【常温・低温・冷蔵・冷凍】温度別の物流倉庫の違いと特徴とは?

2021.11.29物流・フルフィルメント
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みなさんが倉庫を探す際、重要視するポイントはどこでしょうか。
倉庫の立地や金額は非常に重要なポイントですが、倉庫の種類も非常に重要なポイントです。倉庫には様々な種類があります。その中でも大きな区分として、温度による倉庫の区分があります。

食品をはじめとして、温度帯によって適切な管理ができなければ、商品がダメになってしまうケースもあります。
そこで、今回は倉庫の中でも温度が異なる倉庫について詳しくご紹介していきます。

ウルロジでは、常温はもちろん、冷蔵・冷凍の倉庫が対応可能です。WMSと連携することで自動出荷を可能にします。
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一般的な倉庫

一般的に倉庫は「自家用倉庫」と「営業倉庫」の2種類に分類されます。
「自家用倉庫」は文字通り自らの荷物を保管するための倉庫です。一方「営業倉庫」とは、倉庫の所有者が他人の荷物を保管するための倉庫です。皆さんが荷物を預けたいときに、借りる倉庫は一般的に「営業倉庫」ということになります。
営業倉庫にはさらに大きく以下の5つの分類があります。

  • 普通倉庫
  • 冷蔵倉庫
  • 水面倉庫
  • トランクルーム
  • 特別倉庫

今回主にご紹介するのは、「普通倉庫」と「冷蔵倉庫」になります。その他について詳しく知りたい場合は、以下の記事を読んでみてください。

温度が異なる倉庫の種類

荷物を預ける際の倉庫選びは、立地や金額のことを考えるのはもちろんですが、適切な種類の倉庫を選ぶことがとても重要です。
預けたい荷物の性質によって適した状態の倉庫に保管することが、荷物の状態や質を保つことに繋がります。
温度が異なる倉庫の種類は、大きく分けて以下の5種類があります。

  • 常温倉庫
  • 定温(低温)倉庫
  • 冷蔵倉庫
  • 冷凍倉庫
  • 除湿倉庫

それぞれの倉庫の特徴について、詳しくご紹介してきます。

常温倉庫とは

「常温倉庫」とは、倉庫内の温度が特に調整されていない倉庫です。一番一般的な倉庫の種類です。

特徴

特徴としては、温度管理がない代わりに、比較的安価に荷物を預けることが可能です。

また、倉庫の大きさにも多彩な種類があるため、大きい荷物から小さい荷物まで幅広く預けることが可能です。

温度

常温倉庫の温度は、季節によって異なります。外気温と比例するため、夏は温度が高く、冬は低くなりやすいです。

オススメの保管物

「常温倉庫」のオススメの保管物は、外気温の変化による状態の変化が起こりにくいものです。

アニメグッズや化粧品、金属製品、瓶や陶器製品などの低温と高温に強い素材の製品、建築資材や機械部品などの質の維持がそこまで重要でないものがオススメです。

ウルロジでは常温も対応可能です。
出荷に波のある商品や出荷個数の少ない商品でも対応可能ですのでお気軽にご相談ください

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定温(低温)倉庫とは

低温倉庫とは、温度が一定に保たれている倉庫のことです。
しかし、冷蔵倉庫も10度以下で温度が一定に保たれているため、違いとしては10度以下の倉庫は冷蔵倉庫や冷凍倉庫と区分されるため、低温倉庫はそれ以外の温度で一定の温度を保っている倉庫ということになります。

特徴

低温倉庫の特徴としては、上記でもご説明しましたが、年間を通じて倉庫内の温度が一定に保たれていることです。

10度以下は冷蔵・冷凍倉庫のため、基本的には温度が低すぎず高すぎない温度に保たれていることが多いです。

温度

温度は一般的には10~20度まで調整できる倉庫が多いです。

倉庫業法施行規則においては、10度以下に保管される冷蔵倉庫を除いた倉庫を定温倉庫と呼んでいます。

オススメの保管物

温度変化によって結露が起こるとまずい精密機器、温度変化による風味や味の変化を避けるべき食品、高温や低温に弱い薬品・化粧品などは、定温倉庫に預けることがオススメです。

また、種類によっては生鮮食品の保管にも向いています。

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冷蔵倉庫とは

冷蔵倉庫とは、摂氏10度以下の低温で荷物を保管する倉庫のことです。

倉庫の分類上は、10度以下の倉庫はすべて冷蔵倉庫と呼称するため、冷凍食品などを保管する倉庫になります。しかし、分かりやすく呼ぶために冷蔵倉庫と冷凍倉庫を分けて呼ぶこともあります。

特徴

冷蔵倉庫の特徴は、温度が10度以下で一定になっていることです。

冷蔵倉庫の中でも温度によっていくつかの種類があり、預ける荷物の性質によって適切な種類の冷蔵倉庫に預けることが重要です。

温度

冷蔵倉庫は保管可能温度差によって、以下の7つに分類されます。

C3級 +10度以下~-2度未満
C2級 -2度以下~-10度未満
C1級 -10度以下~-20度未満
F1級 -20度以下~-30度未満
F2級 -30度以下~-40度未満
F3級 -40度以下~-50度未満
F4級 -50度以下

温度が+10度以下~-20度未満の倉庫をC級(チルド)と呼びます。また、-20度以下をF級(フローズン)と呼びます。

オススメの保管物

冷蔵倉庫は、主に食品が保管されます。
一般的に「冷蔵」と区分される温度(ー18度~+10度)では、野菜や果物、乳製品や練り製品などが保管されます。

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冷凍倉庫とは

冷蔵倉庫の中でも、より低温の倉庫を冷凍倉庫と呼ぶことがあります。
一般的な区分では、+10度以下はすべて冷蔵倉庫と分類されますが、冷蔵保管と冷凍保管を分かりやすく区分するために分けて呼ぶことがあります。

特徴

冷蔵倉庫の中でもさらに低い温度を保つ倉庫です。食品の中でもさらに長期保存や鮮度が重要なモノを保管します。

温度

一般的にF級(フローズン)と呼ばれる分類がされるー18~ー20度以下の温度です。

F級の中での分類は、冷蔵倉庫の項目の通りです。

オススメの保管物

ー18度~-40度までの倉庫には、冷凍食品、アイスクリーム、畜肉、魚介などを保管することが適しています。
さらに低いー40度以下の倉庫には、冷凍マグロなど極低温で保管すべきものが適しています。

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除湿倉庫とは

除湿倉庫は、倉庫の温度区分とは異なる部類にはなりますが、重要な種類の倉庫です。

特徴

除湿倉庫は、倉庫内の湿度が一定に保たれていることが特徴です。同時にある程度温度調整も可能な倉庫が多いです。
夏季や雨季には、倉庫内の湿度が上がってしまうことが多いため、それを防ぐための除湿設備があります。

温度

除湿倉庫に温度による区分はありませんが、15~25度の温度なことが多いです。

オススメの保管物

カビがはえてしまってはまずいアパレル製品や紙製品などは、除湿倉庫に保管することがおすすめです。また、湿度に弱い精密機器などもおすすめです。

おわりに

今回は営業倉庫の中でも温度が異なる倉庫をご紹介しました。
冷蔵倉庫は、7つの区分もあり、非常に細かく種類が分かれています。それだけ食品などは品質を保ちながら保管することが難しいです。しっかりとその商品の性質を調べ、適切な倉庫に保管することが重要です。

タグ : コスト削減 在庫管理 業務効率化 EC物流 倉庫管理
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からnoteウェビナー等での情報発信を行う。