ポスト投函可能なネコポス・ゆうパケットを徹底比較!クロネコゆうパケットについても解説

2024.09.11物流・フルフィルメント
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ポスト投函可能なネコポス・ゆうパケットを徹底比較!クロネコゆうパケットについても解説
EC業界の成長と市場の多様化に伴い、様々な発送方法が登場しています。比較的小さく軽量な商品を取扱っているECサイトなどの場合、発送方法として、ポスト投函が可能な小型配送を利用することが多いのではないでしょうか。

しかし小型配送にはメール便のほかに、ネコポスやゆうパケットなど、多くの種類があるため「結局のところ、どのサービスを選べばよいか分からない」とお悩みの方も少なくないはずです。

今回はネコポスとゆうパケットの特徴や、具体的なサービス内容を比較・検証しました。小型配送を活用するメリット・デメリットについても解説しているため、自社ECにとって最適な発送方法を模索している方は、ぜひ参考にしてください。

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ECサイトの商品発送方法とは

ECサイトの商品発送方法とは
ECサイトの商品発送方法は、主に「小型配送」と「宅配便」の2つに分けられます。小型配送は軽量で小さいサイズの荷物を、ポスト投函で届けるサービスです。

代表的なサービスとしてヤマト運輸の「ネコポス」、日本郵便の「ゆうパケット」などが挙げられます。その他に、発送できる品目を本やCDといった冊子状のものに限定した「クロネコDM便」や「ゆうメール」、佐川急便の「飛脚メール便」などのサービスも小型配送の一つです。

対して宅配便は、ポスト投函ではなく直接手渡しで荷物を発送します。ヤマト運輸の「宅急便」、日本郵便の「ゆうパック」、佐川急便の「飛脚宅配便」などが主要のサービスです。サービスごとに、発送できる品目、荷物のサイズ、日時指定・追跡の有無など、サービスの詳細が異なるため、ECサイトの取扱商品の特性に合わせて適切な発送方法を選ぶ必要があります。

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発送代行サービスについて知りたい方は以下の記事をお勧めします。

>>発送代行サービスとは?業者に委託するメリットや選び方、オススメ業者5選を紹介

また、ECサイトの商品発送方法の詳細については、以下の記事で解説しています。個人で発送に取り組みたい方は参考にしてください。

>>【法人企業・個人事業主の方向け】国内の配送方法の選択ガイド!

小型配送を活用するメリットとデメリット

小型配送を活用するメリットとデメリット
小さな荷物を送るための小型配送は、個人間・法人間を問わず多くの取引で活用されています。ここでは小型配送を活用するメリットとデメリットを見ていきます。

メリット

まずは小型配送のメリットを3つご紹介します。

発送コストが安い

1つ目のメリットは発送コストが安いことです。小型配送は宅配便と比べ、各業者で送料が安く設定されています。例えばヤマト運輸の場合、宅急便の送料は680円~数千円であるのに対し、ネコポスは遠方や離島部でも全国一律で最大385円(税込)です。

また、ネコポスは専用の梱包材がなくても利用でき、送料や梱包材などのトータルの発送コストを抑えられるため、その分商品価格も安く設定できます。

ECサイト上で商品価格と発送料を分けて表示している場合、発送料金が他のショップよりも安いという理由でストアを選ぶユーザーも少なくありません。そのため発送コストの安さは、ECサイトを運営する上で大きなメリットとなります。

ポスト投函のため、自宅にいなくてもいつでも受け取れる

小型配送の最大の特徴はポスト投函が可能なことです。受け取り時のサインが不要で、不在でも配達を完了できます。受け取る側にとっても自宅にいなくても荷物が届き、配送時間帯を気にする必要がないため、利便性の高いサービスと言えるでしょう。

小型配送を活用することで、利用者の負担の軽減につながります。

宅配便と同等の日数で届けられる

荷物の発送にかかる日数は、小型配送でも宅配便と同等の日数で届けられます。発送コストが安い上に、発送日数が宅配便と変わらない点もメリットの一つです。また、ネコポス・ゆうパケット共に土日祝日の発送も行っており、曜日を気にせず利用できます。

デメリット

続いて小型配送のデメリットをご紹介します。

代金引換が使用できない

小型配送のデメリットは、代金引換が使用できないことです。ポスト投函のため非対面で発送できる反面、引き渡し時の代金引換には対応していません。

代金引換を採用していないストアであれば、特に問題にはならないですが、支払い方法に代金引換があるストアや、代金引換の利用者が多いストアにとってはデメリットとなる可能性があります。

ネコポス・ゆうパケットの徹底比較

ネコポス・ゆうパケットの徹底比較
小型配送のネコポスとゆうパケットについて、それぞれの特徴・サイズ・追跡サービスの有無・お届けまでの日数・注意事項を比較しました。

