EC運営業務を徹底解説!運営の鍵はバックヤード業務のアウトソーシング!

2024.01.23店舗運営
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インターネット上で商品を売買できる「ECサイト」は、企業やメーカーにとって重要な販売経路として活用・注目されています。
しかし、EC運営では商品企画・プロモーション・在庫管理・物流管理と多くの業務があり、
「何に注力すべきか分からない」「効率よくEC運営できる方法が知りたい」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

今回はEC運営業務の基礎から、具体的な業務内容や、どの部分をアウトソーシングすべきか、といった点まで徹底解説します。

EC運営とは

アパレル物流の特徴

EC運営とは、文字通りECサイトを運営することです。

ECサイトとは本来、「Electronic Commerce(電子商取引)」のWebサイト全般を指しますが、
現在は一般的に「ショッピングができるWebサイト」という意味で使われます。

EC運営の主な仕事内容は、ECサイト制作と管理、商品企画、プロモーション、在庫管理、梱包出荷業務、顧客管理、アフターサポート、売上管理などです。
Webサイトの管理業務だけでなく、在庫・顧客・売上の管理や物流業務まで多岐に渡ります。

EC運営は大きく二つの業務に分けられる

EC運営は大きく分けると、売上に直結する「フロント業務」と、販売活動を管理する「バックヤード業務」の二つの業務に分けられます。

フロント業務

EC運営におけるフロント業務は、商品開発やプロモーション活動など、売上に直結する部分です。
例えば、商品企画や仕入れ、ECサイトの制作とSEO・広告の出稿などがあげられます。
これらのフロント業務は、ビジネスを拡大・浸透させていくためのコア業務とも言えるでしょう。

バックヤード業務

EC運営におけるバックヤード業務は、販売活動をサポートするためのあらゆる管理や業務がこれに当たります。
商品の受注から、顧客の手元に確実に届くまでを管理し、顧客満足の向上を後押しする部分です。
例えば、在庫・顧客管理や商品の梱包・出荷、配送管理やアフターサポートなど、正確さと効率性が求められる業務が多くあります。
売上に直接関わるコア業務というわけではないものの、EC運営では欠かせない業務です。

一連の業務を解説

EC運営には、具体的にどのような業務があるのでしょうか。

ここでは、フロント業務とバックヤード業務の、それぞれの一連の業務について解説します。

フロント業務の内容

EC運営のフロント業務には、大きく以下の4つの業務があります。

商品企画

市場調査にもとづき、ユーザーのニーズに合った商品の選定や新規開発を行う業務が「商品企画」です。
具体的には、市場調査・顧客動向・売上データを分析し、売れる見込みのある商品の選定やオリジナル商品の制作、販売価格の調整や商品の入れ替えなどを行います。
トレンドなどの情報収集・データ分析・企画力が求められる業務です。
魅力的な商品や売れ筋商品を取り扱えるかどうかに関わるため、商品企画は売上に最も直結する業務と言えるでしょう。

仕入れ

「仕入れ」業務では、商品の販売予測に基づいた仕入れや、安定した仕入れ先の確保、仕入れ先のメーカーとの折衝などを行います。
販売予測と在庫数に基づいた無駄のない仕入れを行うためにも、売上管理や在庫管理業務との連携が重要です。
品質の良い商品を適切な価格で販売できるかどうかが、ECサイトの利益を大きく左右するため、仕入れも重要なフロント業務と言えます。

ECサイト制作

商品を販売するためのECサイト制作や運営も、フロント業務の一つです。
ターゲット層のタイプや、扱う商品の業界・分野によってアプローチの仕方は様々あるため、ユーザーのニーズやトレンドをしっかり把握・分析し、訴求力のあるECサイトを制作する必要があります。
また、どんなに魅力的な商品を取り扱っていても、「ECサイトが見にくい、使いにくい」となると商品購入につながりづらくなるかもしれません。
そのため、制作したECサイトのUIや導線の改善などを行っていくことも大切です。

プロモーション

プロモーションは、商品が売れる仕組みを作るためのマーケティング活動の一つです。
具体的には、商品の認知度アップのためのキャンペーン企画や、リスティング広告やアフィリエイト広告などの広告出稿など、商品の売上を伸ばすために行う販売促進業務があげられます。
効果予測を立て、実際の運用成果を分析・改善していくことが必要です。
広義では、ECサイトの集客力を高めるためのSEO、コンテンツマーケティング、SNS運用などもプロモーション業務に含む場合もあります。

バックヤード業務の内容


バックヤード業務についても、大きく4つに分けて見ていきましょう。

在庫管理

「在庫管理」では、商品の在庫数や保管状況の管理を行います。受注の際に素早く対応できるように、正確な在庫数や保管している倉庫などを管理することが必要です。
在庫管理を正しく行うことで、在庫不足で販売機会を逃してしまうことや、過剰在庫などを防ぐことにもつながります。

