FBA)のメリットは大きくあるでしょう。
価格と手間から比較し、自社に合う物流の仕組を整えていってください。
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