ネコポス

はじめにネコポスについて解説します。

特徴

ネコポスはヤマト運輸が提供している小型配送サービスの一つです。ポスト投函できる小さな荷物を宅急便と同じ日数で配達し、配送追跡ができます。

事前に契約した法人または個人事業主以外に、ヤマト運輸と連携しているフリマサイト・オークションサイトの利用者のみ利用可能です。フリマサイト・オークションサイトによっては、匿名配送に対応しています。

発送方法は荷物の外装にネコポスの宛名ラベルを貼り、ヤマト運輸の営業所またはドライバーによる集荷で発送できます。コンビニからの発送はできません。ネコポスの専用資材はないため、規格内であれば市販の梱包材の使用で問題ありません。

フリマサイトやオークションサイトの場合、アプリでQRコードを発行し、ヤマト運輸の営業所でスキャンするだけで発送手続きが完了できます。ネコポスは荷物の大きさや品目に制限があるため、小さくて軽いものを送る際におすすめの発送方法です。

例えば、アクセサリー・本・サプリメント・かさばらない衣料品・液体以外の化粧品などを送るのに適しています。なお発送先へのお届けはポスト投函になるため、下記には非対応です。

  • 着払い
  • 代金引換
  • 日時指定
  • 受領確認

サイズ

ネコポスのサイズは、下記の通りです。

大きさ

ネコポスで発送できる荷物の大きさは、以下の通りです。最大で角A4サイズが入ります。

縦 23cm~31.2cm
横 11.5cm~22.8cm

厚さ

荷物の厚さは2.5cm以内です。一部のフリマサイトやオークションサイトでは、厚さ3cmまで対応しています。

重量

ネコポスで発送できる荷物の重量は、1Kg以内です。

追跡サービスの有無

ネコポスは追跡サービスがあり、配達状況が確認できます。宅急便と同じように、送り状番号(伝票番号)で配送状況を追跡可能です。配送先へのポスト投函が完了すると、「配送完了」と表示されます。

お届けまでの日数

ネコポスのお届けまでの日数は、原則宅急便と同じです。発着地によって異なりますが、最短で翌日配送されます。

具体的な日数については、ヤマト運輸の料金・お届け予定日検索 でご確認ください。

注意事項

ネコポスには下記の発送できない品目があるため、ご注意ください。

【発送できない品目】

  • 現金、小切手、手形、株券その他の有価証券
  • クレジットカード、キャッシュカードなどのカード類
  • 再発行が困難な受験票、パスポート、車検証類
  • 再生不可能な原稿、原図、テープ、フィルム類
  • 犬、ネコ、小鳥などのペット類
  • 毒物および劇物類
  • 遺骨、位牌、仏壇
  • 銃砲刀剣
  • 花火、灯油、ガスボンベ、シンナーなどの発火性、引火性、揮発性のある物品または火薬類
  • 一梱包の価格が3千円(税込)を超えるお荷物
  • 不潔な物品など、他の荷物に損害をおよぼすおそれのあるお荷物
  • 信書その他法令の規定または公序良俗に反するお荷物
  • 冷凍(-15℃以下)、冷蔵(0~10℃)で送る必要があるお荷物
  • ※冷凍・冷蔵で送る場合は、クール宅急便(60サイズ~)として発送となります
  • ネコポスの対応サイズを超えるお荷物

引用元:ヤマト運輸 ネコポス 「ネコポス」で送れない品物には、どんなものがありますか

ネコポスは万が一荷物がポストに入らない場合は、営業所へ持ち戻ることになっているため、荷物の大きさが規定内かどうか確認をしましょう。再配達の際は、荷物が手渡しになることもあります。

紛失・破損の引受限度額は3,000円(税込)までです。そのため、上記にもある通り3,000円以上の品物は発送できないので注意しましょう。

出典:ヤマト運輸「ネコポス」

ゆうパケット

次に、ゆうパケットの詳細について解説します。

特徴

ゆうパケットは日本郵便株式会社が提供している、小型配送サービスです。ネコポス同様、郵便受けへの投函で配達完了するのが特徴です。

ネコポスと異なるのは、営業所(郵便局)に持ち込まなくても、ポスト投函で荷物を出せる点です。郵便局窓口で専用の宛名シールを購入するか、宛名ラベルをアプリで作成して送料分の切手を貼ることで発送可能です。

ゆうパケットの料金体系では厚さに応じて送料が異なるため、厚さの薄い品物を安く送りたい方におすすめの発送方法と言えます。

例えば小さなアクセサリー・本・CD・医薬品以外のサプリメントなどです。料金支払い方法は現金以外に、郵便切手でも発送できます。配達日指定や着払いなども別途対応可能ですが、事前の手続きが必要です。

サイズ

ゆうパケットのサイズは下記の通りです。

大きさ

ゆうパケットで送れる荷物の大きさは、縦・横・厚さの三辺の合計が60㎝までです。なお最も長い辺が、34cm以内でなければいけません。ゆうパケットは専用BOXでも発送できますが、その梱包材の大きさは32.7cm×22.8cmのA4サイズとなっています。