梱包出荷

商品の注文を受けてから出荷するまでを行う「梱包出荷」は、作業に必要な人員や場所などのリソースが大きく、バックヤード業務の大部分を占める業務です。梱包出荷の一連の業務は、主に下記の流れで行います。

  1. 受注確認
  2. 注文内容確認メール送信
  3. 商品のピックアップ
  4. 納品書・送り状などの作成
  5. 梱包
  6. 配送業者へ荷渡し

この時、無理な梱包で配送時に商品が破損することや、過剰包装によって送料が余分にかかってしまうことは避けなければいけません。
適切な梱包出荷をすることが、結果的に顧客満足度にも関わってくるため、正確さと効率の良さが求められます。

配送管理

「配送管理」では主に、下記の業務を行います。

  • 出荷完了メール送信
  • 配送業者の荷物追跡機能を利用した配送追跡
  • 配達完了メール送信

出荷完了メールの記載事項は、配送業者・送り状番号・到着予定日などです。

配送業者が提供している荷物追跡機能で配達完了を確認した後、内容に不備がなかったかどうかと、満足度などを確認するための配達完了メールを送信します。
これにより、顧客ニーズの把握や、口コミ・評判の書き込みを促すことにもつながるでしょう。

返品対応

商品不良や不具合が発生した場合には、返品対応をする必要があります。
顧客との窓口業務や、返品手続きのための処理がこれに当たるため、返品対応のマニュアルの整備をしておきましょう。

バックヤード業務のアウトソーシングの勧め

EC運営で売上や規模が拡大するにつれ、作業するための人員や商品保管場所の増大、各種管理業務の複雑化など、バックヤード業務の負担も増します。

そのような場合には、バックヤード業務をアウトソーシングすることも一つの方法です。ここでは、バックヤード業務のアウトソーシング化をお勧めする3つの理由について解説します。

EC物流の仕組みとアウトソーシングする際のポイントとは?

フロント業務に注力するリソースの確保ができる

EC運営をするにあたり、ビジネスのコア業務であるフロント業務は、最も注力すべき部分です。
しかし、急激に売上や規模が拡大したECサイトの場合、実際の販売業務などのバックヤード業務に人員や費用などのリソースを取られてしまう傾向があります。

在庫管理や商品の梱包出荷、配送管理やアフターサポートなどのバックヤード業務については、専門の物流代行サービスなどへアウトソーシングすることにより、業務の負担を抑え、フロント業務に集中できるようになるでしょう。

物流品質が安定し顧客満足度向上に繋がる

EC運営の規模が小規模であれば、フロント業務に加え、物流などのバックヤード業務もすべて自社で行っても問題ないかもしれません。

しかし、売上や規模が大きくなると、管理が行き届かず、結果として物流品質に影響が出る可能性も考えられます。

このような場合は、EC専門の物流業者による梱包出荷や、在庫管理システムを活用することで、バックヤード業務全体の品質が安定し、顧客満足度向上にも繋がるでしょう。

現状よりもコストダウンができる

EC物流に特化した専門業者の場合、大手の配送業者と大口の契約をすることで配送料金を抑えていることが通例です。
EC運営の規模が拡大するにつれ、保管する倉庫の賃料や作業人員の人件費なども膨らみますが、物流アウトソーシングを利用することで、EC事業者が自社で作業し配送業者へ依頼するよりもコストダウンができます。

また、バックヤード業務をアウトソーシングすることで、繁忙期や閑散期のコストに関するリスク軽減も期待できるでしょう。
例えば、ECサイトの取扱商品によっては、シーズンなどで繁忙期や閑散期が発生し、自社で倉庫・人員・配送手段などのバックヤード業務をすべて確保していると、閑散期には過剰に、繁忙期には不足と無駄なコストが発生してしまいます。
EC物流に特化した専門業者の場合、販売個数に応じた変動制の料金プランなどで柔軟に対応できるため、リスクを減らし、結果としてコストダウンにも繋がるはずです。
EC運営に役立つ物流アウトソーシングについては、下記の記事で詳しくご紹介しています。

物流アウトソーシングのメリットと注意点を様々な視点からご紹介

おわりに

ここまで、EC運営業務の基礎から具体的な業務内容について解説してきました。
EC運営は大きく分けて、売上に直結する「フロント業務」と、販売活動を管理する「バックヤード業務」の二つの業務に分けられます。
事業者の方にとってのコア業務であるフロント業務に注力するためには、物流などのバックヤード業務をアウトソーシングすることがお勧めです。
物流などのバックヤード業務の品質が安定することで、顧客満足度向上やコストダウンにも繋がるでしょう。

弊社運営サービスのウルロジでは、EC物流に特化したアウトソーシングサービスを提供しています。
在庫管理、梱包出荷、配送管理、返品対応などのバックヤード業務に広く対応しているため、業務削減などEC運営の効率化でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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タグ : コスト削減 EC物流初心者向け EC運用 在庫管理 発送・梱包
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からnoteウェビナー等での情報発信を行う。