厚さ

荷物の厚さは3㎝までで、厚さによって以下のように送料が異なります。

1cm以内 250円(税込)
2cm以内 310円(税込)
3cm以内 360円(税込)

2024年10月1日(火)から郵便料金が変わります。しかし、ゆうパケットの運賃に変更はありません。ただし、受取人払いや着払いなどの手数料は変更になるため、これらのサービスを利用する場合は注意が必要です。

重量

重量は一律1kgまでとなっています。

追跡サービスの有無

ゆうパケットには追跡サービスがあります。荷物の引受情報やお届け完了情報を確認可能です。

お届けまでの日数

お届けまでの日数は、遠方や離島以外は翌日~翌々日となりますが、差出時刻によって異なる場合もあります。365日、土日祝日も配達可能です。

注意事項

ゆうパケットでは下記の品目は発送できないため、注意が必要です。

【発送できない品目】

  • 信書を送ることはできません(無封の添え状・送り状は同封できます。)。
  • 信書とは「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」と郵便法および信書便法に定義されており、送付手段は郵便または信書便に限られます。詳しくは総務省ホームページ「信書のガイドライン」をご覧ください。
  • 現金・貴金属などの貴重品および爆発物・毒劇物などの危険物を送ることはできません。

引用元:ゆうパケット|ご利用上の注意・よくあるご質問

ゆうパケットもネコポス同様、お届け先の郵便受けに荷物が入らなかった場合には手渡しとなります。さらに不在やその他の理由で配達できなかった場合は郵便受けへ不在表を入れて、一旦荷物を郵便局へ持ち戻ることになるためご注意ください。

また、ゆうパケットでは損害賠償を行っていません。万が一の事故などの場合も損害賠償の対象とならないため、高価な品物などは必要に応じて一般書留や簡易書留の利用を検討しましょう。

出典:ゆうパケット|郵便局

ネコポスは代替サービスである「クロネコゆうパケット」へ移行している

ネコポスは代替サービスである「クロネコゆうパケット」へ移行している
ヤマト運輸のネコポスは、2023年10月から順次終了し、日本郵便のゆうパケットを活用した「クロネコゆうパケット」へ移行しています。2024年度末を目途に、すべての地域で利用できる予定です。移行の主な目的は、ドライバー不足をはじめとする各種社会課題に対応し、持続可能な物流サービスを推進することが目的です。

クロネコゆうパケットのサービス内容は、以下の記事で解説しています。こちらも併せてご確認ください。

>>クロネコゆうパケットのサービス比較!発送代行業者目線で見た利用するべき企業

クロネコゆうパケットは、ネコポスに代わるポスト投函サービスです。ただし、料金やお届け日数などはネコポスと異なります。詳細を確かめてから利用することが大切です。

また、2024年7月時点の情報によれば、ネコポスが再販売(復活)される可能性が指摘されています。主な理由として、クロネコゆうパケットへ移行後、発送時間が長くなったことからお届け時間の短縮が挙げられています。

ネコポス廃止についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

>>ネコポス廃止でクロネコゆうパケットへ!料金やサイズとネコポスとの違い

ポスト投函できるサービスを自社ECに活用

ポスト投函できるサービスを自社ECに活用
ここまで、EC物流に欠かせない小型配送のメリット・デメリット・主要な発送サービスについて解説してきました。

ネコポスやゆうパケットなどサービスは、サイズ・重量・送料が多少異なりますが、基本的にはポストに投函できる軽量で小さな荷物の発送に適しています。小型配送はポスト投函ができるため、不在時でも受け取りができることや、発送コストを抑えられる点がメリットです。

ただし小型配送には、サイズや重量に制限がある・代金引換できない・送れる品目が限定されるといった諸条件があるため、ご注意ください。

本記事の内容を、自社の取扱商品の特徴に小型配送が適しているかどうかの判断材料にしていただければ幸いです。

売上が上がるにつれて、発送業務にリソースを割く必要が生じます。自社だけで対応できない場合は、発送代行を利用するとよいでしょう。発送代行とは、発送に関わる一連の業務を代行するサービスです。物流のプロが対応するため、変化に柔軟に対応し、質の高いEC物流を提供できます。

ウルロジでは、ECサイトの受注・在庫管理・発送などの業務代行を承っております。ポスト投函が可能なネコポスや、ゆうパケットの発送にも対応しておりますので、物流業務の軽減にお役立てください。

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タグ : ECモール EC物流初心者向け EC運用 発送・梱包
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角田和樹
上場企業であるディーエムソリューションズ株式会社の物流関連サービスで15年間、営業やマーケティング、物流企画など様々なポジションを経験。 現在は物流・発送代行サービス「ウルロジ 」のマーケティング全体設計を担う。通販エキスパート検定1級・2級を保有し、実際に食品消費財のEC事業も運用。ECノウハウに対しても深い知見を持ち、物流事業者としてだけでなく、EC事業者の両面からnoteウェビナー等での情報発信を行う。